リアル鬼ごっこ
突拍子もない設定なのは予告編を観れば解ります。メインの3人、石田卓也・谷村美月・大東俊介は期待の若手俳優ではありますが、いわゆる凄く大ブレイクしているとは言い難いところ。柄本明さんをはじめとして他の出演者もひたすら地味。(苦笑)しかしその地味さが突拍子もないストーリーに妙にマッチしている作品です。 |
途中でネタばれ? |
佐藤翼(石田卓也)はアル中の父と入院中の妹・愛(谷村美月)をもつ不良学生。幼馴染の佐藤洋(大東俊介)とは今は敵対関係にあったが、自称“逃げ”の天才と言うだけあって、いつも逃げ切っていた。ところがある日、ふと油断した隙に洋たちのグループに捕まってしまう。殴りかかる洋。もうだめだと観念したその時、翼は消えていた。そう、翼のいた世界と同時に存在するパラレルワールドに飛ばされていたのだ。
訳がわからなくなっている翼に現れたのは、真面目な青年の洋だった。何かから必死に逃げている洋。そう、この世界の日本は王制が敷かれており、今は王様の命令によって全国の“佐藤さん”が強制的にリアル鬼ごっこをさせられているのだった。捕まったら待ち受けているのは死だ。
こうして強制的にリアル鬼ごっこに参加する羽目に陥った翼と洋の前に一人の少女が現れる。パラレルワールドに存在する愛だ。愛の口から何故こちらの世界に来ることになったのかを聞かされる翼だったが、どうしても納得できない。しかし、否応なしに開始されるリアル鬼ごっこ。果たして翼たちはどうなってしまうのか・・・。
同名のホラー小説を原作とした作品ですね。原作は読んだことがありませんが、この作品はこの作品としてよくまとまっていると思います。ただ残念なのが、“ワールド間の人間は互いに繋がっていて、どちらかが死ぬともうひとつの世界でも同じ人物が死んでしまう。”という秘密を早めに明かしてしまったため、結末が容易に想像出来てしまったことです。(と描いただけで何となく想像できませんか?)
また、これはわざとなのかもしれませんが、王様の正体は普通に観ていれば誰なのかすぐ判ってしまいます。wまあ、元々ミステリー映画ではないですから判ったところで構わないといえば構わないんですが。“逃げ”の天才・翼はスルリ、ヒラリと鬼をかわして逃げるのですが、そういったシーンは見ていて「おっ、おぉ。」とある種の気持ち良さを感じます。ただもう少し沢山観たかったですね。
最後の最後で「そう来るかw」という終わり方になっていますが、それは観てのお楽しみということで。(笑)ちなみに石田くんは「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」に出演しています。このDVDも近日中に観るつもりなので、そのレビューはまた。
個人的オススメ度(谷村美月さんの今後に期待)
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