アイズ
2002年の香港のホラー映画『The EYE』のリメイク作品。主演は『噂のアゲメンに恋をした』でキュートな女性を演じたジェシカ・アルバ。監督はダヴィド・モロー、ザヴィエ・パリュの2人ですが、元々は日本の中田秀夫が監督する予定だったとか。先日観た『バンコック・デンジャラス』がやはり同監督のリメイクでした。リメイク繋がりでのご紹介です♪
>>『アイズ』公式サイト
なるほどそういうことね!
あらすじへ
←クリックお願いします

久々のDVD作品紹介です。まあ、実はかなり前に観たものの、すっかり紹介するのを忘れていたところ、同じ監督のリメイク作品『バンコック・デンジャラス』が公開されたので、これを機にアップしてみました。
さて、本作はホラー映画との触れ込みでしたが、そこまで怖いという作品ではありませんでした。この位でしたら私も全然平気ですね。そもそもホラーというよりミステリーのようなストーリーになっています。角膜移植でレシピエントにドナーの見えていた光景が見えたり、ドナーの持つ記憶が宿ったりという話ですが、確か手塚治虫の『ブラックジャック』の中で似たようなエピソードがあったと記憶しています。


怖いという点でいうと、私が一番怖かったのは鏡に向っているシーン。シドニーは鏡の中に自分とは異なる女性の顔を見ます。それは結局はドナーの顔だった訳ですが、鏡の中の女性が自分の目を自ら潰そうとすると、現実のシドニーも同じように体が動いてしまう…あれ?これはどこかで観た様な…そう『ミラーズ』ですね。いずれにしても『ミラーズ』のあの残虐なシーンが頭にフラッシュバックしてしまい、反射的に恐怖を感じてしまいました。


もっとも、さすがにジェシカにそれはさせられないですよね。(笑)そのジェシカ演じるシドニーですが、最初のうちこそおびえて引き篭もってしまうものの、ドナーに原因があるのではないかと考え始めてからは一転、原因究明の覚悟を決め、強い女性へと変化を遂げます。医師のポールの助けも借りてドナーであるアンナの実家を訪ね、彼女に今起きている現象の原因を突き止めるのでした。


『シャッフル』や『ブラインドネス』の様に、原因放置型ホラーはそれ故に全く面白さを感じなかったのですが、本作はそれらとは異なりきっちり原因解明をしてくれる分、それだけでも満足。しかし本作は更に一捻りありました。それが本文タイトルとなっている「なるほどそういうことね!」という意味です。不覚にも私は謎解きをされるまで想像すらしていませんでした。


ところで本作を観て初めて知ったのですが、長期間失明されていた方が角膜移植をした場合、見えるようになってハイお終い、ではすまないんですね。劇中でシドニーの担当医・ポールが言っていましたが、通常見えているからこそ目からの情報で我々は判断することが多いわけで、そうではなかった人が見えるようになった場合、相手の表情や周囲の様子から空気を読まなきゃいけない…言われてみればその通りです。
本作はホラーとして観たら物足りなさを感じると思います。何しろ私が全然怖くなかったと感じたぐらいですから。(苦笑)しかしミステリーとしては中々良く出来た作品でした。元々は中田秀夫監督で制作の予定だったらしいですが、中田監督であればもっと効果的な恐怖(中田監督は人の心の隙間をつく恐怖を考え付く天才です。)を演出してくれたでしょうし、更に謎解きもよりミステリアスになったのではないかと思います。
個人的オススメ度3.0
今日の一言:ドナーはアンナ。またまたアンナ・ミラーズ…謎
| 固定リンク
最近のコメント