南の島のフリムン
沖縄の情緒とご飯がタップリ!
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中々に楽しかった!『ドロップ』で感じたハチャメチャな笑いとパワーこそ無かったけれど、代わりにゴリの故郷・沖縄に対する愛情が込められていた作品だと感じました。同じコメディ作品でも品川ヒロシとゴリの笑いのセンスや間の取り方の違いがよく出ていたように思います。沖縄独特のどことなくのんびりとした時間の流れだとか人々の人の良さが随所に感じられるシーンがあったのも特徴的ですね。そもそも“フリムン”とは“愛すべきバカ”という意味の沖縄方言だそうですが、全くその通りで、登場人物がもうみんなフリムンばっかり。


物語自体はバカバカしいお話だけれども、そもそも登場人物がフリムンだから仕方ない、というかそれぞれのキャラクターが出す雰囲気でお話が成立してしまう感じがします。登場人物が全員沖縄方言で話しているのも大きいんでしょうけど。きっとこの話を東京で標準語でやっても全く面白くないと思いますね。キャラクターの性格付け以前に照屋政雄が扮するマサルおじさんのチョビヒゲハゲ姿やヒトシ役の諸見里大介の天然面白顔はそれだけで十分ネタになってます。(笑)


もっともそれ以外にも、ストーリー中到る所に下らないネタが満載。これはここで言葉で説明すると全然面白くない…というか、この作品のフリムンな雰囲気に包まれてないと面白くないので詳しくは書きませんけど。そんなネタはさて置き、作品としての見所の一つは、りみ(AKINA)に係わる部分でしょう。彼女は栄昇のことが実は好きで、一生懸命彼のためにつくすものの、彼はそんなことには気付かずオレンジに夢中。


毎日猛特訓で疲れて帰ってくる栄昇をマッサージし、美味しいご飯を作ってくれる―。栄昇がオレンジのことがが好きならば、自分もオレンジのようにすれば振り向いてもらえるんじゃないかと、髪の毛を赤く染め、パンダのようなアイラインを入れてまで気に入られようとするのに、彼やマサルたちには「お前はキジムン(沖縄の妖精)になりたいのか?」と大笑いされる始末。それでも表向き笑って誤魔化す彼女の姿はじつに健気で心から応援したくなります。


さて、実はユニークなキャラクター揃いのなかにあって、何気に一番目立たないのは栄昇自身のような気がしました。いや確かに彼もフリムンなんですが、何と言うんでしょうか、物語を進行する立場のキャラクターであるが故に、いま一つバカっぽさがなかったというか。進行する責任がない立場のフリムンたちがホント下らないことを言ったりやったりしているだけに、彼だけが意外に真面目に映ってしまった気がするのです。もうちょっバカになり切っても良かったのではないかと感じました。


海、米軍基地、国際通り、そして沖縄料理。とにかく沖縄食が豊富で、頻繁に登場する家族での食事のシーンは実に楽しそうで、何より美味しそう!沖縄ではいつもあんなに大量に作って家族みんなで外で晩御飯を食べてたりするんでしょうか。好みの問題はあるにせよ、私は観ていて猛烈に沖縄に行きたくなり、鑑賞後に新宿の沖縄そばやに駆け込んだのでした。(笑)
個人的オススメ度3.0
今日の一言:相変わらず平良とみさんがイイです♪
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