ワイルド・スピード
2001年公開のカーアクションムービー。ロサンジェルスを舞台に究極のチューニングカーが0→400mのタイムを競う若者たちを描く。監督は『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』のロブ・コーエン、『バンテージ・ポイント』のニール・H・モリッツがプロデュースを務めた。主演はヴィン・ディーゼルとポール・ウォーカー。同じ主演でシリーズ第4弾にあたる『ワイルド・スピード MAX』が10月に公開予定。
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チューニングカー好きは必見!
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これは男性向け、それもスポーツカーのように速い車が好きな人には堪らない作品です。私自身もその昔はチューニングに熱中した時期があり、劇中に登場するシビックを購入し、改造費に200万位注ぎ込んだあげく、国内A級ライセンスを取得してしまった程。それだけに観ていてとにかく血が騒ぐのでした。もっとも当時の私は峠専門で、0→400m(以降ゼロヨン)は「直線番長はつまらない。」派だったんですが。(苦笑)私のことはさておき、数多くの日本車も登場するも8年前の作品ということで若干の懐かしさも感じながら楽しませてもらいました。
電化製品などをつんだトラックが黒塗りのシビック3台のチームに襲われ、積荷を奪われる事件が頻発するというところから物語りは始まります。当局が疑ったのがL.A.のストリートゼロヨンの世界では知らない者はいない天才ドライバー・ドミニク(ヴィン・ディーゼル)でした。そしてある日、突如として現れた若き天才ドライバーがブライアン・オコナー(ポール・ウォーカー)はドミニクに車の所有権を掛けて勝負を挑みます。ドミニクの車はマツダRX-7(FD3S)、対するオコナーは三菱エクリプス。もちろんどちらもNOSを積んだバリバリの改造車。
RX-7はともかくエクリプスは日本での知名度はいま一つかもしれませんが、ランサーエボリューションに積まれ、WRC(ワールドラリー選手権)でも活躍した名機4G63型エンジンが搭載されています(のハズ)。ちなみにNOSは(Nitrous Oxide System)の略で通称ニトロと呼ばれるもの。ガソリン混合気に混ぜてシリンダーに送り込むことで、爆発力を上げて短時間だけパワーアップを図るためのシステムです。ただし、エンジンシリンダーの強度は限界があるので、使いすぎたり無理をするとエンジンブローにも繋がる諸刃の剣。などとちょっと専門的な話を書いてしまいましたが、この勝負は僅かの差でドミニクの勝利に終わります。この後、警察の手入れがあり、オコナーがドミニクを救ったことで2人の間には友情が芽生えるのでした。
ところが!実はオコナーはその警察の囮捜査官だったのです。何も知らずに観ていたんでちょっとこの展開には驚きました。しかしこの要素が加わることで、単なるカーレスムービーがワンランクアップしたように思えます。任務と友情の間で揺れ動くオコナーの気持ち。下っ端捜査官としてバカにされる警察側よりも、自分の実力を認めて友として扱ってくれるドミニクの側に居たほうが心地よいのは当たり前。ポール・ウォーカーはこの二面性のあるシチュエーションの演じ分けが実に上手かったと思います。また本作がレースシーンだけでなく面白いのは、ドミニクの背後に事情や現在のチームメンバーとの人間関係の結びつきを強固に感じさせてくれる点があるから。傍から見たらチンピラにしか見えなくとも、そこに深い絆を感じさせてくれるが故に、見ている私たちもドミニクの魅力に引き込まれます。
地味で目立たないですが、チームのメンバー達との食事のシーンの家族的な雰囲気は印象的でした。この辺り、ヴィン・ディーゼルのどこと無くやわらかい表情やトゲのない包容力のある演技にも拠るのですけども。さて、実は勝負に負けてドミニクに渡す予定のエクリプスはライバルであるトランのチームに襲撃を受けて爆発炎上、代わりにオコナーは廃車寸前のトヨタ・スープラを探してくるのでした。こいつに搭載されているのもまたもや名機と呼ばれる2JZ型エンジン。耐久力抜群で殆どレース用と言ってもいいこのエンジンに、日本から多数のパーツを取り寄せてドミニクたちは砂漠で開催されるゼロヨンレース用の車を造り始めます。しかしそのパーツにかかる金は一体どこから出ているのか?オコナーは信じたくないものの、状況証拠はドミニクがトラックジャックの犯人であることを示唆しています。
レース当日、トラックジャックに出かけるドミニクたち3人をスープラで追いかけるオコナーとドミニクの妹ミア。実はトラックの運転手は武装していたのです。銃弾を受け瀕死の仲間を救うために、ドミニクの前で正体を明かし救助ヘリを呼ぶオコナー。驚くドミニク…。そして彼が考えて出した結論は、レーサーらしくゼロヨンで勝負することでした。父親から受け継いだ1000馬力を超えるパワーのダッヂ・チャージャーとフルチューン・スープラの対決です。この勝負の緊張感たるや強烈。ゴールの踏み切りには貨物列車が今にも通過しそうで、まさにチキンレースも兼ねた緊迫感。結果は…あえて書かないことにしますね。
正直言うと物語に突っ込みどころはあります。しかし、レースの緊迫感とチューニングカー好きには堪らない改造具合。それにBNR33スカイラインGT-R、S14シルビア、セフィーロ、インテグラ、S2000、シビックといった魅力的な数々の日本車たち。シビック使いだった私にしてみれば劇中のセリフにあるシビックの「スプーンエンジン」などと言う、マニアしか知らないであろう言葉にも過剰反応してしまったのでした。(スプーンは著名なシビックチュチューン会社)
>>『ワイルド・スピードX2』
>>『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』
>>『ワイルド・スピード MAX』
個人的おススメ度3.5
今日の一言:と言うわけで「ワイルド・スピード×2」に続く!
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