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2009年7月16日 (木)

キリトル

Photo 一組の若い男女のよくありそうな1日を切り取った作品。田中情監督の長編デビュー作。主演は『USB』のヒロインのほかにもTV・CMで活躍する小野まりえと青柳尊哉。共演に池内万作、英由佳らが出演しています。渋谷UPLINKのみの単館公開作品でしたが、ひそかに注目していた作品で初日初回の鑑賞です。


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この2人は生きているのか?

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何となく気になって、密かに公開を待っていた作品。公開劇場も渋谷UPLINKだけとあって、かなり自主制作映画っぽい香りが漂います。でも好きなんですよね、こういうまだ原石の状態のクリエイターが創るモノを観るのって。もっともそんな中でも池内万作さんは過去に何度か仕事をご一緒させて頂いたり、小野まりえさんは前作『USB』も観ていたんで、あながち知らない人ばかりではなかったりもします。で、張り切った訳でもないのですが、初日初回の上映に脚を運んだのでした。

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駅の喫煙所でタバコを吸っているカヤ(小野まりえ)はコーイチ(青柳尊哉)に火を貸してくれと頼まれます。それがきっかけで、コーイチに強引にお茶に誘われるカヤ…。物語はこの日2人が出会ってから別れるまでを淡々と追いかけます。別に会話が弾むわけでもなく、でも何となく2人で過ごす時間。変わった雰囲気だなぁと思っていたのですが後で聞いたら、実はこの作品は即興演出だったのでした。つまり物語の構成は決まっているものの、個々のセリフは全てアドリブなんですね。

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さて、淡々と進むストーリーは、一見自然でリアリティを感じるのですが、そこからは2人の“熱”が感じられません。カヤもコーイチも生きていない、どことなく人形のように見えるのです。今の若者がどういう生き方をしているのかなど詳しく知る由もないのですが、しかし未来に希望が持てない、刹那的な生き方というのはこういうことなんだろうか…そんな風に感じました。そんな2人から唯一“熱”が感じられたのがコーイチの家でのキスシーン。これもアドリブだったそうですが、刹那的な関係の中でこの時だけは2人とも生きていたように思います。

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実は上映後に田中監督、小野さん、青柳くん、そして急遽さんかの英さんの4人でトークショーがあったのですが、監督はこのキスシーン、もっと激しくても良かったらしく「青柳、なぜおっぱい揉まないんだ!って思ってました。」と笑いながら話していました。ただ先に書いた通りアドリブですので、その分普段の小野まりえを想像させるという意味では、私はむしろ余計エロティックに感じたりしたのですが。ところで実際に見る小野さんは一際可愛い!パッと見は俗に言う清純派ですが、前作『USB』でも結構大胆なシーンにチャレンジしている実力ある若手女優です。

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カヤとコーイチが抱き合った後、打ち解けた場面に現れるのが英さん演じるリエコ。実はリエコはコーイチと2年半も同棲しています。つまり、この3者の出会いは最悪な上に、一緒に食事をするシーンは修羅場(by青柳)な訳です。…が、実はその場ではその関係は全くわかりません。セリフがアドリブで何の説明もないので。観ている側も「お姉さん?彼女?」とあれこれ考えます。このシーンまさに全員カヤとシンクロ率100%。カヤの居心地の悪さもストレートに感じられます。ただ、私は観客を巻き込むこの演出しない演出は中々面白いと思うのですが、人によっては解りにくいだけだと感じるかもしれません。

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長編初監督ということを考えたら合格点かなと思いますが、全編アドリブといったある種イレギュラーな演出ではなく、普通に演出した田中監督の次回作を見てみたいです。その時初めてこの監督がどういう人でどういう作品を作るのかが解るでしょう。

個人的おススメ度3.0
今日の一言:万作さんの出番すくなっ!

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今日は『キリトル』のマスコミ向け試写を観るために渋谷のUPLINKに。 UPLINKに行くのって今回初めてで、道に迷いましたw。 おかげで会場についたのは、試写スタートのオンタイム。。。 ******************** 映画の舞台は日本の首都、東京。世界有数の経済大国といわれ... [続きを読む]

受信: 2009年7月17日 (金) 08時02分

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