ROOKIES -卒業-
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解りやすさが人気の秘訣? |
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テレビドラマを全く観ていなかったためにスルーしていた本作。GW中にドラマの再放送とWOWOWで映画の放送という図った様なお膳立てが出来たために全て通して観てみました。実は元々テレビドラマ版を観なかったのは小出恵介がどうも苦手だったからなんです。しかし、最近の映画作品『風が強く吹いている』や『パレード』の好演で随分印象が良い方に変わってきていたということもあり、それほど抵抗もなく物語には入ってゆくことが出来たのでした。いやはや、もうベッタベタのスポーツ青春ドラマです。しかもそのスポーツが野球、更にメインキャストが不良と来たら、過去の色んなドラマの良いとこ取りな気もしますが、それだけにこの手が大好きな私としては思いっきりはまってしまったという寸法。


それにしても佐藤隆太・市原隼人・小出恵介・城田優・中尾明慶・高岡蒼甫・桐谷健太・佐藤健…と若手で人気のメンバーオールキャスト。そりゃ視聴率も良いはずですよ。映画版では更にここに山本裕典・石田卓也が加わるのですからもはや鉄壁。3年生になったニコガク野球部メンバーたちには今回も様々な試練が襲い掛かります。一年生の新入部員・赤星(山本裕典)は中学時代の有名選手。そんな彼が入部するというから大喜びのニコガクナインたち…。しかし赤星は野球部に所属するも練習には参加せず、先輩を先輩とも思わない態度。そんな赤星と御子柴(小出恵介)に起こった事件で御子柴は足を骨折、夏の予選は絶望だと言われてしまうのです。


あ、そうそう、最初に書いてしまいますが結果としてニコガクは甲子園に出場します。ネタバレと言えばネタバレですが、このドラマの展開上、甲子園に出場しないという結末は考えられません。要は結果に行き着くまでの過程でどれだけの試練を乗り越えて、目標に到達してくれるのか、その試練が大きければ大きいほど感動も大きいというのがこのどらまの感動ポイントなのです。そういう意味で言うと、正直なところテレビドラマで全てを完結させたほうが物語としては質が高くなったのではないかと思いました。全編137分とはいえ、結果だけあっさり描くわけに行かない以上時間はむしろ足りないぐらいでしょう。例えば不良たちを野球に打ち込ませるのにアレだけ時間がかかったにもかかわらず、赤星はあっさりと仲間に入ってしまう…。


そこに赤星なりの悩みや葛藤があって、それを川藤(佐藤隆太)や他のナインとの関わりの中で少しづつ解消していくだけの時間の余裕はないんで仕方ないのですが。従って予定調和のもとにサクサクと前半は進んで行きます。さて、今回のクライマックスは何と言っても地区予選決勝試合。これに関しては良かったポイントと今一つなポイントがあります。今一つなのは決勝の相手、笹崎高校の川上投手の存在。テレビドラマ版の時から安仁屋(市原隼人)が中学時代に三連続三振を喰らったと言うトラウマの話は出ていますが、突然映画になってその相手が川上投手だということが判明するんですね。逆にテレビドラマ版でライバルだった目黒川高校の江夏の存在はもう何処かに飛んでしまってます。この辺はドラマで十分てことなんでしょうか。


しかしながら、やはり野球をテーマにしたスポーツドラマは良いです。野球が好きであればなおの事のめり込めます。強大な笹崎高校に弱小のニコガクが必死で喰らい付き、途中には若菜(高岡蒼甫)の指の骨折なんかもありながら、それでも最後の最後「9回表2アウト満塁、点差は3点」このシチュエーションだけでテンションが上がりまくり。逆に言えばこの展開で最後の逆転ホームランを打つバッターが安仁屋になるように脚本を書いてあるのですが、演出上、あくまでもそれがあからさまにならないように気を使ってくれているのが嬉しいところです。さて、本来なら「9回裏サヨナラ逆転満塁ホームラン」これが野球と言うスポーツで一番もりあがるシチュエーションであるのは言うまでもありません。


しかしこの作品はピッチャー安仁屋で〆させる。それは試合の結果よりも「夢を掴んだニコガクナイン」をフィーチャーするため。後2球、1球、そして…。夢の場所・甲子園で彼らがどうなったのかは描かれませんし、その意味も無いでしょう。卒業式のあとの川藤に対する選手一人一人の挨拶はこれまたベタとはいえ涙がポロポロ出てしまうシーン。きっと演じている佐藤隆太はじめ俳優たちの涙もホンモノじゃないかな…。きっとその位役に成り切っているはずだと思うのです。大ヒットしたGReeeeNの『遥か』のフルコーラスで余韻をたっぷりと楽しんで下さい。
個人的おススメ度3.5
今日の一言:相変わらず平塚の存在が面白い
総合評価:68点
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『ROOKIES -卒業-』予告編
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