ロフト.
|
久しぶりに観た極上のミステリー |
あらすじ・作品情報へ
←みなさんの応援クリックに感謝デス

これは参った!さすがはベルギー国民の10人に1人が観たと言うほどの大ヒット作だけはあります。ドキドキするようなサスペンス性は少ないものの、最後の最後まで二転三転する眼を離せない展開にはただただ唸るばかり。これは残念ながら一切ネタバレを匂わすようなことは書けません。周到に用意された伏線、メインの登場人物5人にかかわる人々すべてにその存在の意味がある。まさに久しぶりにこんな極上のミステリーを観ました。というわけで、今回は極力ミステリーの本質的な部分には触れずに書いていこうと思いますので、多少意味が解らない部分はご容赦を。


物語は冒頭から謎含み。とあるマンションの屋上から何者かが落下し、車に叩きつけられるというショッキングなシーンからスタートします。屋上には人影が…しかし全てはその時点では謎のままです。頭の中にクエスチョンマークを抱いたまま、スクリーンは次の展開に。そもそもロフトといってもいわゆる日本のアパートにあるような半物置みたいなものではなく、れっきとした部屋なんですね。そこをルク(ブルーノ・ヴァンデン・ブルーク)が訪れ、ベッドの上に血まみれで手錠をかけられた女の死体を発見するのでした。何故ここに女の死体が…、鍵は共有している5人しかもっていないはず。ということは誰かが何かを隠している――。


警察が来るのかと思いきやあらわれたのは一人の中年男性。彼の名はビンセント(フィリップ・ペータース)といい、ルクの友人です。そして次々と集まってくる男たち。酒好きで女癖の悪いマルニクス(ケーン・デ・グラーヴェ)、精神科医のクリス(ケーン・デ・ボーウ)、そしてクリスの義弟のフィリップ(マティアス・スーナールツ)。ロフトにはあっという間に本作のメインキャラクターが勢ぞろいします。と思いきや、いきなり画面は警察の取り調べ室へ。そう、実は本作は警察で5人が取り調べられているそれぞれの回想という訳。


元々このロフトは5人が妻や恋人に内緒で情事を愉しむための部屋。しかし大前提なのは、ロフトは共有していても、それぞれの女性関係まで全て共有している訳ではないということ。まずこれは重要な事実です。ただ単純に浮気を楽しんでいるだけならば、せいぜい妻にばれて修羅場になる程度なのですが、事件は5人の妻、恋人、親族までもを巻き込んだ超複雑な人間関係とその感情が作用した結果として起こったものなのです。(純粋に楽しみたい方はここまでにして下さい。)


物語ではロフトに集まった5人がお互いを疑い、それぞれの疑惑に関して、それが実際にどういう状況であったのかのシーンが展開されていきます。しかしながら当然この段階でそれぞれが事件の首謀者であると判るような映像は出てきません。結局この時スクリーン上に現れる人間関係とは別に現れない関係をそれぞれが持っていて、それは仲間同士も最後まで秘密だということなんですね。という訳で、表に現れる事実関係を整理すると…
|
|
|
|
|


実際にはこのそれぞれの人間関係、人間、状況に裏があり幾つもの伏線が張られています。私自身観ていて、もしかしてこういうことなんじゃ?と推測しながら、それが何度か裏切られるという展開。公開館が少ないのが残念なほどの良質なミステリーです。
注:下に裏の事実関係も書きました。完全にネタバレですからご注意を!
個人的おススメ度4.0
今日の一言:これは掘り出し物の作品です♪
↑いつも応援して頂き感謝です!
今後ともポチッとご協力頂けると嬉しいです♪
【ネタバレ注意:裏事実関係】
(文字は反転させてあります。犯人をばらしている訳ではありません。)
|
|
|
|
|
| 固定リンク
最近のコメント