幸せの1ページ
主演はオスカー女優ジョディ・フォスター。しかしストーリーの主人公はアビゲイル・ブレスリン演じるニムです。更に、私の大好きな作品『P.S.アイラヴユー』、そしてつい先日鑑賞した『ROCKNROLLA/ロックンローラ』にも出演していたジェラルド・バトラーが一人二役で出演。監督・脚本は最近では『センター・オブ・ジ・アース3D』(私は未見ですが。)の脚本を担当したジェニファー・フラケットとマーク・レヴィンの夫妻が手がけています。
>>『幸せの1ページ』公式サイト
正統派ファミリーアドベンチャー♪
ファミリーアドベンチャーといっても多分にファンタジーっぽい要素も含まれていて、気軽に入っていける作品でした。オスカー女優であるジョディ・フォスターが主演扱いではありますが、物語はアビゲイル・ブレスリン演じるニムを中心に進んでいきます。
何しろ物語の目線がニムの高さに合わせて作られているということは、11歳の少女目線なわけです。従って次々起こる展開はまるで絵本を読んでいるようでした。実際劇中に絵本を意識したシーンが挿入されています。というか調べてみたら本作は児童書の映画化なんですね。無人島に父と暮らすニムの友達はアザラシののセルキー、トカゲのフレッド、ペリカンのガリレオ。この3人、もとい3匹の動きがまたユニークで面白い!ちゃんとニムの言葉を理解して返事をしたり、時にはイタズラしたり。
ニムは「海賊船」という名前の付いた“観光船”を、本物の海賊と思いこんでしまいます。そこで彼女はパパ(ジェラルド・バトラー)と自分の島を守るために様々な仕掛けをこらして、上陸してきた観光客を追い払おうとするのですが、その様子は『ホーム・アローン』を彷彿とさせるものでした。もっとも、舞台設定が無人島だけに仕掛けは本作の方が大きいです。ただし、仕掛けの緻密さでいえば『ホーム・アローン』の方が練れています。
一方、引きこもりのアレクサンドラ(ジョディ・フォスター)は、ニムのSOSで彼女の元に向いますが事実上はジェラルド・バトラー扮するアレックス・ローバーとの2人旅の様相。ジェラルド・バトラーはニムの父親役でもありますが、最初と最後以外は、殆どがこのアレックス・ローバーでの出演です。アレックスはアレクサンドラの書く小説の主人公。従ってアレクサンドラだけにしかその姿は見えません。アレックスに引っ張られて無理やり家を出るシーンでは、タクシーの運転手から見るとアレクサンドラが一人で暴れているようにしか見えないのですが、このジュディの一人芝居は結構笑えます。
実はもっとアレクサンドラとニムの関わりが深いのかと思っていたのですが、2人の絡みはアレクサンドラが島についてから最後までの10分ぐらいしかありません。それまでは完全に2シチュエーションで物語が進みます。きっと撮影も別々で、アビゲイルとジュディは実質ほんの少ししか会ってないんじゃないかと想像したり。(笑)海で遭難していたパパが戻るとそこにはアレクサンドラが。一目惚れをした2人を称してニムが言った言葉、それが「こうして幸せの1ページは始まった。」という邦題の元となったセリフでした。ちなみに原題は「NIM'S ISLAND」。作品を言い表すタイトルとしてはそのものずばりですね。
気楽に見れて楽しいですが、大人にはちょっと物足りなさが残るかもしれません。しかし、最初に書いた通り全編通して子供目線で描かれていますから、それこそニムと同い年ぐらいまでの子供と一緒に観るには丁度いい作品です。
個人的オススメ度(ジェラルド・バトラーって味があるなぁ…)
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