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2010年10月29日 (金)

プチ・ニコラ

Photo フランスの国民的絵本「プチ・ニコラ」を実写映画化。60年代のフランスを舞台にニコラとその友達たちが巻き起こす大騒動を描いたキッズコメディだ。監督・脚本は『モリエール 恋こそ喜劇』のローラン・ティラールが務める。主人公ニコラには本作が長編デビュー作となるマキシム・ゴダール、共演に『幸せはシャンソニア劇場から』のカド・メラッド、ヴァレリー・ルメルシェらが出演している。
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なんて楽しい作品なんだろう。中々スケジュールの都合が付かずようやく観てきましたが、こんなに面白いと知っていたらもっと早く観たかったのに!可愛らしいニコラとその友達たちが繰り広げる子供らしい朗らかなドタバタコメディと、如何にもフレンチコメディらしいちょっとシュールな大人のコメディの両方が楽しめます。僅か91分ですが、その殆どを笑って過ごせる珍しい作品と言えるでしょう。元々は50年以上に渡ってフランスで大人気の国民的絵本が原作。タイトルバックはその原作の絵を飛び出る絵本の形式(しかも動き付き!)で見せてくれるのですが、これがまた非常にハイレベルでまたセンスが良いのです。このタイトルバックそのものでも十分に楽しく、いきなりそこでもうスクリーンに目が釘付けでした。

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舞台となっているのは60年代のフランス。ニコラはパパ(カド・メラッド)とママ(ヴァレリー・ルメルシェ)の3人暮らしの小学生。半ズボンをはき良い身なりをしたお坊ちゃまのニコラは学校の授業で悩んでいました。先生の質問は「将来何になりたいですか?」。優しい両親と楽しい友達に囲まれて今でも十分幸せ一杯なニコラとしては、別にこれ以上の望みなどなかったのでした。うん、ニコラの呆れるほどに天真爛漫としか言いようの無い笑顔を見たらそりゃそうだろうなと思います。(笑)最初にそのニコラの友達たちを一人づつ紹介してくれるのですが、皆実に特長があって、でも可愛らしいフランスの男の子たち。見るからにいたずらっ子なのがアリアリで、どんなことが起こるのだろうと観ている方の期待も高まってくるのでした。という訳でここでも簡単に紹介しますね。

31 ニコラ(マキシム・ゴダール)
いつも明るく元気一杯。勉強はあんまり得意じゃないけど想像力は豊かで夢見がち。自然
とみんなの輪の中心に。

32 アルセスト(ヴァンサン・クロード)
いつも必ず何かを食べているでぶっちょ。将来の夢は大臣!それは晩餐会で美味しい食べ物が食べられるから…。

33 アニャン(ダミアン・フェルデル)
クラス一の優等生。メガネが壊れるから殴られないと思ってる。やせっぽちでショックを受けるとすぐ気絶しちゃうのだ。

34 クロテール(ヴィクトール・カルル)
クラス一の劣等生。だから授業中はいっつもグッスリ。自転車が大好きで、夢は自転車の選手になること。

35ジョアキム(ヴィルジル・ティラール)
今回の騒動の発端を作った張本人。弟が生まれることになったけど、自分は捨てられちゃうと心配し、学校にも来なくなるが…。

36ジョフロア(シャルル・ヴァイヤン)
コスプレが大好きな大金持ちの息子で、執事が運転するロールスロイスで登校してくる。将来の夢は父親の右腕。

37ウード(ベンジャマン・アヴェルティ)
腕っ節はクラス1。とにかく度胸があって凄い眼力の持ち主。彼に睨まれるとみんな固まっちゃう。夢は銀行強盗って…。

38_2リュフス(ジェルマン・プチ・ダミコ)
警察官のお父さんが大の自慢。だから当然将来の夢も警察官。宝物は警笛でいつもポケットにしのばせている。

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きっかけはジョアキム(ヴィルジル・ティラール)に弟が生まれたこと。しかし彼はちっとも嬉しそうじゃない。それはパパもママも弟にかかりっきりで自分はすっかりみそっかすだから。そんな話を聞いて家に帰ったニコラがふと気がつくとパパとママの様子がジョアキムに聞いた、弟が生まれる前の彼の両親の様子と同じことに気がつきます。僕にも弟が生まれる!それじゃなくたってパパとママが大好きで今が一番幸せなニコラにしたら、弟に両親の愛情を奪われるなんて耐えられない。しかも何やらパパとママはやたらとニコラを森に連れ出そうと誘う…。いや別に何の他意もなくニコラを喜ばそうと森に遊びに行こうとしただけなんですけどね。(笑)しかしニコラにしてみれば僕を森に捨てるつもりなんだ!と早合点してしまった訳で。

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かくしてニコラとニコラの友達による対策会議が開かれることになるのでした。ま、結論から言うと当然ながら弟が生まれるなんて話はなく、実はそこにはパパが会社で昇給を狙うために社長夫妻を自宅のディナーに招待するという大人の事情が絡んでくるのです。これと、ニコラたちが彼を助けて色々と策を巡らし実行するエピソード、そしてそんな彼らの学校でのエピソードの併せて3つが本作の流れでした。にしても、パパとママに嫌われないように部屋を掃除するはずがむしろボロボロになってしまったり、生まれた弟をギャングに誘拐してもらおうとしたりと、突拍子もない彼らのアイディアは正に子供ならではのイタズラ心一杯で見ていて微笑ましいやら可笑しいやら!刑務所から出てきたギャングが子供たちの目の前で撃ち殺されちゃったりなんてシュールなネタまで…。

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一方パパとママも絡んだ社長夫妻接待作戦も結局ニコラの両親は彼らなんだなぁと思わせるズッコケ振り。一生懸命覚えた一夜漬けの知識をひけらかそうとするママ、しかし中身がこんがらがって何が何だか解らなくなってしまったりするシーンでは劇中のパパ同様苦笑いするしかありません。話の大きな流れとしては目新しいネタではないのですが、キャラの立った登場人物たちが巻き起こす事件はまるで舞台演劇を見ているかのような大げささもあったりして実に愉快この上ないのです。純粋過ぎるほど純粋な子供たちの巻き起こす壮大なイタズラ(と本人たちは思ってませんが…)は、余りに明るく朗らかで文字通り童心に返って大笑い。とはいえ実のところ、子供たちの演技力はそう大したことはないと思います。幾らフランス語を解さないとはいえセリフ棒読みは解りますしね。

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しかしながら実に楽しそうに演じているその姿は、正に絵本の中のニコラたちそのもので、彼らにとって一番求められるもの、一番大切なものは技術ではなくそこなのだと思うのです。きっかけを作ったジョアキムが最後に登場して弟自慢をすると、とたんに弟が欲しいと言い出すニコラ。でもお約束のオチで生まれてきたのは弟じゃなくて妹。拗ねちゃうニコラも最後はおどけるパパを見て機嫌をなおし、ママも一緒に笑顔でメデタシメデタシなんて、ベタなんだけどこれがカラッとして実に心地よい気分にさせてくれるじゃないですか。恐らく劇場の雰囲気から考えても観客の顔から笑顔が絶えなかったように想像できます。間違いなく観れば幸せな気持ちになれる、そんな作品でした。

個人的おススメ度4.5
今日の一言:ちょっと「ピーナッツ」ぽい絵ですね
総合評価:83点

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『プチ・ニコラ』予告編

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