« ちょんまげぷりん | トップページ | インセプション/Inception »

2010年7月15日 (木)

ソウ6/SAW6

Photo_2

ジグソウが死んでから早3作目、年に一度の恒例作品となった「ソウ」シリーズの第6弾。前作で元妻に手渡されたジグソウの遺品、今回はその謎解きがメインテーマだ。同時に例によってジグソウの死のゲームに巻き込まれた人々の阿鼻叫喚の悲鳴がこだまする。監督は『ソウ2/SAW2』以降の編集を務め、本作がデビュー作となるケヴィン・グルタート。
>>公式サイト

だんだんずれていく…

 あらすじ・作品情報へ 

にほんブログ村 映画ブログへ 人気ブログランキングへみなさんの応援クリックに感謝デス

01_2

どうしちゃったんだ「ソウ」!という感じ。これはもはや「ソウ」テイストの別のホラー映画といっても良いぐらいです。今回も主人公は前作に引き続き、ホフマン刑事(コスタス・マンディロア)。彼がこれまた前作で謎のまま残されていたジグソウの遺品を元妻・ジル(ベッツィ・ラッセル)から受け取り、彼の意思を引き継ごうと死のゲームを仕掛けるというのが大まかな流れです。同時に、前作で彼の死のゲームに敗れて圧死したFBIのストラム特別捜査官の上司・エリクソン(マーク・ロルストン)は、ストラムがジグソウの後継者であるというホフマン刑事ら市警の結論に疑問を抱き再捜査を開始するのでした。この辺、どうも今回のホフマン刑事は不様で今までの見事なまでの洞察力はどこに行ってしまったのかと思うほど。更に言うと、死のゲームが決定的につまらない。

02_2 03_2

ジグソウの死のゲームの大切なルールは、シリーズを通して「ジグソウの言うことは絶対だ」と「生死の選択権は本人にある」というもの。今回はその片方「生死の選択権は本人にある」が破られゲームに参加させられた人間の生死の選択権がウィリアム・イーストン(ピーター・アウターブリッジ)という一人の男に委ねられてしまうのです。ウィリアムは保険会社の査定員のリーダーで、保険の請求をいかに却下するかの専門家。ジグソウを含め、この男に請求を却下されたおかげで命を失った者が多々いたのでした。アメリカは国民皆保険ではないですから、保険金が出ないことで高額な医療費が払えず、それで治療を受けられずに亡くなってしまうこともあるんですね。要するに、ウィリアムは普段から他人の殺生与奪の権限を持っていたわけで、実は死のゲームの中でもそれは変わっていなかったという皮肉なのでしょう。

04_2 05_2

ですがだからと言って5までずっと続いてきたルールを破ってしまっては既にそれは「ソウ」ではないと思うのです。余談ですがこのピーター・アウターブリッジ、私の大好きなカナダのドラマ「リ・ジェネシス」シリーズの主役。シーズン1では娘役でエレン・ペイジも出演しています。さて、話を戻しましょう。ともあれ今回のゲームでは、ウィリアムが己の肉体に痛みを与えながら部下たちの生死を決めて行きます。 当然ながらそんなウィリアムに最終的に自分の生死の選択権を与えられるはずも無く、彼は敢え無く死亡するのですが、彼の死亡シーンは久々にグロかった…。で、物語では実はこのゲーム自体もジグソウの手によるものだったと言うことになっています。そう、5で元妻に残した箱の中に入っていた封筒=ジグソウの指示書によるものなのでした。

06_2 07_2

ただどうしても腑に落ちないのが、本当にジグソウの指示書によるものだとすれば、彼は自ら自分の作ったルール「生死の選択権は本人にある」を破ることになってしまいます。ウィリアムに保険金の請求を却下された事実があったにせよ、単純にその恨みを晴らすための死のゲームというのではどうにもジグソウらしくありません。と思っていたら、最後の最後でジグソウの元妻が彼から託された最後の指示書に従って、ホフマンに拘束具を取り付ける時点でようやく全体像が判明することになるのですが…。つまり結局は今回も全てジグソウの手のひらの上で踊っていただけだということ。ただ、今回はそこに味方?のホフマン刑事の動きまで含めていたところがミソだったのでしょう。実は今回、死のゲームとともにホフマン刑事に隠されていた秘密が明らかにされます。

08_2 09_2

それはそもそも何故彼がジグソウの仲間になったのかという点。それは彼の子供の死に関することであり、そこにアマンダが関わっていたと言うことでした。4でホフマンがアマンダに残した手紙の意味も今回解けることになります。結局のところホフマンはジグソウに関わる人間を全て消して終わりにしようと考えていたのではないか?そしてそれはジグソウ自身に読まれていたが、彼は敢えてホフマン刑事を仲間にした、そして用済みになった時点で始末しようとしたと言うことなのではないか?そういう意味で言えば、今回の「生死の選択権は本人にある」というルールは、ホフマンのシリーズを通しての行動に対して当てはめられたものになるのかもしれません。

