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2008年12月17日 (水)

感染列島

Kansenretto国立感染症研究所から今年の冬のインフルエンザ流行が発表された本日、主演・妻夫木聡、共演・檀れいで話題のお正月映画の試写を観て来ました。昨今、新型インフルエンザのパンデミックが話題に上ることが非常に多くなってきていますから、まさにタイムリーな作品でしょう。
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悲劇のてんこ盛りはお腹一杯

松岡剛(妻夫木聡)は市民病院に勤める救急救命医。ある日彼の元へ発熱した患者が診察を受けに来た。風邪と診断して帰した翌日、同じ患者が重篤な状態で運び込まれてくる。これが感染者第一号だった。あっという間に院内感染を引き起こし、病院は大パニックに陥る。事態を重く見た厚生労働省は病院を管理下におき、WHOのメディカル・オフィサー小林栄子(檀れい)に指揮を任せた。松岡と栄子は学生時代に恋人同士だったが、栄子が医者としての飛躍を海外に求めたことが原因で別れていた。

原因不明のウィルス感染は瞬く間に日本中に広がり、交通機関の麻痺に伴って都市機能は完全に崩壊した。何もなすすべなく、ただ手をこまねいて患者が死んでいくのを見ている事しか出来ない松岡たち。しかし、感染者第一号の妻の話から、ウィルスが日本に進入してきた経路が判明する。松岡は早速感染源に赴き、検体を採取することに成功した。これをきっかけにウィルスが発見されるが、ワクチンの製造には半年かかる。圧倒的に不利なウィルスとの戦いは依然として続くのだったー。

本作はウィルスが発見されるまでのパンデミックのシミュレーション映画としてのパートと、その後のヒューマンドラマのパートの2つに分けられます。パンデミックが起こり、都市機能が崩壊するまでの過程はきちんと作りこまれており、完成度の高さはなかなかのものだと思いました。まぁ、弱冠「それは崩壊しすぎなんじゃないか?」と思わないでもないところもありましたが・・・。でもプレパンデミックワクチンの数が3000万人分備蓄だとか、細かい部分もちゃんと調べてありましたしね。

ただ残念なのはしっかり作りこんであるが故に、ちょっとした点に引っかかりを感じざるを得ませんでした。例えば、診療に専念するはずの一医者が、いきなり感染源の海外へ飛んでしまったり。行くにしても展開をもう少し丁寧に見せてくれないと・・・あまりに唐突でした。(カットが変わるといきなり現地って・・・。)

フリーのウィルス研究者の鈴木(カンニング竹山)が原因となるウィルスを発見しますが、発見した段階で全て解決したような雰囲気になってしまうのも残念でした。そのウィルスがどんなウィルスなのかをもう少し掘り下げてほしかったです。そこが軽いので、原因が究明された気がしないんですよね。何だか依然として謎のウィルスという感じで・・・。

さて、ウィルスが発見されて以後も、ワクチン製造に半年かかるため、絶望的な戦いはまだ続きます。本作はここからヒューマンドラマへと変わって行きます。大切な人を亡くす悲しみは確かに悲劇ではあるのですが、急にここにきててんこ盛りなのはどうなんでしょう。(苦笑)細かくは書きませんが、が一つ一つのシーンだけを観ると、悲しくて思わずウルッっとはきます。ですがいかにも駆け込み的な感はぬぐえませんでした。更には、そこに恋愛の要素が加味されると・・・。

完成度の高いパンデミックへの過程部分とありきたりでいまひとつなヒューマンドラマ部分。好みにもよるかもしれませんが、私は前者で全編通して欲しかったです。2時間を越える本作、記者会見で妻夫木くんも言ってましたが、笑いの要素は一切ない重い作品ですが、その分見応えはあるかと思います。

あ、それともう一つ。『全世界震撼のウィルス・パニック、日本から[感染爆発](パンデミック)』というキャッチで、予告編では地球上に広まるような印象を受けますが、感染源以外では日本国内限定ってどういうことなんでしょ?(苦笑)

個人的オススメ度Star3(マスク買いにいってこよう・・・)

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