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2009年10月30日 (金)

携帯彼氏

Photo 『恋空』、『赤い糸』など女子中高生に人気の同名ケータイ小説からまた一つ映画化。携帯電話の中のバーチャル彼氏“携帯彼氏”をダウンロードした女性が次々と怪死を遂げるサスペンスラブストーリーだ。主演はドラマ「ブラッディ・マンデイ」の川島海荷。共演に『エリートヤンキー三郎』石黒英雄。脚本・プロデュースに『リアル鬼ごっこ』の柴田一成が参加している。監督は長編デビュー作となる船曳真珠。
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どうせケータイ小説原作だとたかをくくっていたのですが…これがどうして中々面白かった。そもそも「ブラッディ・マンデイ」での可憐な少女っぷりが気に入っていた川島海荷が映画初主演ということで観に行った次第なんで、ハードルが低い以前に最初から期待もしていなかったんですね。内容的な予備知識はゼロだったため、観始めてすぐにサスペンスホラーだと解った時にはちょっと驚きでした。現代に必須なガジェットである携帯電話と、ヴァーチャル恋愛という軽めの要素はいかにもケータイ小説ですが、それだけに若い人なら誰でも身近に感じられるストーリー展開です。

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“携帯彼氏”というケータイゲームキャラとのヴァーチャル恋愛、ラブゲージが0%か100%になるとそのキャラクターに自分が殺されてしまうというコンセプト、えらくチープかつ小ぶりではあるけども、現代日本にはマッチしているのではないでしょうか。実際私は観ていて『ホースメン』よりドキドキしたし、『戦慄迷宮3D』より怖かったと思っています。まあ、その2作の出来が酷いっていうのもあるんですが…。この“携帯彼氏”に殺されるという噂が広まっていく様子は、一昔前の“不幸の手紙”や“口裂け女”的な雰囲気を漂わせていて、都市伝説的な面白さを醸し出しています。

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さて、主人公の上野里美(川島海荷)の友達が“携帯彼氏”のキャラに殺されるというショッキングな幕開けから物語は始まります。そしてそれを皮切りに里美の周りでは“携帯彼氏”による謎の死が立て続けに起こるのでした。警察は当然彼女に事情を聞くものの、“携帯彼氏”の話など信じません。余談ですがその信じない女性刑事役に星野真理、里美の母親役に大西結花と、私が高校時代なら彼女たちが主人公であろう女優がキャスティングされているのを観て、改めて本作が女子中高生ターゲットな作品だと再認識…。

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さて、サスペンスホラータッチな作品なれども、そこはケータイ小説、ちゃんとラブストーリー要素も含まれています。里美が密かに好きだった先輩・直人(石黒英雄)、ビルの火災で亡くなってしまった彼が何故か“携帯彼氏”となって里美の元にやってきます。彼が“携帯彼氏”になったのには秘密がありました。それがイコール、この一連の事件の謎解きとなります。もっとも、何故“携帯彼氏”になってしまったのかの経緯は解りますけど、理由はさっぱりなんですけどね。里美と直人のラブラブ回想シーンは、今の女子中高生の願望の映像化なんでしょうか。おやじ的にちょっと観ていてこっ恥ずかしかったり。

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真剣にあら捜しをするまでもなく突っ込みどころは満載なのですが、不思議とそれ自体、物語本線にあまりマイナス要素となりません。ラストシーンの直人と里美の別れも、過剰にウェットにならず、むしろ割とあっさりとしているのも好感がもてます。しかしそこはホラー、前向きに歩き出す里美たちの前にしっかりとインパクトを残した終わり方にするのはお約束。ケータイ小説らしい脚本や演出でまとめてきた本作は、変に大上段に構えない素直さが、意外な説得力と面白さを生んでいるのでした。

個人的おススメ度3.0
今日の一言:川島海荷は中学生にしか見えない…

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» 携帯彼氏 [佐藤秀の徒然幻視録]
公式サイト。船曳真珠監督、川島海荷、朝倉あき、石黒英雄、小木茂光、星野真里、大西結花、桑江咲菜、落合扶樹、前田希美。15歳の川島海荷の映画初主演のホラー・オカルト・ラブコメディ。「ゴースト ニューヨークの幻」が携帯コンテンツ化したような話。... [続きを読む]

受信: 2009年10月30日 (金) 23時51分

» 携帯彼氏/川島海荷、朝倉あき、石黒英雄 [カノンな日々]
原作は魔法のiらんど発のケータイ小説。またケータイ小説特有の悲話盛りだくさんで涙を誘うラブストーリーかなと思っていたんですが、この作品はミステリータッチを加味した純愛サスペンスなんだとか。映画の解説記事を読むとホラーっぽい感じもするし、何気に面白そうで密か...... [続きを読む]

