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2009年6月12日 (金)

サガン 悲しみよこんにちは

Photo 実在の作家、フランソワーズ・サガンの人生を描いた作品です。主演はシルヴィー・テステュー。監督は元女優のディアーヌ・キュリス。出演者を含め殆ど知らない人ばかりでしたが、ポスターに映るシルヴィー・テステューの横顔が素敵に見えたのと何となく観てみようかなぁと。(笑)基本的にフランス映画の雰囲気とかテイストが好きというのがあるんですが…。
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敢えて言う。愚かなりサガン。

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観終わって思ったこと。それはこのサガンという人が本当に愚か者だということ。例えどんなに素晴らしい作品を残そうとも、ここまで人間的に愚かな者を私は認めたくないです。デビュー作の『かなしみよこんにちは』が大ヒットした時、サガンは弱冠18歳でした。この歳で大金を手にし、取り巻き連中がまとわり付き、ちやほやされれば舞い上がってハメを外してしまうのもそれは止む得ない事だとは思います。サガンでなくとも過去に様々な分野でそうして消えていった人間はいくらでもいました。しかし、ハメをはずしたまま生涯を過ごすのは、私から言わせて貰えばバカでしかないです。

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予告編のキャッチに「魂の自由を貫いたサガンの生涯」だとか「人生そのものが最高傑作だった」とありますが、それこそバカを言うなという感じ。むしろサガンは魂の自由を貫いてなどいなかったと思います。魂が縛られていたからこそ愚かな行為を繰り返すことで、さも自由であるかのように振舞っていただけ。ましてサガンの人生が最高傑作なはずがなく、むしろ最低の駄作・醜悪なドラマだったと言うべきです。例えサガンのように富も名声も得られなくても、最高の人生を送った人はいくらでもいます。そもそも作品を観る限り、サガン自身が最高だなんて思って死んでいったとは思えません。

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サガンは孤独をとても恐れていました。取り巻き連中を家に集め派手なパーティーを開いたり、賭けに熱中したり、もっと言えば子供を作ったことですら己の孤独感を癒すためだったのではないかと思われます。彼女の最大の不幸にして最も愚かな点はまさにそこにあります。周りが全く観えていなかった…。彼女は決して一人ではありませんでした。彼女がただの取り巻きだと思っていた中にも彼女の事を真剣に思う人はいたのです。そして孤独を癒すためにクスリに手を出し、あまつさえそれを正当化するなどあっていいはずがありません。愚かなりサガン。

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本作はこのようにサガンがベストセラー作家になるも、そこから先はひたすら転落していく人生を描いた作品です。2度の結婚と出産、そして親友ペギーの死。一人また一人と離れていく友たち。私がどうにも気に入らないのは、サガンが自分の思うままにならないことに常にイラついている点。子供の内はそういうこともありますが、普通は成長に従って気付くものなんですけどね。彼女の父親が彼女に「若いうちはやりたいことをやりなさい。」とか「お金なんて使い切ってしまえ。」なんてことを言うシーンがあるのですが、「あぁ、こういうバカ親がこういうバカ娘を創り上げたのだなぁ。」と納得。

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個人の幸福の追求を優先するフランス人らしい生き方であり、描き方なのかもしれませんが、だからといって彼女の人生を美化し、殊更ドラマティックに表現するのは過ちであると思います。公式サイトに「〜〜サガンに、共感と憧れを抱かずにはいられない。」とありますが、観終わって私が思ったことがもう一つあります。「こういう人間にだけはなりたくない。」

個人的オススメ度2.5
今日の一言:シルヴィーは素敵でした♪

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受信: 2009年6月13日 (土) 10時05分

» サガン−悲しみよこんにちは− [映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子公式HP]
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受信: 2009年6月13日 (土) 23時59分