>>ソウ/SAW
>>ソウ2/SAW2
>>ソウ3/SAW3
>>ソウ4/SAW4
>>ソウ5/SAW5
>>ソウ ザ・ファイナル 3D/SAW 3D

個人的おススメ度2.5
今日の一言:結局後継者はジル?
総合評価:51点

にほんブログ村 映画ブログへ 人気ブログランキングへ
↑いつも応援して頂き感謝です!
今後ともポチッとご協力頂けると嬉しいです♪

『ソウ6/SAW6』予告編

|

« ちょんまげぷりん | トップページ | インセプション/Inception »

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ソウ6/SAW6:

» ソウ6/SAW VI [映画] [映画鑑賞★日記・・・]
原題:SAW VI公開:2009/11/06製作国:アメリカ R15+上映時間:95分鑑賞日:2009/11/07監督:ケヴィン・グルタート出演:トビン・ベル、コスタス・マンディロア、ベッツィ・ラッセル、マーク・ロルストン、ピーター・アウターブリッジ、ショウニー・スミス+あらすじ+FBI捜査....... [続きを読む]

受信: 2010年7月15日 (木) 12時44分

» ソウ6 [☆彡映画鑑賞日記☆彡]
 『遂にジグソウの遺言と遺品の謎が解かれる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』  コチラの「ソウ6」は、遂に6作目となる11/6公開R15+の戦慄のソリッド・シチュエーション・スリラーの最新作なのですが、公開初日に早速レイトショーで観て来ちゃいましたぁ〜♪ハロウィン・シーズン恒...... [続きを読む]

受信: 2010年7月15日 (木) 15時08分

» ソウ6 / SAW VI [我想一個人映画美的女人blog]
今年もやってきました、ソウの季節{/ee_3/} またやるのか{/dododo/}とお思いの方も多いでしょうが、 このシリーズの大ファンのわたしは、たとえどんどんつまんなくなっていったって 最後まで見届けることに決めたのです! (ソウは9までやることが既にほぼ決定) なんて大袈裟な出だしではじめましたが。 ソウ1の面白さに衝撃を受けたのが2004年秋。あれから毎年この季節に1本づつ産み落とされる続編。 前回の「ソウ5」を観てから約1年経つわけで、他のはDVD持ってたので 何度か観直してるから大丈... [続きを読む]

受信: 2010年7月15日 (木) 15時29分

» ソウ6 [パピ子と一緒にケ・セ・ラ・セラ]
猟奇殺人犯ジグゾウの真の後継者とは?・・・シリーズの謎が明かされる第6作。 2004年製作の第一作以来、毎年新作が作られ続けている、人気ホラー・シリーズの第6弾です。 殺人鬼ジグゾウ亡き後も、彼の後継者たちによる殺人ゲームは続いていく。 出演は、ジグゾ...... [続きを読む]

受信: 2010年7月16日 (金) 19時04分

» 『SAW6』 [めでぃあみっくす]
ジグゾウ、アマンダ、ホフマン刑事、そして元妻ジル。この4人が新たな一本の線で結ばれるこのシリーズ第6作目。 今回の映像はさほどグロくないものの、脚本などちょっとこのシリーズにも陰りが見え始めたかな?と思えるのが少し残念。ですからそろそろ原点に立ち返ってジ....... [続きを読む]

受信: 2010年7月20日 (火) 22時18分

» 【映画】ソウ6 [★紅茶屋ロンド★]
<ソウ6 を観ました> 原題:Saw Ⅵ 製作:2009年アメリカ ←クリックしてね♪ランキング参加中 大ヒットのソリッド・シチュエーション・スリラー「ソウ」シリーズもついに6作目まで来ました。 2004年に公開され、毎年1作品ずつ公開されてきたこのシリーズもついに今年10月30日に「ソウ ザ・ファイナル」をもって完結! そして、満を持して1~6を役一年で見終わって、ラストだけ映画館で観ようと企む私(笑)。計画通り! よくこれだけシリーズとして続いたな~と感心するけど、観続けているファンもす... [続きを読む]

受信: 2010年10月25日 (月) 21時02分

» 映画評「ソウ6」 [プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]]
☆☆☆(6点/10点満点中) 2009年アメリカ映画 監督ケヴィン・グルタート ネタバレあり [続きを読む]

受信: 2010年11月 9日 (火) 16時12分

» 『SAW VI/ソウ6』 ('11初鑑賞174・WOWOW) [みはいる・BのB]
☆☆☆-- (10段階評価で 6) 12月18日(日) WOWOWシネマの放送を録画で鑑賞。 [続きを読む]

受信: 2011年12月21日 (水) 21時04分

« ちょんまげぷりん | トップページ | インセプション/Inception »