国家代表!?/국가대표
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ひたすら王道、ひたすら定番 |
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基本的に青春スポコン物語は、よほどメチャクチャな作りでない限り結構見入ってしまうもの。スポーツのもたらすクライマックスの緊張感に引きずられてしまいます。本作は、長野オリンピックスキージャンプ韓国代表チームにまつわる物語。当時冬季五輪誘致をアメリカのソルトレイクシティと争っていた韓国には、スキージャンプのチームはおろか経験者すらいない始末。そこでアメリカに養子に行き、ジュニアのジャンプ競技をかじったことがあるボブ(ハ・ジョンウ)を始めとする5人の素人と、これまた経験のない素人コーチを無理矢理集めて強引にチームを作ってしまうのでした。つまり全くの素人が一生懸命努力して冬季オリンピック出場を決めるという意味では、1994年公開の『クール・ランニング』のスキージャンプ版といったところです。


そもそも何を基準にこのメンバーを集めたのかはいま一つ良く解らなかったりするのですが、最初は嫌がっていたフンチョル(キム・ドンウク)、チルグ(キム・ジソク)、ジェボク(チェ・ジェファン)を説得する切り札になったのはいかにも韓国らしい理由でした。それは「もしメダルを取ったら兵役免除」。しかし、ボブはそうではありません。元々彼は幼い頃に自分と妹を養子に出した母親を探しに韓国に来たのですが、メダルを取って有名人になればきっと母親が名乗り出てくれる、彼が代表になったのはそんな理由からでした。これ以上ない程の王道ストーリーにちょっと呆れつつも、ついつい引き込まれてしまうのがスポ根ものの魔力ですね。幼い頃に養子に出された割には英語がネイティブじゃないのが不思議だけれど、そこは目を瞑るってことで。(笑)


普通にスキーのジャンプ台で練習する以外に、プールのウォータースライダーを滑ったり、車の屋根に靴をつけて前傾姿勢の練習をしたり、果ては車にリアカーを取り付けて、そこで中腰の姿勢のままバランスをとるといった、その昔の亀田兄弟さながらの独特な練習法がユニーク。一見こんなんで上手くなるのか?という練習法で気がつくと上達しているというのもこの手のドラマでは典型的なパターンで、きちんとそこを押さえている所に好感持てます。スキーの練習以外にも、パンコーチ(ソン・ドンイル)のマルチ商法にはまっている娘スヨン(イ・ウンソン)とフンチョルの恋愛話や、ボブの母親探しとサイドストーリーも抜かりなく見せておいて、ラストへの下準備も手抜かりありません。しかし!当然ながら途中で代表チームを危機が襲います。


オリンピック出場権をかけたワールドカップで、アメリカ代表と殴り合いになり双方出場停止に。13チーム中11位までに入らないとオリンピックには出場出来ない…メンバーを絶望感が襲うものの、なんと霧のために大会が中止で全チームがオリンピック出場権獲得という幸運が!しかしまだまだ危機は降りかかります。今度は冬季オリンピック誘致でソルトレイクシティに負けた韓国のオリンピック委員会が、スキージャンプ代表チームを解散することを決定するのです。もっとも誘致失敗とチーム解散がどう関係があるのかイマイチよく解らなかったのですが…。でもまあ「メダルの可能性もないチームに金なんか使えるか!」ってなところなのかな?っとサラッと流して見ることに。度重なる危機を乗り越えるという、例によって定番のパターンに疑問を挟んでも仕方ありませんから。


ハイ。当然出場します。ただし自費で。長野オリンピックだったことが彼らにはまたしても幸運でした。日本開催でなかったらもっと莫大な費用がかかっていたでしょうし。試合ではこんな素人チームがそんなバカな!というほどに大活躍するのは言うまでもありません。もっともこの時我が日の丸飛行隊は全盛時代。岡部孝信、斉藤浩哉、原田雅彦、船木和喜の4人で団体はブッチギリの圧勝で金メダルですが、韓国映画でそんなことに触れるはずもなく。それどころか観客は日本人より外国人ばっかり。係員も欧米人ばかりだし。(苦笑)霧の中を無理にジャンプさせて怪我をするというエピソードは脚色らしいですが、まあ最後の一本を普通に飛べたら銅メダルというシチュエーションを盛り上げる演出としては悪くないアイディアだと思います。とにかく王道。気楽に楽しむのが吉です。
個人的おススメ度3.0
今日の一言:テレビドラマっぽいなぁ…
総合評価:61点
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『国家代表!?』予告編
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