受信: 2009年10月31日 (土) 07時35分

» 携帯彼氏 [象のロケット]
女子高生の真由美が自殺した。 同級生の里美と由香は、真由美の「彼氏に殺される…。」という言葉と残された携帯から、“携帯彼氏:リク”が関係していることに気づく。 “携帯彼氏”とは、アバター感覚で好みの「彼氏」の顔を作成し、メールのやりとりで親密度(ラブゲージ)が上下する恋愛シュミレーションゲームだ。 その後、次々に不可解な死亡事件が起こる…。 純愛サスペンス。 ... [続きを読む]

受信: 2009年10月31日 (土) 21時20分

» 『携帯彼氏』 [ラムの大通り]
----これって、タイトルからして想像ついちゃうな。 原作はケータイ小説でしょ? 「うん。これまでケータイ小説の映画化って、悲恋ものが多くって…。 しかもそこに、いろんな障壁がこれでもかこれでもかと詰め込まれている。 あまりにパターン化しすぎて、ちょっと食傷気味だったんだけど、 これは一種のホラー。 しかも、謎ときの要素も入れてあって、 物語としてもなかなかオモシロかったな」 ----どんな物語ニャの? 「これは、簡単に話せる。 携帯電話を使った人気恋愛シミュレーションゲーム『携帯彼氏』を ダウン... [続きを読む]

受信: 2009年10月31日 (土) 23時24分

» 「携帯彼氏」彼氏を転送し続けて辿りついた許されない凶悪事件の真実 [オールマイティにコメンテート]
「携帯彼氏」ケータイ小説総合サイト「魔法のiらんど」で「恋空」「赤い糸」に続く異例のアクセスを記録したケータイ小説でありホラーサスペンスで携帯にダウンロードしたイケメン彼氏との疑似恋愛ゲームをする人が突然死した事から事件に巻き込まれる女子高生が事件のカギを...... [続きを読む]

受信: 2009年11月 8日 (日) 01時51分

» 【映画】携帯彼氏 [★紅茶屋ロンド★]
<携帯彼氏 を見ました> 製作:2009年日本 ←クリックしてね♪ランキング参加中 原作は「恋空」などで有名になった人気携帯サイトの同名小説。 普通ならよっぽどの事がないと興味を持たないんだけど、出演している人に、石黒英雄君が!それだけで観てみたいな~と思って、しかもホラーなんだ!携帯小説でホラーなんて、あまり聞かないな~と思って、借りてきました。 まあ、携帯小説は誰でも書けるものだから、様々なジャンルがあるんだろうけどね。 ちなみに私は普段、携帯では書き物読みません。ちょっとネットしたりメ... [続きを読む]

受信: 2010年10月17日 (日) 19時03分

» 携帯彼氏 [銀幕大帝α]
09年/日本/102分/ミステリーサスペンス・ロマンス/劇場公開 監督:船曳真珠 原作:kagen(魔法のiらんど) 出演:川島海荷、朝倉あき、石黒英雄、小木茂光、星野真里 <ストーリー> 真由美が謎の言葉を残して自殺。同級生の里美と由香は、死の真相を探るため...... [続きを読む]

受信: 2011年5月 1日 (日) 19時41分

» 携帯彼氏 [いやいやえん]
携帯で擬似恋愛。それは別にいいんですよ、ラブプラスとか恋愛ゲームとか、色々ありますからね。でも…アニメ画じゃなく実写…。気持ち悪くないのか?と疑問に思う。よっぽどのイケメンさんたちでもないと、なんか色々納得できない。 実際この作品にでてくる携帯彼氏達、そんなに格好良くはないよね?この作品の「携帯彼氏」とは、好みの彼氏のアバターを設定して遊ぶ恋愛シミュレーションゲーム。主人公の里美はその中に亡くなった憧れの先輩の姿をみつけるんだけど…という、霊ホラー×純愛ものになっています。現代に必須な携帯電話... [続きを読む]

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携帯彼氏 [DVD]クリエーター情報なしジェネオン・ユニバーサル 『携帯彼氏』 2009年(日)監督:船曳真珠 ●学園ホラーの傑作にして、ジャパニーズ・ホラーの秀作  「携帯小説を原作にしたアイドル映画だ」と馬鹿にできない恐怖映画の秀作。話の筋やアイディアとし...... [続きを読む]

受信: 2012年1月 4日 (水) 11時26分

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