セブンティーン・アゲイン

「ハイスクール・ミュージカル」シリーズのザック・エフロン主演最新作。人になったマイクを演じているのはマシュー・ペリー。その親友役では『ナイトミュージアム』のトーマス・レノンも出演しています。甘いマスクが大人気のザックですが、来日キャンペーン中の彼がテレビで話しているのを聞くと凄く好青年。またファンが増えちゃいそうです。
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ザックによるザックのための作品！

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青春・恋愛・ファンタジー・コメディとまさに主演のザック・エフロンのために作られたような作品。１０２分というコンパクトさも手伝って、最初から最後までずっと見入ってました。プロット自体はちょっと古いけど、こういう作品ってハリウッドは得意ですね、ホント面白かったです。そもそも私がザック・エフロン自体を知ったのは遅くて、『ハイスクール・ムービー』から。いかにもアメリカンアイドルのような甘いマスクは、若いときのトム･クルーズやチャーリー・シーンより年配の女性に人気があるんじゃないでしょうか。

ストーリーは簡単。負組人生を送っていた３０代のマイク（ザック・エフロン）はひょんな事から体だけ１７歳当時に戻ってしまい、高校生活をやり直そうとします。しかし、そのやり直しの高校生活の過程で妻や家族の大切さに気付いて行くのでした。物語冒頭はバスケットボールの試合のシーン。ザック＝バスケットというぐらい彼のイメージに欠かせないスポーツですね。そこでは妻スカーレット（レスリー・マン）との馴れ初めや、大人になっても続いている親友ネッド（トーマス・レノン）との関係が描かれています。ここが全ての始まりなのでした。そして２０年後…。

３７歳になったマイク役を演じるのはマシュー・ペリー。これがまたストーリー上仕方ないこととはいえザックファンの「いやぁぁぁ！」という声が聞こえてきそうです。こういってはなんですが素晴らしく普通のおっさんです。（笑）私は「ザックが歳とってもマシューにはならないよなぁ。」なんて思いながら観ていたり。しかしそれは１７歳のマイク＝ザックを際立たせるための演出であり演技でしょう。彼がダサくて愚痴ばっかりの負組だからこそ“セブンティーン・アゲイン”に意味と説得力が出てきます。

最初は１７歳の人生をやり直せば、今の惨めな人生を抜け出せると考えていたマイクでしたが、いざ高校に戻ると、娘がろくでもない男スタンと付き合ったり、息子がそのスタンの虐めにあっているのを目の当たりにすると彼らのために色々世話を焼きます。その様子は外見こそ１７歳ですが、普通に話している内に気が付くと父親の説教になっているところが面白い。アレックスにバスケを教えているシーンを観ていると、日本の父と息子のキャッチボールを思い出しました。

ちょっと残念だったのは、家族物語に重点が置かれていたので、学園生活でのスタンとの主導権争いといったエピソードがなかったこと。他の生徒の前でスタンに大恥をかかせたり、逆にケンカでボコボコにされている映像をYou Tubeにアップされたりと、かなり犬猿の仲のはずですが、あまりその辺は躊躇せず同じバスケ部に入部していたり。そのバスケ部の中でももっとドロドロした嫌がらせがあるのかと思いきや、割りとアッサリ。試合でザックの足を引っ張ったりするシーンとかもあるのかなと想像していたんですが、そういうのはナシでした。

それと妻のスカーレットとの係わりの中で、彼女のことをマイクしかそう呼ばない「スカー」という愛称で呼んだり、２人の思い出の曲をダンスのＢＧＭに選んだりはしますが、積極的にマイクとの中を修復する動きはなかった（できなかった）ことです。つまりこの作品は、マイク自体が２度目の人生を送りながら自分を見つめなおす物語なんですね。

あと忘れちゃいけないのが、マイクが高校に編入するためにニセの父親役を務めた親友のネッド（トーマス・レノン）。超オタッキーだけれども、フソト開発で大金持ちのネッドが高校の校長と繰り広げるちょっとしたサイドストーリーは見ものです。エルフ語の会話は笑わせてもらいました。

個人的オススメ度3.5
今日の一言：流石にティーンエイジャー役は…（苦笑）

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