バイオハザード ＩＶ アフターライフ／Resident Evil: Afterlife

ミラ・ジョヴォヴィッチの代名詞とも言うべき作品「バイオハザード」シリーズの第４弾。今回は３Ｄムービーとなっている。アリスとアンブレラ社の新たな戦いの幕開けとなる今回、物語のスタートが東京渋谷となっていることで話題を呼んだ。監督は１作目のポール・W・S・アンダーソンが復帰、共演に「プリズン・ブレイク」のウェントワース・ミラー、「HEROES/ヒーローズ」のアリ・ラーター。
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一定レベルは確保、しかしもういいかな…

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先行公開での評判がいまひとつの評判で、実際１７時台の回にも関わらず劇場の入りは３分の１いくかどうか…。やはり前作の大不評が響いているのかも知れません。実際私も１、２は観ましたが３は未見です。とはいえ、ミラ・ジョヴォヴィッチは好きな女優ですし、監督は１作目のポール・W・S・アンダーソンが再登板、今回は東京は渋谷から物語がスタートし、尚且つ３Ｄ、更に中島美嘉がゾンビで出演と直前に知らされたりと少なくとも話題には事欠かない作品です。ま、元々ゲームの映画化ですので、今回も話題にはノッておけという位の気持ちでの鑑賞でした。で、結論から言えば期待通りの作品。即ち突き抜けて面白いというほどではないけれどまあまあかなと言ったところでした。まずは３Ｄに関して。これは基本的に東京を舞台にした序盤でのみ意味があったように思います。

もっともずっと東京が舞台になるのかと思いきや、あくまでもプロローグなんですね。一応前作の最後に日本を思わせるシーンが登場しているのだとか。しかもアリスのクローンが大量に登場し宿命の敵アルバート・ウェスカー（ショーン・ロバーツ）を襲います。何でクローンなのかは前作で語られているのでしょうか、私には解りません。戦いの様子をスーパースローやらポーズを交えた映像でスタイリッシュに見せてくるのは気持ちを盛り上げるのに一役買っています。ミラ・ジョヴォヴィッチのコスチュームもこれまたよく似合っていて、基本的にこの作品はミラが好きな人向けだなと実感。ところが東京のシーンが終わるととたんに何やらいつものパターンに…。さしていつもと変わり映えしない映像とお話が粛々と進んでゆくこととなります。

それでも今回の目玉はミラ以外に、「プリズン・ブレイク」のウェントワース・ミラーと「HEROES/ヒーローズ」のアリ・ラーターがそれぞれクリスとクレアの役で登場するところでしょう。それぞれのドラマシリーズは日本ではある意味「バイオハザード」シリーズよりも知名度があるかもしれません。特にウェントワース・ミラーなど、ドラマを観ていなくてもＣＭで顔は見た人がいるハズ。彼らを含めた数人は元刑務所に立てこもりアンデッドたちから身を守っていますが、例によって取り囲むアンデットの数は正に角砂糖に群がるアリのよう…。アリスや彼らはラジオ放送で流れていたアルカディアという感染者もいない、食料も豊富な場所に行こうとしますが、実はそのアルカディアは大型タンカーのような船で、しかも刑務所から目と鼻の先の海の上に停泊しています。

何でそんな設定なのかは不明ですが、いずれにしても冴えない展開なのは変わらず…。さしたるイベントもない刑務所シーンの中で一番盛り上がるのは巨人のアンデッドがバカでかい斧を振り回し、アリス＆クレアと戦うシーンでしょう。というかこのシーン、あきらかにアリ・ラーターをフィーチャーするためのシーンでアリスは早々に気絶。（笑）アリがミラのお株を奪うアクションを見せてくれるのは興奮するものの、メインのヒロインをそこまで差し置いていいのか若干不安を感じたりも。そもそもこの２人、キャラが被りすぎじゃないでしょうか。もっともお陰で２人ともその服装は体のラインが綺麗にでていてとてもセクシー。太ももに食い込むガンホルダーにそそられます。クレアの方が胸が大きくグラマラスですが、ミラの下半身だってムッチムチで負けてない。

そうそう、そもそも何でそんな巨大アンデッドと戦うハメになったかといえば、その巨大斧で入り口のフェンスを破壊し奴等がなだれ込んできたから。というか今まで破壊されなかったのが不思議なぐらいぼろいフェンスでしたが。更には地下道を掘って刑務所内に侵入するアンデッドまで出てきます。お前らは北朝鮮軍か！と思わず突っ込みたくなりましたが、結局そのトンネルを使って海に浮かぶアルカディアに向かわせる布石なのでこれはもう物語の進行上仕方のないことなのでした。という訳で問答無用で舞台はアルカディアに…。ここからモロにネタバレなんですが、別にばれてもさしたる問題もないと思いますので、そのまま書きます。お察しの通り、アルカディアにいたのはアルバート。でここで最終決戦となります。辿り着いたのはアリス、クレア、クリスの３人。

何だか予定調和のお手本のような光景ですね。ここで繰り広げられる戦いはそれはもう非常に『ＭＡＴＲＩＸ』。まるで水の中を進む弾丸、それを超高速で避けるアルバート。そもそもサングラスに黒皮のロングコートという彼の姿からしてそのマンマ。もちろんそのシーン自体は『ＭＡＴＲＩＸ』ならば、何度観てもカッコイイとは思いますが、大分時を経た本作でやると今更感が漂います。結局のところ全体的にはなかなか良くできていた作品だとは思います。しかしもうそろそろこのシリーズは十分なのではないかなと。結局ゲームの実写化であり、何をどう見せてもそれは変わらないわけで…。ゲームであれば映像の進化が新たな楽しみを生むのかもしれないけれど、実写映画ではその進化が感じづらいと思うのです。それにしてもミラ・ジョヴォヴィッチ、最近どうもコレという作品がないのが気にかかります。

個人的おススメ度3.0
今日の一言：ルーサーって単なるネタ役？（笑）
総合評価：63点

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『バイオハザード ＩＶ　アフターライフ』予告編