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2010年3月26日 (金)

ブルーノ

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『ボラット』のサシャ・バロン・コーエンとラリー・チャールズ監督が再び送る超ナンセンスコメディドキュメントだ。一応共演にグスタフ・ハマーステンという俳優?が出演している。今回のサシャはゲイのオーストリア人ファッション評論家という設定。有名になる為にアメリカにわたり、例によってとんでもない常識はずれの大暴れをしまくる。このお下劣さにあなたはついてこれるか?!
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この作品、とにかくお下劣で下らなくて最低で笑えます。PTAが子供に見せたくない番組としてロンドンブーツの番組をあげていますが、これももしアンケートをとったら映画部門で1位を獲得するでしょう。はたまたブルーノの突撃っぷりは、往年の『進め電波少年』を軽く凌駕します。もし鑑賞される方は、海よりも広く深い心と、仏様のごとく寛容な心でご覧になることをお勧めします。ホント、人によってはブチキレないまでも、激しい不快感を覚えるかもしれませんから…。

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一応設定としては。ファッション評論家でゲイのブルーノ(サシャ・バロン・コーエン)が、ミラノ・コレクションの舞台上で大暴れし、以後全てのファッションショーから出入り禁止を食らってしまうということになっています。いわゆる出入り禁止を食らった彼は、それならハリウッドで超有名なセレブになって見返してやると、アメリカはカリフォルニアにやってきてそこでも大問題を巻き起こすと、そんな話の流れです。それにしてもこのブルーノは私の苦手なゲイの典型のようなタイプ。なんだけれど、余りにステレオタイプなゲイスタイルと、下らないネタに何と笑いの方が勝ってしまったという…。

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しかしこの作品、そもそもブルーノが架空の人物である以上はフィクションなのは言うまでもないのですが、観ていて「これホントにフィクション?」と思ってしまうような部分が結構あったり。前半の有名人が登場するシーンでは、ハリウッドでもあっという間に悪評が広まったブルーノが突撃インタビューを試みるのですが、なんとハリソン・フォードに「失せろ!」と一喝されたり。(笑)ただこの辺はそれでもまだ洒落の領域ではあるのですが、テロリストに誘拐されて有名人になろうとしたり、本当かどうか知りませんが、アフリカの黒人の子供をipodと交換に養子にしたりする辺りからは、悪ふざけも度を過ぎているかも…。

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と、思いきや後半はただひたすらゲイをやめてストレートになろうと決意して様々な挑戦をするという話に…。もはや何の脈絡も無いですからあれこれ考えるだけ無駄ですね。州軍に入隊してみたり、スワッピングパーティーに参加して何故かSの女性にベルトでひっぱたかれたり、ディルドをもって空手のレッスンを受けたり。そして極めつけはUFCで有名なオクタゴンリングでのマネージャー・ルッツとの濃厚ラブシーン…。もうむちゃくちゃで苦笑するしかない展開です。というか今ここで書いていても「あーバカバカしい!」という感じ…。

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それにしても、サシャ・バロン・コーエンは敬虔なユダヤ教徒だそうですが、その彼がユダヤ教の伝統をおちょくった服装をしたりして、いくら映画とはいえ問題にならないんでしょうか。宗教問題でのおふざけは、人事ながらそのうち刺されでもしないかと心配です。ところでサシャはマーティン・スコセッシ監督の次回作のオファーが来ているんだとか。もし実現するなら巨匠の作品で、どんな演技を見せてくれるのかが楽しみです。

個人的おススメ度3.0
今日の一言:とりあえずバカだ…(笑)
総合評価:56点

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