GSワンダーランド
栗山千明、石田卓也、水嶋ヒロ、浅利陽介、若手の実力は俳優がバンドを組むという異色の設定。事務所の社長役には武田真治、他にも大杉漣、杉本哲太、岸部一徳らベテラン個性派俳優が脇を固めています。GSブームはリアルでは知りませんが、私はこの手の作品にはどうしようもなく惹かれるモノがあります。(笑)
>>『GSワンダーランド』公式サイト
下手なコントより絶対笑える(爆)
1960年代末、世はGSブーム真っ只中。そんなブームに乗り遅れたレコード会社・ファインレコーズのディレクター、佐々木(杉本哲太)は会議の席で重役から叱責されていた。そして3ヶ月以内にGSバンドをデビューさせるように命じられる。佐々木はその命令をそのまま弱小プロダクションの社長・梶井(武田真治)に押し付けた。
梶井が事務所に戻ると、扉の前に一人の少女が。歌手になることを夢見て上京してきた大野ミク(栗山千明)だ。しかし、GSブーム=バンド=女は要らない。梶井はミクを追い返す。
さてその頃・・・。日劇の舞台に立つことを夢見る青年、マサオ(石田卓也)はひょんな事からGSバンドでデビューを目指すシュン(水嶋ヒロ)とケンタ(浅利陽介)と出会い、3人で“ザ・ダイヤモンズ”を結成する。屋上で練習を開始する3人の下に、佐々木からの無理難題に頭を悩ませていた梶井がその音を聞きつけてやってきた。
梶井は3人に自分の事務所からデビューしないかと持ちかける。思わぬ幸運に3人はその申し出に快諾する。ところがファインレコードの佐々木は梶井にまたもや無理難題を。オルガンを用意したからそのメンバーも探せというのだ。ここで梶井はふと思いつく。“事務所の前にいたあの娘・・・”こうして、ミクは女であることを隠してザ・ダイヤモンズに参加することになった。
いよいよデビュー曲が発売された。ところが!なんと売れたのは23枚。これにはファインレコーズ重役も怒り心頭だ。早速佐々木に方針転換するように命じる。スタッフの娘が“タイツを履いた王子様をずっと眺めている”という話を聞きそれを採用することに。ここにザ・ダイヤモンズ改め“ザ・タイツメン”が誕生した。タイツメンはミクの人気も手伝って大ヒットを飛ばし一躍人気バンドに成り上がる。ザ・タイツメンはこのまま一気に日劇の舞台まで駆け上るのか?!
文句なく面白いです。コメディ映画としては久々のヒット作品だと感じました。そもそも石田卓也の顔とマッシュルームカットは反則以外の何者でもありません。(笑)しかも彼、センターでボーカルですよ?いくらGSブーム時代だってそんなセンターはいなかったでしょう。しかしそのセンターが水嶋ヒロだったらココまで面白くは無かったと思うんですよね。キャスティングの勝利でしょう。
そもそもザ・タイツメンの4人は世の中一般的な知名度としてはまだいまひとつな俳優だと思います。ですがこの作品ではそれがむしろ良かったと思いました。色んなTVドラマの主役クラスを張っていると、だんだんとその俳優のイメージというのが定着してきてしまいます。これは良くも悪くも仕方ないことなんですが、この4人に関してはまだ白紙の上に様々な色を塗る余地がある、それ故に無理無理すぎるザ・タイツメンがはまったんではないでしょうか。
それにしてもよくココまでネタを盛り込んだものです。ケンコバさんのシーンなんて、別にネタではなくて単に台詞なんですがシチュエーションで笑わされます。カメラマン役の片桐仁のノリツッコミシーンも見ていて「オイオイここまでやらすのかYO」と思いながら笑っていました。
個人的に大ヒットだったのは水嶋ヒロ扮するシュンがデビュー曲のジャケットを見ていう一言「オレ写ってねーし・・・。」ですね。エンディングでザ・タイツメンの出したレコードのジャケットが映るのですが、そこで思い出し笑いしてしまいました。(笑)
そうそう、ジャケットで思い出しましたが、EP盤レコードも懐かしいですね。私が生まれて初めて買ったEP盤レコードは確か映画『E.T』だった記憶があります。どんな曲が入っていたのかも忘れてしまいましたが、その頃から映画好きだったのは多分間違いないです。(苦笑)
なかなかこうして文章で書いていると、その面白さが伝わらないでしょうし、逆に全部分かるように書いてしまうと本作を観る楽しみが半減してしまうと思いますのでその辺がもどかしいところです。是非これは観に行って劇場で大笑いしてきて下さい。大衆コメディ映画としてとても楽しめる一作です。
個人的オススメ度(栗山千明って綺麗になりましたね~。)
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