エクスペンダブルズ／The Expendables

『ランボー 最後の戦場』に引き続きシルヴェスター・スタローンが監督・脚本・主演を務めたアクション大作。自ら“エクスペンダブルズ（消耗品）”と名乗る最強無敵の精鋭軍団の壮絶な戦いを描く。ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ミッキー・ローク、ブルース・ウィリス、ドルフ・ラングレン、アーノルド・シュワルツェネッガーといった正に夢のようなキャスティングに注目だ。
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夢の共演、競演、饗宴

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噂に違わず凄い面子。最初に言ってしまうとこの作品にストーリー性を求めるならば最初から観ないほうが良いです。というより最初からキャスティングありきなんで、ストーリーなどスタローンが自分が主演だから自分メインで好きなように組み立ててしまったかのようで、中身なんか何にもありゃしない。（笑）大体スクリーンからはシルヴェスター・スタローンの「どうだ、俺が声をかけりゃこれだけ一流のハリウッドアクションスターを集められるんだぜ！」という得意げな声が聞こえてきそうなほど。従って観るべきは彼らがそこに同時に存在していることであり、それぞれが主役級のアクション以外にありません。初っ端からもう画面に目が釘付けの銃撃戦ではガンナー役、ドルフ・ラングレンのキレキレアクションに惚れ惚れ。明らかに『ユニバーサル・ソルジャー：リジェネレーション』よりこっちの方が動きがいいです。

ちなみに当然役名はあるんですが、あまりに有名すぎてついつい本名のほうで作品を観てしまっている自分がいたり。エクスペンダブルズは消耗品という意味で、彼ら傭兵軍団の名前。彼らのたまり場となっているバイクショップの店長が、元エクスペンダブルズだったツール（ミッキー・ローク）。ある日、チャーチと呼ばれる男からの仕事の依頼で教会に向かうバーニー（シルヴェスター・スタローン）。ここで今後もう２度と見ることが出来ないであろう超貴重な３ショットが観られます。即ちトレンチ役の現カルフォルニア州知事アーノルド・シュワルツェネッガーとチャーチ役のブルース・ウィリス、そしてスタローンの３人。エクスペンダブルズに仕事を依頼するシーンではあるものの、この３ショット成立のために設けられたのがミエミエなこのシーン、でもこの３人が同じ画面に映っていること自体にとてつもない気持ちの高ぶりが抑えられません。

去っていくトレンチを見ながらチャーチとバーニーの交わす会話「ヤツの狙いは何なんだ？」「大統領の椅子さ。」（反転するとでます。）なんて、何としゃれが効いていることでしょうか。（笑）さて、依頼の内容は南米ヴィレーナという島国の軍事政権を壊滅させること。バーニーは仲間のクリスマス（ジェイソン・ステイサム）とともに偵察に出かけます。現地の案内人がサンドラ（ジゼル・イティエ）という島の独裁者・ガルザ将軍（デヴィッド・ザヤス）の一人娘。父親の所業に反対する娘がＣＩＡの依頼で反政府活動をしているということらしい…。正直別にどうと言う事もない流れですが、そこはスタローンも解っているようで、話がダレるより先にキッチリ揉め事を起してくれました。スタローンのガンアクション、ステイサムのナイフアクションは流石の一語に尽きますが、短いシークエンスの間にカーアクションまで見せてくるあたり流石はアクション映画を知悉した監督っぷり。

しかしここの見所はそれだけじゃない。飛行艇を使った『特攻野郎Ａチーム』ばりの馬鹿げたエクスプロージョンシーンは思わず笑いがこみ上げてくるほど昂ぶること請け合いです。結果僅か２人で兵士４２人を始末するというこのナイスＧＵＹＳ。しかしながら案内役のサンドラは島に残り父を陰で操る元ＣＩＡ局員モンロー（エリック・ロバーツ）に捕まってしまうのでした。バーニーはエクスペンダブルズとしては依頼を断るものの、悩んだ末に単身彼女の救出に向かいます。もっともそんなことは彼女を置いて脱出した時点でお約束ですね。でまあ、他の仲間も「アンタを一人で行かせるわけにいかないゼ！仲間だろ！」ってなパターンなのは言うまでもありません。別にいいんです。極論すればサンドラなんぞエクスペンダブルズのアクションを見せるためのきっかけに過ぎないのですから。ここから先はもう思わず笑みがこぼれるほど派手なアクションシーンの連続。

ピンチに陥るバーニーの助けに入るヤン（ジェット・リー）の格闘アクションに体が思わず動き出し、クリスマスのパーフェクトな戦闘ぶりに惚れ惚れし、シーザー（テリー・クルーズ）の超強力な銃撃で人間が飛び散りるさまに驚愕し、トール（ランディ・クートゥア）の精密機械のような戦いっぷりに感心する。仮にも一国の軍隊を縦横無尽に翻弄しまくる彼らの戦闘シーンは最強にして最高で“負ける気がしねぇ！”といった感じ。余りに底抜けに強すぎるんで、観ながらふとハンニバル率いるＡチームとバーニー率いるエクスペンタブルズが戦ったらどっちが強いんだろうなんて妄想も…。最初にも書いたとおりストーリー性などカケラも感じませんが、文字通りオールスターであり夢の共演、競演、饗宴。アクション映画好きなら間違いなく必見、そうでなくてもとりあえず観ておいて損はないといえる一本です。ちなみに続編製作が決定したとか。来年撮影開始だそうです。

個人的おススメ度4.0
今日の一言：ある意味貴重な映画と言えます！
総合評価：76点

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『エクスペンダブルズ』予告編

オールスターズ

シルヴェスター・スタローン（Sylvester Stallone）
・『ロッキー』シリーズ
・『ランボー』シリーズ

ジェイソン・ステイサム（Jason Statham）
・『トランスポーター』シリーズ
・『アドレナリン』シリーズ

ジェット・リー（Jet Li）
・『HERO』
・『ドラゴンキングダム』

ドルフ・ラングレン（Dolph Lundgren）
・『ロッキー４』
・『ユニバーサル・ソルジャー』シリーズ

ミッキー・ローク（Mickey Rourke）
・『レスラー』
・『アイアンマン２』

ブルース・ウィリス（Bruce Willis）
・『ダイ・ハード』シリーズ
・『アルマゲドン』

アーノルド・シュワルツェネッガー（Arnold Schwarzenegger）
・『ターミネーター』シリーズ
・『トゥルーライズ』