ランブリングハート
『色即ぜねれいしょん』の臼田あさ美が一人二役で双子の姉妹を演じるラブコメディー。共演は「仮面ライダーダブル」の桐山漣、『クローズZERO II』の大口兼悟、他にも斎藤洋介や大和田伸也といったベテランが脇を固める。監督は『LOVEHOTELS ラヴホテルズ』の村松亮太郎。方やバランス重視の堅実派、方や恋に夢見るロマン派の姉妹が繰り広げるユーモラスで甘酸っぱい恋愛模様に注目したい。 |
翠と葵、どっちが好み? |
あらすじへ
←みなさんの応援クリックに感謝デス
これは拾い物でした。あまり期待してはいなかったのですが、これが結構楽しい作品でした。『色即ぜねれいしょん』でちょっとドキッとさせてくれた臼田あさ美の主演作品です。今回は一人二役、それも双子の姉妹を演じてくれます。姉の翠は恋にバランスを求める堅実派。決して過剰な幸せを抱いたりはしません。対する妹の葵は、燃えるような恋に憧れる奔放な理想派。すなわち、臼田あさ美のおしとやかで清楚な面と、元気できゃぴきゃぴ(死語)な面の両方を見ることが出来る訳です。どちらが好みかは貴方次第!
ただいずれにしても、グロスを塗ったあの厚めの唇は実に色っぽい。唇で色気を感じたのはスカーレット・ヨハンソン以来かもしれません。それにしても、結構芸歴も長く、様々なドラマや映画にも出演している割には、お世辞にもあまり上手いとは言えない臼田あさ美の演技。何だか妙に素人くさいのですが、今回のキャラクターには妙にはまっているから不思議です。もし計算づくで彼女がこう演じているのなら、大したものです。もっとも。翠と葵のキャラクターは正反対で、髪型も服装も違うんで、そういう意味では演じやすかったのでしょうけど。
翠は優柔不断で平凡な会社の上司・有馬克也(大口兼悟)と婚約しています。しかし、Hは許さないのでした。そこだけには妙に理想を求めているんですね。実は翠のアパートはラブホテルのすぐ隣なんですが、ある日窓からラブホテルに見知らぬ女といる克也を見かけてしまうのでした。っと、こんな切り口から悩める翠さんの恋愛模様が描かれていきます。一方で妹の葵は、漁師の実家に取材に来た人気タレント伊月航(ダイアモンド☆ユカイ)に会いたい一心で上京し翠の部屋に転がり込んできます。更にあろうことか翠の家の前のラブホテルでバイトをすることに。
伊月を追いかける葵の様子は客観的には単なる追っかけなんですが、いつも笑顔を絶やさない前向きな姿勢は、見ていて単純に可愛らしく気持ち良いものがあります。それにしても伊月役のダイアモン☆ドユカイがイイ、笑えます。アイドルの設定とはいえ実際は47歳ですからどう考えたって不自然な訳で。しかもその昔の田原俊彦を思わせるような芝居がまた不自然極まりないのですが、訳の解らないコッテコテなクサイ台詞と相まって、もう登場するだけで見てるこちらはニヤニヤ状態に。恋に盲目?になっている葵とのやり取りは、妙な噛み合わなさが愉快です。
さて、ストーリー的には、翠の前にピエロに扮した南真智(桐山漣)が現れ、更に克也のラブホ事件でショックを受けた翠の代わりに葵が克也の両親との会食に望んだ時点で結末はほぼ見えてしまいますが、ラブコメなんで大いなる予定調は全く無問題ですね。堅実ではないけれど理想を抱いて日々を過ごす南君に心惹かれていく翠、優柔不断だけれど実直な克也とウマが合う葵…。お互いにないものを補完しあう関係が出来上がった時点で、カップルになるのはある意味必然。もっとも、婚約者が双子とはいえ姉に振られて妹にかい!と心の中で突っ込みは入れましたが。(笑)
ただ、彼は本当に浮気してしまったのか…?というのもスクリーンだけ見ていると、Hまでしているようには見えないので…。もしそうなら、言い訳しないで非を認めた克也は結構男らしい奴なのかな…なんて事も頭の片隅をよぎりましたけど、婚約者がいて他の女性とラブホに入ったらそれだけでアウトですよね。最後に南くん。全体的にコミカルなキャラクターが多かった中で、彼だけがクールなイケメンです。だからこそ目立つのかと思いきや、これが意外なほど地味でした。登場するのがやたらと濃いキャラが多いラブホの中、しかも基本的にはクールで寡黙というのがちょっと損な設定で可哀想だったように思います。
洋画のラブコメに比べると、悪く言えばチープでお手軽な印象は否めませんが、邦画らしい気楽さと臼田あさ美の魅力は結構楽しかった一作です。
個人的おススメ度3.5
今日の一言:臼田あさ美は綾瀬はるかと系統が似てる?
総合評価:67点
| 固定リンク
最近のコメント