斬撃 -ZANGEKI-
スティーブン・セガール主演のアクションホラームービー。『沈黙の逆襲』と同日公開ですが、コチラも都内公開館は1館のみ。共演のタノアイ・リードは『ウィッチマウンテン/地図から消された山』のドウェイン・ジョンソンの従兄弟。監督のリチャード・クルードはセガール作品の『弾突 DANTOTSU』や『ICHIGEKI 一撃』で撮影を担当していたが、本作が監督デビュー作。
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今度のスティーブン・セガールはゾンビハンター!『沈黙の逆襲』がいま一つだっただけに、期待度もちょっと下げての鑑賞です。ちなみにセガールはホラー初挑戦。まずは簡単に説明すると…。ウィルスが蔓延した街では感染した人間が次々とゾンビ化し人間を襲っています。その町には病院から脱出しようとしている、6人の男女が生存していました。ゾンビハンターのタオ(スティーブンセガール)は仲間3人とその病院のゾンビを一掃しようとしています。しかし政府はそんな彼らを無視し、感染拡大防止のために、街ごと空爆で燃やしてしまおうと計画。爆撃開始の夜明けまでに彼らが無事脱出できるのか!!…っとまあこんなストーリー。
ところが、観ているとこのストーリーが非常に解りにくい。起承転結の“起”をはしょり過ぎで、生存者たちは何者で、どこから来てどうしてそんな状況にあるのか。はたまたハンターたちはただ単に狩りのために病院に行ったのか、それとも生存者の救出に行ったのか、軍とはどういう関係なのか、この辺りの情報が殆どありません。おかげでしょっぱなから非常に話に入って行きにくいのでした。ところで本作のゾンビ、設定は『バイオハザード』のパクリで見た目は『30デイズ・ナイト』のヴァンパイアにそっくり。しかも何故か凄く弱い…。ショットガンの1発で死んで?くれるあたりはまるでゲームのようです。ついでに言うとコスチュームは『マトリックス』風。
とは言いつつも武器を持たない生存者たち、特に女・子供にとっては脅威です。そんな彼らにとってタオたちハンターは文字通り救いの神でした。しかしこれがなかなかお互い出会えなくて、見ているほうはもうヤキモキ状態です。生存者たちが辿った経路を何事もないようにスタスタと歩くハンターたち、特にナタのような剣を抱えてあるくタオはその恰幅のよさも相まって存在そのものが安心感。率直に言えば観ていて「負ける気がしねぇ。」と言う感じ。もっともセガールはいつもそうなんですけどね…。途中現れるゾンビたちも、彼がひとたび剣を振るえばバッサバッサとなぎ倒されていきます。ピンチなど1度もなし!やっぱりセガールはこれでなくちゃいけません。しかし…観ていると気付くのですが本作はセガールの見せ場がやけに少ない…。
部下の男(タノアイ・リード)はタオに命じられるままに、一人で部屋の探索をし、ゾンビの掃討をしたり、大群に囲まれたりする中を派手なアクションで切り抜けるシーンが用意されているのに、セガールにはそういったシーンは全くなし。余談ですがこのタノアイ・リード、どこかで見たなと思ったら『ウィッチマウンテン/地図から消された山』のドゥウェイン・ジョンソンの従兄弟だそうで顔がもうそっくりです。本作で映画デビューの彼の売り出しでも兼ねていたのか、はたまた後進を育てるためか…。そもそも本作は病院から逃げ出す生存者たちを中心にフィーチャリングされていて、中盤まではハンター自体の出番が少ないだけにこれでは余計物足りなさが残ります。
はっきり言ってB級の中でも決してレベルの高い作品ではないですし、最初から最後まで突っ込みどころは満載。しかもグロ系てんこ盛りで、逆さ吊りにされた人間の腹から腸がデローンなんて思わず目を背けたくなるシーンもしばしばあります。ただ、ホラー系だけに多少なりともドキドキする感じがあるのと、ゾンビを相手にセガールが剣を振り回すという事のみで個人的には『沈黙の逆襲』よりは満足度が高い作品でした。
個人的おススメ度3.0
今日の一言:監督デビュー作だけに大目にみます
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