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2010年7月10日 (土)

シスタースマイル ドミニクの歌/Soeur Sourire

Photo 1960年代に世界中で大ヒットした名曲「ドミニク」を生み出した“シスタースマイル”ジャニーヌ・デッケルス。彼女の激動の人生を描いた伝記ドラマだ。主演は「ジャック・メスリーヌ Part 1 ノワール編」でジャンヌを演じたセシル・ドゥ・フランス、共演に『トト・ザ・ヒーロー』のサンドリーヌ・ブランクが出演している。監督はベルギー人のステイン・コニンクス。
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現代に通じるジャニーヌの生き方

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日本でもペギー葉山やザ・ピーナッツがカバーしていたらしいけれども、流石に私が生まれる前のヒット曲、実は予告編で聞くまでは全く聞いた覚えがない曲でした。しかしながら一度聞いたら絶対忘れないこの軽妙で幸せになれる音色は素晴らしいです。曲を知らないだけにシスタースマイルと言われても何のことやらなのですが、それが逆に作品への興味を掻き立ててくれました。物語はこの名曲「ドミニク」を生み出した“シスタースマイル”ことジャニーヌ・デッケルスの半生を描き出しています。演じているのは「ジャック・メスリーヌ Part 1 ノワール編」でジャックの恋人役を演じたベルギー人女優セシル・ドゥ・フランス。とても上手い女優さんなれども、流石に序盤の女学生の姿には無理がありすぎてどん引きしてしまいました。(苦笑)

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時は50年代終わり、ベルギーはブリュッセルの近郊という保守的な時代と地域にあって、ジャにーヌは独立心旺盛な女性でした。とはいっても、実際に何がしたいというものがあるわけでもなく、アフリカに行くといったり、美術学校に進学するといったり、フラフラとその時自分が心惹かれた事柄に傾倒してしまうのは、まるで現代の若者と同じです。しかし彼女が現代の若者とちがったのはここから。なんと結婚して店を継ぐように命じる母親に反発し、修道院に入ってしまうのです。理由は簡単で修道院でシスターになれば布教のためにアフリカに行けるかもしれないから…。もっとも彼女の一番の親友だったアニー(サンドリーヌ・ブランク)がレズビアンだったことが解ったのも一因だったのですが。

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修道院の院長の何のためにここに来たのかという問いに対して「生きる目的を見つけるために。」と答えていますが、結局彼女にとってはもはやそれしか手が無かったのでしょう。ただし、そこまでの彼女の言動を観ていれば、修道院の厳格な生活から一番縁遠いのが彼女なのは一目瞭然。空気の詰ったゴムマリは強い力で叩きつければそれだけ弾みます。ここで生活する彼女は正にゴムマリそのもので、何かというとあっちこちに飛び跳ねまわっているようでした。もっとも、そんな姿こそ彼女らしく、観ている分にはとてもユニークなのですけれど。ところがそんな彼女に転機が訪れます。そう、それは彼女が「ドミニク」を作ったことから。教会の布教のために「ドミニク」はレコード化され、ジャニーヌは“シスタースマイル”と名乗ることになります。

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そうタイトルの“シスタースマイル”はいわゆる芸名だったんですね。コレには私もちょっと驚きました。瞬く間に大ヒットする「ドミニク」。この一連のシークエンスでは何度もこの名曲を聴くことになりますが、セシル・ドゥ・フランスの可憐で清楚な歌声は何度聴いても飽きることがありません。何しろ元々聞き覚えがない曲ですから、私にとってはこれで完全に「ドミニク=セシル・ドゥ・フランス」とインプットされてしまった程。(笑)いずれにしろ「人のために歌う」ことに生き甲斐を見出した、即ち生きる目的を見つけた彼女は修道院を出て歌手活動を始めることにします。ただしこれは結果的に失敗でした。何やら大手の芸能事務所でデビュー、大ヒットして独立したはいいものの、あっという間にポシャッてしまった一発屋の歌手、ジャンヌは正にその状態です。

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要は自分の力で全てを成し遂げたのだという大いなる勘違いと傲慢が招いた悲劇だったと言えるでしょう。ついでに言えば、保守的な60年代の世界、敬虔なキリスト教徒の前で避妊の歌を唄ったらそりゃ反発も買うというものです。確かに教会からの圧力はあったにしても、時代の空気を読み違えたのも致命的。全てを失い生きる目的を再び失ったジャニーヌが最後に求めたもの、それは“愛”でした。修道院を出た後にアニーと一緒に住んでいた家に帰ってきた彼女の前には、変わらずアニーが微笑んでいます。結論から言うと、ジャニーヌとアニーは自ら命を絶つのですが、その辺りの理由が今一つスッキリしません。ナレーションでは「ドミニク」の印税に多額の税金がかかり、彼女は教会とレコード会社に助けを求めたけれど無視されたなんて説明はありましたが…。

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124分、途中ちょっと中だるみするところはあります、ジャニーヌの人生の中で悶々として過ごした日々はもう少し短くて良いかも。意外なほど現代に通じるエッセンスが盛り込まれている分短くても伝わると思うのです。「ドミニク」を作ってから先の急激な山と谷の人生は見ていて実にエキサイティングなんで、そこがもうちょっとテンポ良く見せてくれたらと思ったりもしました。いずれにしても劇場を出たら必ず「ドミニク ニクニク~~♪」と口ずさんでいるはずです。(笑)

個人的おススメ度3.5
今日の一言:メガネしてるセシルはイマイチだ!
総合評価:70点

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『シスタースマイル ドミニクの歌』予告編 

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