そんな彼なら捨てちゃえば？

同名ベストセラー本の映画化。９人もの男女の織り成す様々な恋愛模様を綴った恋愛群像劇です。監督はケン・クワピス。出演はベン・アフレック、ジェニファー・アニストン、ドリュー・バリモア、ジェニファー・コネリー、そして私の好きなスカーレット・ヨハンソンら。ポスターを見ても登場人物が多すぎてそこに弱冠の不安を覚えつつの鑑賞です。
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女性の恋愛ヒソヒソ話に耳ダンボ！

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例によってスカーレット・ヨハンソン出演作ということで早速観て来ました。が、スカーレット抜きにしても、普段中々お目にかかれない女性陣のトークが聞けるストーリーが実に面白かったです。が、しかしこの作品、どう考えても男性向けじゃないでしょうか。そもそも女性陣の本音トークは男性からしたら珍しかったり、「そんなこと考えてる訳？」と思えますけども、女性にしたら別に珍しくもなんともないですし…。あと、これを言ってしまうと元も子もないのですが、魅力的名女性陣に比べてベン・アフレックを筆頭に男性陣は結構微妙じゃないかと思ったり…。（ファンの方ゴメンナサイ…。）

まあ最初からそれ言っちゃうと始まらないのでひとまず置いておいて。総勢９人もの登場人物が織り成す様々な恋愛模様と言えば聞こえは良いかもしれませんが、観ているその場で全体を俯瞰しようとすると混乱を招きます。中心となっているのがジジ（ジニファー・グッドウィン）とジャニーン（ジェニファー・コネリー）とベス（ジェニファー・アニストン）の職場の同僚３人組。まずはジジが話の起点になりますから、あとは流れに身を任せてそれぞれのエピソードを観ていると自然に人間関係も把握できてきます。

男の言動を何でも自分の良いほうに解釈するジジ、その原因はジャニーンとベスの２人が気休めを言うからなのでした。そんな彼女に男の行動の原理を教えるのがアレックス（ジャスティン・ロング）。曰く「He's just not that into you.」（彼は君に気がない）。原題になっているこのセリフ、真理です。（笑）ただ、異性の言動を都合よく解釈するのは何も女性に限ったことではないですよね。男性だってディナーに誘って来てくれたり、デートに誘って応じてくれたら、自分のことを好きになってくれるかなって思いますもん。

ジジがアレックスに男性指南されている間に、同僚の２人にも事件が起きます。ジャニーンとベン（ブラッドリー・クーパー−）の夫婦はベンの浮気が原因で離婚寸前。いやむしろベンは離婚したがっています。正確には浮気はキッカケにしか過ぎなかったのですけども。一方でベスとニール（ベン・アフレック）の２人は同棲７年目にも係わらず未婚。それはニールが頑なに結婚を拒んでいるから。結婚しているけど愛し合っていない２人と愛し合っているけど結婚していない２人。このカップリングの対比は面白いです。

結局ベスは結婚できないならとニールと別れてしまうのですが、この後のニールとベンがの会話が印象的でした。ニールのボートに招かれたベンはため息混じりに言います。「結婚するということはは他の女性と知り合うチャンスを失うことだ。」と。しかしこれに対してニールは「僕はベスがいればいい。」と以外にも一途なことを言うのでした。さて、このメインの３人の女性と男性の恋愛話だけでも面白いですが、話は更に広がりを見せてくるだけに先が読めません。ただ単純に全部がハッピーエンドで終わるわけではないところに逆に好感が持てます。

ちょっと個人的に残念だったのが、今回お目当てだったスカーレットが、妙に安い女性に見えてしまったことでしょうか。詳しく書くとネタバレなんで書きませんが、真っ赤な下着姿を見せてくれたりと、相変わらずセクシーではあったものの逆に言うとその手の女性＝彼女という図式にいま一つな感じは否めなかったのでした。登場人物がコレだけ多いながら、一つ一つのエピソードが希薄になることもなく丁寧に描かれていますから、１３０分はむしろよくコンパクトにまとめたのではないかと思いました。ところで…実際の女性はもっと現実的だと思うんですがどうなんでしょ？（笑）

個人的オススメ度3.5
今日の一言：異性の感想を聞いてみたい作品です。

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