» サガン ―悲しみよ こんにちは― [象のロケット]
1954年、18歳で書いた処女小説がベストセラーとなり、有名人になったサガンは常に取り巻きに囲まれ、夜毎パーティ、ギャンブル三昧の日々を送っていた。 スピード狂でもあった彼女は自動車事故で重体に陥るが奇跡的に回復し、「人は弱く孤独である」ということを知る…。 その人生までが傑作と言われた、作家フランソワーズ・サガンの破天荒な人生物語。... [続きを読む]

受信: 2009年6月14日 (日) 13時14分

» 『サガン -悲しみよ こんにちは-』 SAGAN [かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY ]
アンニュイが好き。 18歳で書いた処女小説「悲しみよ こんにちは」が大ベストセラーで時代の寵児となり、自動車事故、二度の離婚、多額の借金、ドラッグ中毒…と69歳で亡くなるまで話題は尽きなかった作家フランソワーズ・サガンの人生。サガンといえば、まず「悲しみよ こんにちは」-Bonjour tristesse- というのは納得なんだけど、そのタイトルを映画の副題にするのは、紛らわしくてあまりステキじゃないと思う。そういう私自身、読んだことのあったサガンの作品はその有名なデビュー小説だけだったのだけ... [続きを読む]

受信: 2009年6月17日 (水) 23時11分

» 「サガン -悲しみよ こんにちは-」 [みんなシネマいいのに!]
 映画でも文学でもフランスとつくとおしゃれな感じがする。 確かにフランス映画と聞 [続きを読む]

受信: 2009年6月19日 (金) 07時00分

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受信: 2009年6月21日 (日) 23時10分

» 『サガン-悲しみよ こんにちは-』 [CHAOS(カオス)]
破滅するのは私の自由 破滅志向のようでいて、人の愛に飢えている。 それは若くして富と名声を得たことに由来するのだろうか。 サガンを取り巻く人々はそんな危うさに惹きつけられたのかもしれない。 最後の息子との対話シーンは何とも切ない。 ちょっと長いけど、人生の虚無感とか無常感をサガン役のシルヴィー・テステューが熱演してました。 犬がコカイン舐めちゃうシーンはウケた。 【あらすじ】 デビュー作「悲しみよ こんにちは」がヒットし、18歳で富と名声を手にした... [続きを読む]

受信: 2009年6月21日 (日) 23時23分

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受信: 2009年9月27日 (日) 19時40分

» サガン 悲しみよ こんにちは [☆彡映画鑑賞日記☆彡]
 『愛も、名声も、贅沢も─ ぜんぶ手に入れて、失って。』  コチラの「サガン 悲しみよ こんにちは」は、そのタイトルの通りわずか18歳のデビュー作「悲しみよ こんにちは」で一躍人気作家となり、スキャンダラスな生涯を送ったとされるフランソワーズ・サガン(シルヴ...... [続きを読む]

受信: 2010年2月23日 (火) 20時27分

» サガン -悲しみよ こんにちは- [Blossom]
サガン -悲しみよ こんにちは- SAGAN 監督 ディアーヌ・キュリス 出演 シルヴィー・テステュー ピエール・パルマード フランス 2008 [続きを読む]

受信: 2010年2月27日 (土) 11時49分

» mini review 10486「サガン -悲しみよ こんにちは-」★★★★★★☆☆☆☆ [サーカスな日々]
18歳で文壇に華々しいデビューを飾り、生涯を通して自由人であった小説家の人生を追う人間ドラマ。破天荒な言動で世間を騒がせつつも、実は孤独で繊細(せんさい)な彼女の真の姿に迫る。まるでサガンの生き写しのような主人公を演じるのは『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』のシルヴィー・テステュー。その親友を『ランジェ公爵夫人』のジャンヌ・バリバールが演じている。華やかな社交生活の裏に隠された、彼女の人間的魅力のとりこになる作品だ。[もっと詳しく] 18歳のシンデレラ・ガールの、「栄光」と「悲惨」のことなど。 ... [続きを読む]

受信: 2010年9月18日 (土) 17時45分

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