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2009年6月 6日 (土)

マン・オン・ワイヤー

Photo 昨年度アカデミー賞ドキュメンタリー長編賞受賞ほか、英国アカデミー賞最優秀英国映画賞 など数々の賞を獲得した作品です。『マン・オン・ワイヤー』は文字通り“綱渡りをする男”の意味。フランス人大道芸人のフィリップ・プティが、今は無きワールド・トレード・センタービルの間で綱渡りをするまでを描いた作品です。原作はフィリップ本人の「雲に届くまで」。監督は意外にも本作が長編3作目だそうです。
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驚異的としか言いようがない!

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9.11テロで崩れ落ちたワールド・トレード・センタービルの間に張ったワイヤーの上を綱渡りしようとするフランス人、フィリップ・プティを描いたドキュメンタリーという触れ込みでしたが、作品をみるとちょっとイメージが違いました。確かに目的は綱渡りですが、作品そのものはそこに到るまでの友情や裏切り、苦労などが描かれています。どちらかというとプティを中心とした仲間たちの群像劇のような印象をうけたのでした。

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とはいっても、まず目を見張るのはプティの驚異の才能とでもいうのでしょうか。ありえない安定感でノートルダム寺院や、オーストラリアのハーバー・ブリッジで綱渡りを見せてくれます。まずはたっぷり彼の能力を見せられた上で、いよいよWTCに挑戦という訳。ところが挑戦と一口にいってもやらなければならないことは山ほどあります。綱を渡すポイントをどこにするか、ビルとビルの間に綱を渡すための方法は?、それらの道具はどうやって運び込むのか…当然一人では無理ですが、プティを含めた当時の仲間たちからその時の苦労が語られます。

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工事中の84階フロアで警備員をやり過ごす時の話は、再現映像のイメージと相まってまるで自分が隠れているような緊張感。ニセ新聞記者に扮して屋上工事現場作業員から情報収集をする話はイタズラっぽく目を輝かせて楽しそうに話すのが印象的でした。心ならずも途中で抜けていく仲間もいましたが、残ったメンバーはそれはもう誇らしげに、そして自慢げに語ってくれます。プティ本人の「口角泡を飛ばし」という言い方がピッタリなほど、身振り手振りを交えた話し方は、彼がこの挑戦にかけていた意気込みがヒシヒシと伝わってくるものでした。

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それにしても海外のドキュメンタリー作品を観るといつも思うのですが、きっちり当時のフィルムとか写真が残されているのは素晴らしいことです。今回も様々な当時の映像を目にすることが出来ます。実際にプティに綱から降りるように説得した警官の映像は特に印象的でした。その警官は最初はプティに対して説得を試みたことなどを話していますが、最後に「個人的には二度と見れないものを見た。生涯一度きりだ。」と話します。そしてその表情は本作のコピーにあるとおり「史上、最も美しい犯罪」に陶酔しているようでした。

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ちょっとだけ残念だったのが、この手のドキュメントにはありがちなのですが、話している友人たちが一体誰で、プティとどういう関係なのかが解らなくなってしまうことがあったこと。特に準備でタワーで二手に別れた後、今話している人がどちら側にいるのかが解らなくなってしまい、混乱してしまいました。プティは、実際にWTCでこの挑戦を行った印を残すために、フロアの壁に壁画を書いて計画の説明をしたそうなのですが、今はもう二度と見れなくなってしまったのだと思うと、改めてアメリカにおけるWTCの存在感の大きさを感じます。

実際の綱渡りですが、45分間の間に8往復もしたそうです。この様子はもちろん当時の16mm映像で見ることが出来ます。これは一見の価値アリですよ!

個人的オススメ度3.5
今日の一言:マイケル・ナイマンの音楽がシックリきました♪~

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受信: 2010年8月 4日 (水) 01時53分

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