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2009年3月18日 (水)

PLASTIC CITY プラスティック・シティ

Photo_19この作品、どの国の作品といったらよいのでしょうか。とりあえず舞台はブラジル。登場人物は主演のキリン役をオダギリジョーが、そしてキリンの義父ユダをアンソニー・ウォンが演じています。両者とも一流の俳優で、誰しも1度はその出演作を観た事があると思います。最近海外作品に出ることが多いオダギリジョー、本作ではどんな一面を見せてくれるのか楽しみです。
>>『PLASTIC CITY プラスティック・シティ』公式サイト

映像センスはGOOD!ただ…

あらすじへ

クライムムービーといえば私が一番に思い浮かぶのはガイ・リッチー監督。最近では『ROCKNROLLA/ロックンローラ』が非常に面白い作品として記憶に新しいです。さて、本作はユーモアたっぷりに描かれた『ROCKNROLLA/ロックンローラ』とは異なり、ブラジルの裏社会の暗さ、厳しさをそのままストレートに表現したどちらかといえばハードな作品でした。

Photoまず感じたのは映像のかっこよさ。いきなり空撮から始まるのですが若干ノイズがのったような独特の映像は、ドキュメンタリー風のリアルなイメージを醸し出すのに一役買っています。そして南米特有のラテンのリズムミュージックに乗せた編集は必然的にテンポの良さを生み出し、観客を物語の世界へと自然に導いてくれます。公式サイトによると“プラスティック・シティ”とは“人工的な街”という意味で、様々な民族や価値観が混在するブラジルの街を描いているとのこと。とはいえ中々そこまでの事を感じ取るのは難しいとは思いますけども。(苦笑)

そして驚いたのはオダギリジョー。彼は今回日本語は一切なしです。全編中国語とポルトガル語でセリフをしゃべっていました。学生時代に中国語を専攻していた私が聞いてもなかなか上手い発音でよくやっていると思います。ポルトガル語に関しては解りませんけども。(笑)やはり日本人の俳優といえども海外の作品に出る以上はそこでの言語で演じるべきですよね。日本人役しか出来ない日本人では寂しいですから。

Photo_2本作に登場するキリン(オダギリジョー)はジャングルで義父ユダ(アンソニー・ウォン)に拾われます。二人の“血の繋がりよりも深い絆”というのが本作のテーマですが、確かにそれはしっかりと描かれていました。警察に逮捕されたユダを助けるために、政治家宅に忍び込み脅迫するキリン。逆にキリンを助けるためなら屈辱的な敗北をも受け入れるユダ。

さて、映像のセンスは抜群、テーマに関しても解りやすい、ところがそれらのベースとなるストーリー展開上の因果関係がいま一つ良く解らないのが本作の欠点。ユダを失脚させるために政治家や新たな利権を狙う実業家などが裏で暗躍しているらしいのですが、そもそもどうしてそうなったのか、いつのまにそんなことになってしまったのかが観ていて良く解らないのです。敵対関係なのは解りますが、どういう点で利害が対立していたのか、そのあたりの描き方が足りないまま抗争に突入されると、観ている側は戸惑うばかりです。

Photo_3一番違和感を抱いたのは、ユダを撃った相手グループとキリンたちとの抗争シーン。何故か突然尺八のような和風の音楽がかかり、アクションというよりも“殺陣”、いわゆる日本の時代劇でよく見る切り合いシーンになってしまいます。映像も突如モノクロにイエローが目立つ加工が施されます。どうも解りにくい表現で申し訳ないのですが、実際に観た私自身が何が何だか良く解らない状態に陥ってしまいまして…

オダギリジョーやアンソニー・ウォン目当てで鑑賞する分にはかなり良い作品で、彼ら2人の格好良さが十分引き出されていると思います。映像の質から言うと、ある種プロモーションビデオっぽさがありますから。ですが、物語性を重視するのであればちょっと微妙かも。とりあえず鑑賞前は公式サイトでの予習をオススメします。

個人的オススメ度(キリンとダンサーの絡みはとてもエロチック。)

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