ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT
大ヒットしたカーアクションムービー「ワイルド・スピード」シリーズの第3弾。今回の舞台は何と東京。公道をドリフトしまくる迫力満点のカーアクションがウリです。前二作と変わり、『プライド 栄光への絆』のルーカス・ブラックが主演。共演にサン・カン、ブライアン・ティー、千葉真一、妻夫木聡、北川景子、柴田理恵ら日本人も出演している。ポールとヴィンが欠けたインパクトは日本人でということなのか?
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日本らしいドリフトバトルは壮絶!
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ポール・ウォーカーとヴィン・ディーゼルのどちらも出ない「ワイルド・スピード」なんて…。正直そう思いながらも、せっかく×2まで観たのだからと本作も鑑賞。冒頭いきなりアメリカからのスタートは意表を突かれつつも少しホッとしたり。高校生のショーンをルーカス・ブラックが演じるのにはかなりの無理を感じましたけど、本シリーズお約束、車の所有権をかけたレースが始まるとそんなことはすっかり忘れて見入ってしまったのでした。相変わらずの爆走・激走っぷりはホントに爽快です。しかし、このレース、もとい暴走で警察に捕まったショーンは、少年院行きか、日本にいる父親のもとで暮らすかの二者択一を迫られ、晴れて来日することになったのでした。


日本のシーンになった瞬間、とてつもない違和感が私を襲います。それでなくても高校生に見えないルーカスの学ラン姿。教室に行くと何故かトゥィンキー(バウ・ワウ)やニーラ(ナタリー・ケリー)といった国際色豊かな同級生たちがお出迎え、アメリカンスクールなのかと思いきやそうでもなく、先生は柴田理恵という謎の学校…。あまりな設定にもはや笑うしかない状況なれども、見ているうちに違和感がなくなってくるから人間の適応力は大したものです。しかしここでトゥィンキーに連れられていった立体駐車場でのドリフトレースから物語はぐんぐん面白さを増していきました。


ショーンはドリフト・キングことD.K.と勝負することになりその車をD.K.の相棒・ハン(サン・カン)に借ります。車は日産S15シルビア。対するD.K.の車は同じく日産フェアレディZ(Z33)。このシリーズにしては珍しく日産車同士の対決。この時がドリフト初体験のショーンに勝ち目などあるはずもなく…。ゴールしたときにはシルビアは見るも無残な残骸と化していたのでした。ところが人生は不思議なもの。これをきっかけにショーンとハンの交流が始まります。自ら自動車修理工を経営するハンは金回りも良く、ショーンに1台の車を与えてドリフトテクニックを1から教え込むことにしました。その車が三菱ランサーエボリューションIX。やっぱり本シリーズに三菱車は欠かせません。


港でのドリフト練習中もショーンときたらぶつけるぶつける。あまりに簡単にぶつける様子に、私からすると彼がちゃんと車を愛しているのか疑問に感じます。どうもただの道具の用にしかみていない気がするんですよね…。この練習中に港の釣り人役で元祖ドリフト・キング通称ドリキン・土屋圭市がカメオ出演したりしているのが、車好きには嬉しいところです。仲間も出来それなりに楽しい毎日を送っていたショーン。ところがここでハンがD.K.の叔父でやくざのカマタ(千葉真一)への上納金をくすねていた事が発覚します。面子を潰されたされたD.K.は怒り心頭でハンの工場に殴りこみ!当然の如く逃げるハンとショーン、追うD.K.たち。


ここに渋谷・新宿の公道を舞台にした一大ドリフトカーアクションが展開されることになります。ちなみにハンの車はこれも本シリーズでは定番のマツダRX-7(FD3S)。このカーアクション、もちろんスタントの方が運転しているのですが、とてつもなく上手い!途中D.K.がハンの前でスピンターンを決めてバック走行のまま拳銃をぶっ放すシーンは、前作でポールが全く同じ走法を見せてくれていますけれど、果たしてバックでそんなにスピードが出るものなのか…。まあ、細かいことに突っ込み始めたらきりが無いので止めておきましょう。


渋谷のスクランブル交差点の人混みがモーゼの十戒のごとく割れてそこを、凄まじいスキール音を上げながらドリフトで駆け抜けるシーンは本作のみどころの1つ。引きの映像はCGですが、車窓からの見た目では人々が悲鳴を上げながら道を開ける様子がはっきり伺えます。残念ながらというか、当然というか実際に渋谷で撮影許可など降りるはずもなく、合成映像なのですが、それが今ひとつなのが残念なところ。もっとも、周りの画像より車の動きそのものを追ってしまうんで、そこまで気になるものでもないですけれど。しかし、結果としてショーンはこの逃走劇でハンを失います。


これ以上D.K.が自分たち仲間に手を出せないようにするにはどうしたらいいのか…。ショーンはカマタの元に乗り込み、レースで決着をつけるように提案するのでした。ボロボロになったランエボは使い物にならないため、以前壊したS15シルビアに搭載されていたエンジンを、父親のフォード・マスタングに乗せ変えての勝負です。山道のドリフト勝負は見ものです。しかし、例によってというかアメリカ人はすぐに車を当てにきます。あんまり当てまくっている様子は『デス・レース』を思い出してしまったほど。まあ、ミサイルはでませんけどね。純粋に腕で勝負しなければ勝っても誇れないだろうにと思うのですが…。


本作では定番のNOSが出てくるのは1シーンでタイトルどおり殆どがドリフト。必要以上にドリフトしている気はしますが、個人的にはこのスタイルが一番好みで、ひたすら車を中心に描いてくれている本作は前作よりも明らかに夢中になって観れました。しかも!最後のサプライズは本当に嬉しかった!あれでこの作品の評価は1ランク上がったといっても過言じゃありません。次回作MAXでは1の登場人物と、今回登場した人物も出演するようですが、期待度フルスロットルです。
>>『ワイルド・スピード』
>>『ワイルド・スピードX2』
>>『ワイルド・スピード MAX』
個人的おススメ度3.5
今日の一言:ブッキーそれだけかよ!
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