チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ
観ようか観まいかかなり迷いましたが、予告のバカバカしさを信じて観て来ました。正直いって監督・製作・脚本・出演者、全て知りません。主演のアクシャイ・クマールはインドのトップアクションスターなんだそうな。ヒロインのディーピカー・パードゥコーンは女優兼スーパーモデルで、父親はバドミントンの選手だとか。『スラムドッグ$ミリオネア』で元気のいい“ボリウッド”の作品です。
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観ようか止めようか、結構迷いました。予告編を観る限りお馴染みインドのB級作品にのようでしたから。で、予想通り上映開始から暫くのあいだ、すなわち主人公シドゥ(アクシャイ・クマール)のインドでの生活が描かれている間はモロにチープなB級映画でした。アクションすらありません。隣の席のサラリーマンは大イビキかいて寝てるし…、やっぱり失敗したなぁと後悔したのでした。ちなみに“チャンドニー・チョーク”とはインドの下町やそこに生活する人々のこと。つまり、「チャンドニー・チョークの住人シドゥが中国に行く。」タイトルの意味はこういうことです。


では何で中国に行くことになったのか。凄く簡単に言うと、シドゥは中国のとある村の英雄・劉勝の生まれ変わりと勘違いされ、村に招待されるのです。実は村は北条率いるギャング団に苦しめられており、シドゥに北条を倒してもらおうと考えていたのでした。が、言葉が通じていないシドゥはその辺の経緯は良く解らないまま旅立ってしまいます。ちなみに北条という名前ですが普通に中国人です。気持ち伊武雅刀に似てなくもないですが。その辺りは軽くスルーしましょう♪


さて、後悔していたはずが、シドゥが中国に向う辺りからあら?風向きが変わり始めます。育ての親の死、そしてシドゥ自身も大怪我を負い、そんな中でカンフーを学び、北条打倒を目指す…。って日本史のようですが、意外とこの流れが面白い。シドゥの復讐にプラスして、シドゥの師匠であるチャン刑事の復讐も絡んできたり、更にチャン刑事の生き別れた2人の姉妹が敵味方に別れていたり、更に更にその姉のサキにシドゥが恋したり…。一見詰め込み過ぎなのですが、何故かそうは見えないんですね。何故かと言えばこの作品、素晴らしく設定が適当というか、軽いんです。深く考えさせないような工夫なのかもしれません。


大体チャン刑事は名前からも顔からも解るとおり、普通に中国人ですが、娘は普通にインド人だったりするぐらいですから。で、長女の名前は何故かサキという和風な名前が付いていたり…。そういう設定の部分やアクションシーンの立ち回りも含めてかなり飛んでるストーリーです。ところでそのアクションシーンですが、そもそもがB級作品ですから、『チョコレート・ファイター』的な本格さはありません。ワイヤーありCGありと使えるものは何でも使って観せてくる姿勢には、どんな手を使っても観客を楽しませるという意思が感じられます。更にインド映画お得意の劇中ダンスパートもしっかり用意されており、それがまた結構なノリで楽しい!


B級映画の本作において、一点超一流の部分があります。それがヒロイン役で一人二役を演じるディーピカー・パードゥコーンの美貌。完全に見とれてしまいました。姉役の時は純インド風のいでたちで、妹役のろきは弱冠色白メイク。『スラムドッグ$ミリオネア』のラティカ役、フリーダ・ピントも美人ではありましたが、それを凌ぐ美しさ!美しい大きな瞳に吸い込まれそうでした。帰宅して調べてみると上映時間は何と155分。「え!そんなにあった?」というぐらい知らない内に引き込まれていた自分がいました。ちょっと驚きです。
個人的オススメ度3.0
今日の一言:エンドロールに出て来る『キル・ビル』がまた楽しい♪
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