プランゼット
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実に楽しい舞台挨拶でした!(苦笑) |
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何と観に行ったら舞台挨拶だったと言う作品。これにはとても助かった!はっきり言って本編がまるでダメだったので、舞台挨拶のトークの何と楽しいことか。人気声優・宮野真守とアイドル石原夏織、そして監督の粟津順。どうりで妙に観客が男女ともカルト的な雰囲気を漂わせているはずです。宮野真守のイケメンなのにちょっとおどけたはじけっぷりはそりゃファンも多いだろうなぁと納得。石原夏織はなんたって16歳の現役女子高生。可愛い顔にもろアニメ声で「石原夏織でぇ~す♪」なんて挨拶されちゃった日には、確かに男なら目じりも下がろうってもんです。という訳で、本作で唯一まともだったのはこの2人をメインに据えた声優陣だけでした。という訳で今回は激辛。少しでも魅力を感じた方は読まない方が良いです。


そもそも私も一生懸命良いところを見つけようとはしたのですが、ここまでダメだとどうしようもない。こんなに心躍らないSFアニメーションは観た事がないです。まずご自慢のそのCG。これのどこが凄いというの?監督の話によれば2年間篭りきりで作っていたらしいですが、メカのような無機物はまだしもキャラクターを観ていたらプレステのデモ画面を思い出しましたよ。近年数多くの3Dアニメーションが作られ、2Dでもハイクオリティな映像が当たり前になっている中で、この程度の映像のクオリティを絶賛など到底できません。モーションキャプチャーを使ったことなど今更声高に言うほどのものじゃないですから。というより、そのふわふわしていい加減ぎこちない動きは何年前のCGなのかと。久々に昔のCGらしい動きをするCG映像を見ましたよ。(苦笑)


CGアニメーションの場合、お金が質を決める要素が強いのは当然ですから、作りこむだけのお金がないなら私は作らないほうがましだとすら思ってます。それでもまだましなメカたち。これがオリジナリティの欠片も感じられないことに呆れました。まるで「マクロス」と何かを足したような…似ているものが多すぎ。ラストで主人公・明嶋大志(宮野真守)が操縦する最終兵器はガンダムに登場するアクシズのようであり、大気圏突入しようとする巨大な敵母船?を必死で押し返そうとする映像は、コロニー落としでコロニーを押し返そうとしているモビルスーツとそっくり。全編わずか53分のミニ作品にオリジナリティも出せないとは…。少しは「9<ナイン>~9番目の奇妙な人形~」の監督を見習って欲しいものです。


さてそれではそんな映像を補うストーリーがあるのかといえば、これが映像に輪をかけてダメ。ここ最近でここまでチープなお話も記憶にないです。大体人類の存亡をかけて地球外生命体と戦う基地にいるのが主人公を含めた3人の兵士とその上官だけって…。やる気あるのか?しかも、何故だか知らないけれど、大したバックボーンも描かれていないのに、上官の父親に対する反抗心が元で人類の最終作戦「プランゼット」は実行に移され、そして失敗する…。友人、妹、父親、とにかくどのセリフも典型的なセリフのオンパレードで、これで脚本といえるなら、同人誌系を書いている人なら誰でも脚本家になれるでしょう。プロがお金とれる脚本じゃありません。


何故こんな作品を作って上映してしまうのか。やるならこんな趣味の延長のような作品ではなく、キッチリと世界に通用する作品を作り上げて欲しいものです。クリエイターの熱意とは別に、きちんと映画製作の部分を仕切る人間がいたのでしょうか。駄作です。
個人的おススメ度1.5
今日の一言:趣味は自宅でどうぞ。
総合評価:36点
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