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2009年1月17日 (土)

ザ・ムーン

Photo監督は『アポロ13』のロン・ハワード。NASAが初めて公開する映像と10人の元宇宙飛行士たちのインタビューから構成されるドキュメンタリーフィルム。もちろん初めて月面に降り立ったバズ・オルドリンも登場。月面着陸のLIVEを知らない世代なので、楽しみにしていた一作です。

>>『ザ・ムーン』公式サイト



映画にする必要性が解らない

あらすじへ

完全なドキュメントフィルムです。NASA蔵出し映像を編集し、その間に10人の元宇宙飛行士のインタビューを挟む、最初から最後まで完全にこのパターンです。そもそも何で映画なのか解らない・・・。NHKスペシャルでもいいじゃないかと思うんですが。ただ誤解の無いように、内容は結構面白いんです。観たことのない映像、今明かされる裏話、それなりに知的好奇心を満たしてくれる作品でした。

ただ、スイマセン、実際にアポロ11号のニール・アームストロング、バズ・オルドリン、マイク・コリンズ、の3人が選ばれてロケットが飛び立つまでは爆睡しました。ぶっちゃけ、そこまでは物凄くつまらないから。いやもう、映画館であそこまで寝たのは久しぶり、むしろロケット発射の時よく起きてたなと思うぐらい。(笑)

Photo ところが、アポロ11号が発射してから地球に戻るまでは、一転眼が離せないぐらい夢中になってしまいました。ニールアームストロングの「1人の人間には小さな一歩だが、人類には大きな飛躍だ。」は、あまりにも有名なセリフで、私を含め実際にその当時生まれていない人でも知識としては知っているでしょう。ですが、それがどんな状況下で発せられた言葉で、他の宇宙飛行士はそれをどう聞いていたのか等は実際に本作を観ないと解らなかったことです。

ところで、ニール・アームストリングを含めて、10人の元宇宙飛行士たちがつむぎ出す言葉、これがとてつもなく素晴らしい。どうしえ彼らはこうも詩的なセリフをすらすらと口にできるのか。普通はキザったらしく聞こえてしまうような言葉が、彼らの成し遂げた偉業をバックボーンにすると素直に耳を傾けてしまう。彼らはその言葉を口にする資格がある、そう感じました。(彼らの言葉の多くは公式サイトで見ることができます。)

Photo_6 そんな中でも、私が一番印象に残ったのはマイク・コリンズの言葉でした。彼は人類初の月着陸飛行に参加しながら、月には行かず1人指令船で2人の帰りを待ちます。後に「宇宙で最も孤独な男」と呼ばれたしかし彼はしかし孤独を感じなかったと言うんですね。その時地球には30億人の人間が、そして月には2人が、しかしその間の指令船には私だけだ、しかし孤独は感じなかったと。

何と誇り高い人なんだろうと感動するとともに、人類初の月着陸飛行という偉業の前には、地上の人間が考える尺度は通じないということなのだろうと思いました。彼らが地球に帰還し、世界中を回った時、どの国の人々も“アメリカがやった”ではなく“我々(人類は)やった”と言ったそうです。正にその偉業がどれ程のことだったのかを物語るエピソードです。

Photo_4 ところで本作の監督は『アポロ13』のロン・ハワードですが、実際のアポロ13号の映像も出てきます。電源を確保するために月着陸船に移る様子、地上管制室で宇宙飛行士たちが打開策を検討しあう様子、『アポロ13』で観たあのシーンのリアルを観るのは興奮しました。

事ほど左様に、私は魅入っていた訳ですが、実際に月面着陸をLIVEで見た世代の人たちはこの作品を観てどう感じるのでしょうか。懐かしい?知ってるよ!へぇ、あの時こんなだったんだ!色々な感じ方があるとは思いますが、知らない世代より確実に面白く観られそうです。ちょっと悔しいですっ!(by ザブングル)

一点だけ残念だったこと。それは最後のまとめが「地球を大切にしていない」というような、エコ的まとめになってしまったこと。確かに宇宙から地球をみた彼らが発する地球環境保護の言葉は強烈な説得力があります。しかし、私は敢えてそんなことには触れず、ドキュメンタリーフィルムらしく締めて欲しかった。最後の最後で何だか急に安っぽく感じてしまったのは私だけではないはず。

個人的オススメ度Photo(魅力的な作品ですが、やっぱり映画でなくても・・・)

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