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2010年10月 8日 (金)

ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う

Photo 石井隆監督と竹中直人の『ヌードの夜』が17年ぶりに続編として帰ってきた。心に深い傷を抱えるヒロインは自分の過去を消そうとし、男は自身を犠牲にしてもそんな彼女を助けようとする…。グラビアアイドルを引退した佐藤寛子がセクシーな全裸で熱演したことが話題を呼んでいる。共演に大竹しのぶ、井上晴美、宍戸錠。
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佐藤寛子のフルヌードを堪能した

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元グラビアアイドルの佐藤寛子がヘアヌードで濡れ場を見せてくれるということで観てきました。正直言ってそれ以上の鑑賞理由はなかったり。で、結論からいうと公称85-55-85の体は素晴らしいの一語。Fカップのバストは大きさはもちろんのこと形、ハリ、柔らかさともに最高。正に美巨乳という言葉がピッタリです。単に裸を見せてくれているだけでなく、Tバックでのポールダンスシーンなどは、エロさという意味では全裸以上といえるかもしれません。かなり際どい動きまで大胆に演じている彼女からは、グラビアアイドルを引退し、清純派の仮面をかなぐり捨て、女優一本でやっていくのだという覚悟がひしひしと感じられます。想像以上の熱演に、ちょっと彼女を見直しました。が、ストーリーそのものとしてはどうなのか…。本作は石井隆監督と竹中直人の『ヌードの夜』から17年ぶりとなる続編とのこと。

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個人的に竹中直人は大好きな俳優ですし、くたびれた中年男、人間臭いドロドロさや不器用さを演じている彼を観ているだけでも引き込まれるのですが、何やら無理がありすぎる脚本に、不自然な演出が目に付くのが残念な所。話に入り込めそうになる度にどこか醒めてしまっている自分が顔を見せてしまうのでした。しょっぱなからとあるじいさんを刺し殺し、その遺体を切り刻むという凄惨な場面。ただそれはチラチラ見えるだけで腕がゴロンとならないのがハリウッドとは違う所でしょうか。更に切り刻んだ肉塊を富士の樹海に撒いてしまうのだけれど、その時じいさんの持っていたロレックス(時価100万円也)も一緒に撒いてしまう、これがまず物語の取っ掛かりとなります。始まって何が何だか解らないままにどうやら母娘らしい3人が嬉々として残虐行為にいそしむ異常さにとりあえず目を奪われるのでした。

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れん(佐藤寛子)はその時捨ててしまったロレックスを父の形見だと偽って“何でも代行屋”紅二郎(竹中直人)に探させます。これがまさしく運命の出会いなのでした。偶然にもというか、幸運にもというか、次郎はロレックスを見つけるのだけれど、異様な異臭に何かの肉が付いている。そこで彼はその時計を知り合いの刑事・安斎ちひろ(東風万智子)に託して、検査をしてもらうことにするのです。でまあ、そんなことをしている間に、れんたち母娘の企みに関して描かれるのだけれど、これがどうやら保険金殺人を繰り返しているらしい。それもビルを建てるために。なんだそれ?妙に安っぽいだなと思いきや、本質はそこではありませんでした。母・あゆみ(大竹しのぶ)に姉・桃(井上晴美)そしてれんの3人は場末のバーを開いてるのですが、バーなのかポールダンスを見せる店のか、売春宿なのかもうごちゃまぜなのが妙な雰囲気です。

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さて、検査の結果ロレックスについていたのは人肉だと判明するのですが、何故か安斎刑事は時計を次郎に渡してしまう…。しかも次郎は過去に死体遺棄で前科が付いていることまでわかっているのに、なんでそうなるのだろう?ワザとらしく次郎の家に携帯を忘れ、それのGPSで次郎の行動を監視するって、一介の刑事がそんなスパイのようなことを独断で出来るほど日本の警察は暇なのか…。監視されているということに気付きもせずに、れんとの関係にはまっていく次郎。一応物語ではれんが次郎に自分の生い立ちを辿らせるための依頼をし、それに気付いた次郎がれんへのシンパシーを深めるという過程が描かれるのだけれども、調査員が一々調査対象にのめり込んでいたら仕事にならないんじゃなかろうか。逆に言えば、れんが幼い頃に父・山神直樹(宍戸錠)と頃近親相姦の関係にあったからといって、それだけでは次郎の行動に説得力がないと思う。

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結局、そんな次郎とれんの官能シーンはそれそのものに意味があるとは思えません。しかもやたらと長い全裸での演技。次郎が既に服を着ているのに一人真っ裸で演じさせ続けることに何の意味があるのか。いや、個人的には全く問題ないどころか、むしろ大歓迎なんですけどね。それが観たくて来てるから。(苦笑)ただ演出的には異様に映りました。ついでに言うと、ブラックアウト・インしながら時間の経過を端折るような濡れ場は、演出家の自己満足に過ぎないです。いかにも退廃的でエロティックですといった部分を表現してみました的な編集はむしろに鼻につきます。やるなら徹底的にどこまで本質に迫れるかを隠すことなく、ある種そこだけドキュメンタリーぐらいに見せた方がいい。これで結局次郎は山上の保険金殺人を手伝わされることになります。もちろんれんの策略な訳で、客観的にはこれぞ正に悪女の極みってやつですね。

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要はそこには幼い頃受けた心の傷から立ち直れずに復讐に走る女がいたということ。そしてその復讐の矛先は、直接的に自分を犯した父親だけではありませんでした。自分が犯されているのを黙って観ていた母への恨み、いつも自分より可愛がられる姉への恨み、更には夫を娘に奪われた妻の恨みまで露になってくる…。あれ?なんだかどこかで聞いたような話です…。ああ『プレシャス』と同じですね。が、結末に向かって迫真の盛り上がりを見せる『プレシャス』とは違い、富士の樹海の打ち捨てられた石切り場でのクライマックスに向かえば向かうほど、何やら茶番劇に見えてきてしまうのでした。安斎刑事の独断による追跡や、銃を奪われて逆に撃たれたりする様は、安っぽい刑事ドラマのよう。結局、次郎が殺人幇助あるいは死体遺棄の共犯で捕まることもなく事務所に呆然と座っているラストシークエンスに到っては、何で?と素朴な疑問が…。

っとまあ辛口に書きましたが、最初に書いた通り、私は佐藤寛子のヘアヌードと濡れ場が観たかっただけですのでその意味では大変満足させて頂きました。

個人的おススメ度3.0
今日の一言:評価の大半は佐藤寛子のものです
総合評価:60点

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『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』予告編

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