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2010年5月 5日 (水)

インファナル・アフェアII/無間序曲

Ii 大ヒット香港ノワールムービー『インファナル・アフェア』の第2作」。といっても舞台は一作目から過去に遡り、ラウとヤンがそれぞれの組織に潜入する過程を含め男たちの運命の歯車がゆっくりと回りだす様を描く。今回はウォン警部を演じるアンソニー・ウォンとマフィアのボスを演じるエリック・ツァンの2人を中心に物語は展開。更に若き日のラウとヤンをエディソン・チャンとショーン・ユーが演じる。
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濃密かつ緻密な脚本が素晴らしい!

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やっと観ることが出来た『インファナル・アフェア』の第2作。正直言うと1作目はアンディ・ラウとトニー・レオンという2大スターの魅力に引っ張られた部分もあり、本作ではその2人が出演しないということで少々不安もあったのでした。何しろ今回の若き日のラウ役のエディソン・チャンと若き日のヤン役ショーン・ユー、2人とも全く聞いたこともない俳優です。いや、さりげなく他の作品で観てはいるようですが全く認識してませんでした。ところが!観てるうちにどうしてなかなかイイじゃないですか。当然ながら彼らが歳を重ねたのがアンディ・ラウでありトニー・レオンになる…比べたら全然違うのに、確かに身にまとっている雰囲気はそっくり。このあたり本人の演技力だけでなく演出やスタイリング、メイクといったスタッフ全体で作り上げていることがよく解ります。

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さぁ、ストーリー。ちなみにもう公開から大分時間がたっていますから普通にネタバレ含みで書きますのでご注意ください。1作目では警察、マフィア、それぞれに潜入捜査官と潜入マフィアとして潜り込んだ2人をメインに描きましたが、今回はそもそも彼ら2人がぞれぞれの組織に潜り込む過程を描いていました。しかしながら、彼ら2人はまだまだ若造であり、言ってみれば雌伏の段階。故に話を進めるのはウォン警部(アンソニー・ウォン)とマフィアのボス・サム(エリック・ツァン)の2人に委ねられています。更にもっと言うと、潜入マフィアのラウよりも潜入捜査官ヤンの方がやや重点的に描かれています。面白いのは潜入理由。3作目まで観ると全て解るのですが、この段階ではラウのほうは色恋的であり、ヤンのほうは実に運命的。

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ラウの理由はは簡単に言うとサムの妻マリー(カリーナ・ラウ)に惚れていたからなんですね。もちろんマリーはサムを愛していますが、ラウは間接的にマリーのためならばと危険な任務を引き受けるというわけ。もっともその後に同じマリーという名前の女と結婚することを考えるとそれはそれである種運命的なのかもしれません。ともあれ、警察に潜入してからのラウは、上に認められるべく手柄を上げていくのですが、本作ではそれはあまりフィーチャーされず。一方ヤン。これはウォン警部やサムを巻き込んだとてつもないくドラマチックな展開。そもそも香港マフィアの大ボス・クワンが暗殺されたことが全ての始まりでした。サムはクワンの配下のボスの一人。しかし単純にその大ボスの後をサムが継いで…というような単純な話ではないところが深いのです。

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実はクワンの暗殺の黒幕として関わってくるのがサムの妻マリーとウォン警部。夫を組織の大ボスにしたい妻、組織の壊滅を目指すウォン警部の利害が一致した結果でした。しかもウォン警部はサムとよしみを通じていている…。そしてそこに警察学校に入学したばかりのヤンが絡んできます。1作目でも明らかにされているようにヤンは警察学校を退学させられますが、その理由は何と彼がクワンの息子だったからというもの。ウォン警部はクワンの後をヤンの異母兄ハウ(フランシス・ン)が継いだのを受けて組織にヤンを潜入させる、ヤンはその任務を引き受ける代わりに警官にしてもらえる…。それぞれの利害関係と思惑が絡み合い大きな運命のうねりが巻き起こるのでした。1作目の裏側にここまで複雑な出来事があった…、なんと緻密な脚本なのか。

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ちなみに今書いたことはメインストーリーの話のみ。例えばマフィア仲間のキョン(チャップマン・トー)との出会い、ルク警視(フー・ジュン)の死因などまで会わせたら、それこそサムではありませんが因果応報という言葉がまさにピッタリとハマるのです。1作目の警察署でサムがケータリングを食べるシーンがありましたが、その元がこの作品を観ると解ったりと、いちいち「あ~なるほど!」とか「それでだったのか。」と言うシーンだらけ。これだけ“腑に落ちる”ストーリーを見せられたら「運命は人を変えられるが、人は運命を変えられない。」という本作のキーワードにも納得するしかありませんでした。まったく人生とは神の描いた脚本なのかもしれません。

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そうそう、先にウォン警部とサムが話を進めると書きましたが、1作目ではアンディ・ラウとトニー・レオンがメインなので、この2人のベテラン俳優の演技がじっくり楽しめるのも嬉しいところ。アンソニーの相変わらずの渋さカッコよさは言うまでもないのですが、自分の計画が多くの人間の運命を狂わせたという苦悩、特にルク警視の死の責任を背負ってしまうウォン警部の心の傷の深さを、表情ではなく体全体から感じさせる。こんな芸当はアンソニーにしか出来ないのではないかと思うほど。エリックは見た目はコミカルなおじさんですが、それだけにマフィアのボスと言うには意外なほどに情に厚い一面が、他のメンバーが見た目クールな中だけに際立ちます。妻の死に涙するサムの横顔に思わずグッと来てしまいました。今もう一度1作目を見ると恐らく新たな発見ができる、そんな作品だと思います。

>>インファナル・アフェア/無間道
>>インファナル・アフェアIII/終極無間

個人的おススメ度4.0
今日の一言:いや~、マジ凄い!
総合評価:76点

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『インファナル・アフェアII/無間序曲』予告編

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