ザ・エッグ~ロマノフの秘宝を狙え~
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ラストの謎が作品を救う |
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『ディープ・インパクト』のミミ・レダー監督に、モーガン・フリーマン&アントニオ・バンデラスと来たらそれだけでかなり期待度が高い作品のはずがどうもB級扱い。ロバート・デニーロ&アル・パチーノの『ボーダー』と併せて銀座シネパトスでは「男たちのヒート祭り」と銘打っての公開です。まあ、要はムービーアイ・エンタテインメントの倒産で配給権を日活が買い取り地味に公開ということなんですが、とりあえずお蔵入りにならなかっただけでも感謝というところです。『ボーダー』は2大俳優の割りにダメダメな脚本だったので本作にも余り期待はしていませんでしたが、これが意外にも中々面白い。最後の二転三転は結構胸がすく展開なのでした。


とはいっても、結局はB級の域は出ていませんので、あくまでその範囲での話ですけども。さて、物語は伝説の泥棒リプリー(モーガン・フリーマン)が一人の男を射殺する回想シーンから始まります。そのリプリー、もう一方の主人公ガブリエル(アントニオ・バンデラス)が、宝石店から出てきた男の持っていたダイヤモンドを強盗する様子をじっと観察していますが、それは彼を相棒としてスカウトし、ロマノフ王朝の秘宝“フェベルジェのイースターエッグ”(2個で時価4000万ドル!)を盗み出すためでした。とはいっても、正直今時泥棒モノってなぁという感じ。「オーシャンズ」シリーズに比べたら地味な感じは否めません。


ガブリエルは街で偶然出会ったリプリーが名付け親というアレックス(ラダ・ミッチェル)と恋に落ちるのでした。っとまあ、この辺までは物語のあらまし&登場人物の説明パートで黙って観るより他ありません。いよいよこの後、盗みに入るための準備に入るのですが、正直この辺はタルイです。警官に変装して、何故か都合よく開かれる盗みに入る宝石店のパーティーに忍び込んだり、アレックスがロシアンマフィアに拉致されて、盗む予定のイースターエッグを要求されたり。はてはニューヨーク市警とFBIも入り混じりFBIから市警に捜査中止命令がでたり…、どうも何がどうなってるんだかイマイチよく解らない…。ちょっとイライラしてきたところでいよいよ作戦開始です。


まあ、それほど奇抜なことをしているわけではないのですが、泥棒モノはやっぱり厳重な警戒を潜り抜けて忍び込み込むシーンが見所ですね。当然この辺りはご都合主義なんですが、それを言うなら「オーシャンズ」シリーズや、果ては「ルパン三世」だって同じこと。もっとも時価4000万ドルの割にはどうも地味というか、小粒な犯罪という感じが否めないのですが、そこはモーガン&バンデラスが大粒だということで…(笑)大型金庫の解錠をするシーンは他では余り見かけない妙なリアルさを感じる方法だったりしますが、個人的にはそんな簡単なのか?!と思わなくもありません。そして開いた金庫の中にはこれまた妙にリアルなお宝の数々が…。そして事態は意外な展開に!


(ここからネタバレ含む)
何とガブリエルは警官。正直言ってそんな気配は全くなかったんで、これには虚を突かれました。ガブリエルはアレックスを助けるために、リプリーを裏切りイースターエッグを持って逃走し、ロシアンマフィアにそれを渡します。何だかあっさりと解放されるアレックス…。何か腑に落ちない思いで観ていると…。ラストのラストで全てが明らかにされると、自分が最初からものの見事に全て騙されていたことが解るという寸法。はっきり言ってこの設定がなければ全く面白いとはいえない作品ですが、このラストだけでランクが1つあがったとすら思います。軽く見られる作品、お暇な時に是非。
個人的おススメ度3.0
今日の一言:別にヒートはしないけど嫌いじゃない♪
総合評価:61点
>>男たちのヒート祭り 第1弾『ボーダー』
>>男たちのヒート祭り 第3弾『ストーン』
>>男たちのヒート祭り 第4弾『ゲーム・オブ・デス』
>>男たちのヒート祭り 第5弾『沈黙の復讐』
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『ザ・エッグ~ロマノフの秘宝を狙え~』予告編
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