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2010年4月 9日 (金)

ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い

Photo_3 スペインの巨匠カルロス・サウラ監督がモーツァルトの名作オペラ「ドン・ジョヴァンニ」誕生の過程に迫った音楽史ドラマ。劇作家ロレンツォ・ダ・ポンテとモーツァルトの出会いを通じ2人を取巻く現実の環境と、実際のオペラのシーンがパラレルに進行するという構成が面白い。主人公ロレンツォ・ダ・ポンテを同じ名前のロレンツォ・バルドゥッチが、モーツァルトをリノ・グアンチャーレが演じる。
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オペラには全く知識が無いに等しく、この『ドン・ジョヴァンニ』も最初聞いた時は「ドンキホーテ」の仲間か何かと思ったぐらい。一応モーツァルトの本名が「ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト」であることぐらいは知っているけれど、ロレンツォ・ダ・ポンテって誰よ?っとまあ、素晴らしくド素人な私ですが、流れてくる美しい調べがとても心地よいのは解りました。何故かといえば物凄く眠くなったから。以前どこかでも書いたと思いますが、小学校の音楽の先生によく言われたものです。「クラッシック音楽を聴いて寝てしまうのは正しい。それだけ素晴らしい音楽だということだから。」と。

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物語はダ・ポンテ(ロレンツォ・バルドゥッチ)が神父のクセに女癖が悪く、故郷ヴェネチアを追われるところから始まります。彼が行き着いた先は音楽の都ウィーン。そしてそこで彼はモーツァルト(リノ・グアンチャーレ)と運命の出会いを果たすのでした。それにしても、このときのリノ・グアンチャーレの切れた演技が中々に見もの。権威に屈しない新進気鋭の天才作曲家振りが良く現れています。個性的という意味では負けていないダ・ポンテもこの時はちょっと面食らったようでした。歴史は時として人智を超えた出会いを演出しますが、これはまさにその一つと言えるでしょう。

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それは、この2人が『フィガロの結婚』、『ドン・ジョヴァンニ』という後世まで残る名作を生み出したということだけではありません。実はヴェネチア時代に恋に落ち、彼が追放されるきっかけともなった女性アンネッタ(エミリア・ヴェルジネッリ)はその時ウィーンにおり、なんとモーツァルトにチェロを教わっていたのでした。偶然にも再会し、文字通り焼けぼっくいに火がついた2人。ところが!既にその時ダ・ポンテは女優のフェラレーゼ(ケテワン・ケモクリーゼ)という恋人がいたのでした。本作の面白いところは、現実ではこのダ・ポンテとアンネッタ、フェラレーゼの三角関係を描きながら、それとは別に『ドン・ジョヴァンニ』の制作過程が描かれているところ。

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ダ・ポンテは過去の自分自身を主人公ドン・ジョヴァンニに反映させながら、尚且つ現実の世界で起こっているアンネッタとの恋愛劇や、嫉妬に駆られたフェラレーゼの暴挙も取り込んでいきます。それにしてもいつの時代も嫉妬は人を狂わせますね。おかげで何かダ・ポンテが身近に感じたり。(笑)制作過程のシーンでは稽古中とは言いつつもそれなりに本格的なオペラが聴けますから、元々好きな方はより楽しめるでしょう。素人の私が聞いていても本当に美声の方々揃いです。さて、フェラレーゼの謀略でアンネッタに過去の女性遍歴をばらされ、「そんな不潔な人キライ!」とばかりに彼女を怒らせてしまったダ・ポンテ。

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最終的に『ドン・ジョヴァンニ』を完成させることが過去の自分との決別であり、アンネッタへの贖罪であり、また彼女との新たな第一歩になるという〆はちょっとばかり美化しすぎなキライはあるものの、まあ実際がどうなのかは知る由も無いわけでそれもありかなと。他にもいくつかモーツァルトの音楽が聴けたりして、身近な音楽と歴史上の人物の時間を越えた繋がりが感じられたのが収穫だったように思います。

個人的おススメ度3.0
今日の一言:相変わらずコスチュームモノが好き♪
総合評価:64点

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『ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い』予告編

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受信: 2010年4月10日 (土) 04時39分

» ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い [映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子公式HP]
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受信: 2010年4月13日 (火) 00時05分

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受信: 2010年4月15日 (木) 22時58分

» ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い [風に吹かれて]
名作オペラ誕生の物語公式サイト http://www.don-giovanni.jp18世紀のヴェネツィア。ロレンツォ・ダ・ポンテ(ロレンツォ・バルドゥッチ)は、聖職者でありながら放蕩生活にふけり、ヴ [続きを読む]

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» ◇『ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い』◇ [〜青いそよ風が吹く街角〜]
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受信: 2012年1月 8日 (日) 11時05分

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