あいつはカッコよかった/그 놈은 멋있었다
元祖韓流スターの一人ソン・スンホンの入隊前最後の主演映画作品。原作は韓国のインターネット小説です。極普通の女子高生と不良グループのリーダーの間の微笑ましくも純粋な恋愛模様を描いたラブ・コメディ。共演のヒロイン、チョン・ダビンは2007年2月に自殺し亡くなっている。享年26歳。監督・脚本のイ・ファンギョンはこれが長編デビュー作となる。DVDも同時リリースなれどスクリーンでの鑑賞です。
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ある意味王道の韓流ドラマ?
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韓流作品のド初心者である私ですらその名前ぐらいは知っていた、元祖韓流スターのソン・スンホン主演作品ということで観て来ました。元祖だけあって、作品の内容もいわゆる韓流ドラマ的。つまり極一般の人が韓流と聞いて思い浮かべるであろう、ベタベタでコテコテなラブストーリーでありコメディです。何しろ観ているこっちがこそばゆくなってしまうほどの仕草やセリフが当たり前に出てきます。ベタベタなお話はむしろ大好きな私ですので、この作品自体も楽しませてもらったのですが、流石に生クリームたっぷりのケーキのようで、1つ食べたらもうお腹一杯、そんな感じです。


ソン・スンホンの役は根は純で恋愛に不器用な不良のリーダー、チ・ウンソン。何というかもう設定からして凄まじくベタですね。しかしパッと見やはりこれが素晴らしくイケメン。そりゃおば様たちが夢中になるのむべなるかな…あの爽やかな目力で見つめられたら女性は胸がキュンとなってしまっても仕方ないでしょうね。ヒロインのチョン・ダビン演じる女子高生ハン・イェウォンは、明るくて元気がよくそしてちょっとドジな女の子。書いている自分が書きながら照れくさくなってくる設定です。しかし…チョン・ダビンはともかくソン・スンホンの高校生役は流石にちょっと無理が…。


インターネット小説が原作だというだけあって、この2人の出会いはネットの掲示板でした。イェウォンが掲示板でレスをした相手がウンソンだったのです。彼女の書き込みに怒ったウンソンはイェウォンの学校を突き止めて追い回します。ある日、壁を乗り越えてウンソンをまこうとした彼女が、飛び降りた先にいたのが当のウンソン。何と偶然にも飛び降りた勢いで2人はキスをしてしまうのでしたー。って、ないだろ普通。と思わず突っ込みたくなるシチュエーションですね。「俺の初キスを奪ったんだから、責任とって俺と付き合え。」なんてセリフはどうかと思いますが、ソン・スンホンが言うと不思議に納得できてしまう―、これが韓流スターの実力なのでしょうか…。


イェウォンがウンソンに惹かれ始めるきっかけとなる事件も、ひょっとしてこれは計画的なのではと思ってしまうほど出来すぎでした。携帯電話の電源が切れているた夜の公園の公衆電話から電話をかけていたイェウォンを援交相手と勘違いしたオヤジが、彼女を拉致しようとするところをウンソンが助けるのです。偶然って素敵過ぎ!ですがベタ好きで心構えをして観ている分には、普通に心地良いものがあります。でまあ、何とはなしに付き合い始める2人な訳ですが、その2人にはこれでもかというほどありがちな困難が待ち構えていました。


ウンソンのことが好きな女子高生キム・ヒョビン(キム・ジヘ)が登場し恋のライバルになったり、ウンソンの先輩キム・ハンソン(イ・ギウ)がイェウォンを好きになったり、しかしそのキム先輩とウンソンの間には人には言えない確執があったり…。コメディー、もシリアスも含めてのてんこ盛り。でもやはり最終的にいいなぁって思えてしまうのは、ウンソンが不器用ながらもイェウォンへの想いを貫いているところ。私は恋に不器用な男という設定にも弱いのです…。というより一見ウンソンがイェウォンを強気の言葉で従わせているように見えて、その実彼女のペースに乗せられていく、実際には彼女が彼を手の上で転がしている、というところに気安い心地よさを覚えるのでした。


もっともラストシーンのイェウォンの妄想の現実化、すなわち初雪の日に王子様が私を迎えに来てくれるという情景をCGまで使って見せてくれるのは流石に余分な感じが否めないのですけども、それも含めてベタな韓流だったということなんでしょう。イェウォン役のチョン・ダビンさんは既にお亡くなりになられているということで、もう二度とこの明るくて元気な彼女の笑顔が見られないのは残念です。
個人的おススメ度3.0
今日の一言:『宿命』も観てみようかな…
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