ラスト、コーション 色 | 戒
役者としての格から言えば主演はトニー・レオン。しかし実際にはタン・ウェイ演じるワン・チアチーを中心としてストーリーは展開していく。監督は『ブローバック・マウンテン』でアカデミー賞・監督賞を受賞したアン・リー。かなり過激な性描写が話題になった作品です。
>>『ラスト、コーション』公式サイト
ここまでリアルな描写だとは・・・
ワン・チアチー(タン・ウェイ)は日本軍に占領された上海から香港へと疎開していた時、大学で知り合ったクァン(ワン・リーホン)に誘われて抗日をテーマにした演劇部に入った。公演は成功していたが、クァンの提案で部員はより過激な抗日運動を決意する。そして日本軍の手先となり祖国を売っているイー(トニー・レオン)を殺すことを計画するのだった。チアチーはマイ夫人を名乗り、イー夫人に取り入ることに成功し、更にはイーを誘惑することに成功するのだった。しかし、イーの突然上海へと去ってしまう。こうしてクァンたちの計画は終わったのだった。
3年後、叔母の元に身を寄せ勉強に励んでいたチアチーの元にクァンが現れる。その頃イーは上海で出世し、抗日運動家を次々と捕らえては処刑している、クァンたちの組織にしてみれば絶対に許せない存在となっていた。チアチーに改めて組織に入り、イーを誘惑するように頼むクァン。チアチーはそれを受け入れた。久しぶりの再会でイーの心には3年前チアチーへの欲望が甦る。関係を持ったイーは徐々に彼女に心を許すようになる。一方チアチーも心の片隅でイーへの愛を感じ始めていた。しかし、許されぬこの関係が遂に破綻するときが訪れる・・・。
まずもって何よりも感じたのはSEX描写のあまりのリアルさ。脱帽というより驚きました。イーの方は3年待たされた分、チアチーに夢中になるのは解ります。しかしなにもそこまで見せんでも・・・と思わないでもないのですが、ストーリーの設定上必要であったのは、いみじくも劇中チアチーが自ら語っています。それは、チアチーは自らがスパイであることを悟られないためには見も心もイーに投じるしかないと話しているシーン。
表面的な愛情では異様に警戒心の強いイーを騙すことは出来ない、しかし任務のためとはいえイーの心の中に自分を投げ入れることで、彼の心の闇、孤独感を知ってしまったチアチーは本当に彼を愛してしまう訳です。イーの方もチアチーの愛情を受け入れて彼女を愛するようになるのですが、彼女にプレゼントした指輪を店に受け取りに行くシーンでは、本当に優しい眼をしていました。
このあたり、トニーの好演が光る場面でもあります。ずっと冷たい表情で通してきたところ、最後でふっと温かみのある笑顔をみせるんですね、これが。タン・ウェイの方は正直言って観ていてちょっとどうかなと言う感じ。演技は素晴らしかったと思います、文字通り体を張ったシーンは情熱的にエロティックでしたし、愛していながらも彼を裏切っている苦悩だとか、悲しみがとても伝わってきました。
ただ、いかんせん童顔なんですよね・・・。“美しい女性”というより“可愛い女性”なんです。そのためか学生時代の彼女は妙にはまってます。しかしマイ夫人になるとなんだかそれこそ高校生の演劇部のようで、「これで人は騙せないだろう・・・。」と思わざるをえませんでした。もっともこれは主観的なことなので、ストーリーにのめり込んで全く気にならない人も多いかと思います。
ちなみに本作は2時間半近くあるとてつもなく長い作品なのでご覧になる方はそれなりにご。覚悟を(笑)
個人的オススメ度
(どう頑張っても日本ではここまでの描写は無理ですね。)
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