ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1

いわずと知れた世界的大ヒットファンタジー小説の映画化の第７弾にして、最終章。ラストは２部構成で本作はその１作目。ヴォルデモート卿が復活し、魔法使いだけでなく人間にもその影響は及び始めるが、そんな中ハリーたちは最後の冒険の旅に出かける。出演は当然ダニエル・ラドクリフらお馴染みの面々。監督は「不死鳥の騎士団」「謎のプリンス」と同じくデヴィッド・イェーツ。
>>公式サイト

一気にＰＡＲＴ２まで公開して欲しい…

　あらすじ・作品情報へ　

←みなさんの応援クリックに感謝デス

前作「謎のプリンス」は青春ファンタジーラブストーリーになってましたが、今回は冒険の要素も大分戻ってきた感じでした。個人的に前作でダンブルドアを裏切ったスネイプに何か秘密がありそうな終わり方だったので、今回そのあたりがハッキリするのかと思いきや、そもそも今回は殆ど先生出番なし…。むしろ妖精トビーの方が美味しい所全部もってっちゃうってどういうことよ？！今ひとつ彼の存在が良く解らないのですが、とりあえずハリーの味方なんでよしとします。さて、シリーズ１作目が２００１年、ダニエルくんたちももう２０歳になりました。しかし彼は今ひとつ身長は伸びてません。驚いたのが物語序盤にヴォルデモートたちの目をくらますため、仲間の何人かを変身薬でハリーに変えてしまうシーン。服を脱いだダニエル君の胸にはモッサリ胸毛が！妙なところで大人になったなぁと保護者気分。

ハーマイオニーが変身したハリーがブラジャーを外しながら「見ないで。」なんて言ってるシーンはおおよそハリポタらしくなくて思わず笑っていました。そのエマはプライベートでも色々とありますが、すっかり美しい女性に。ドレスを着たときに胸の谷間なんて出来ちゃって、これまたセクシーに成長したものです。そしてロン役のルパート。彼が１番男らしく変わっていました。身長も伸びがっしりとした体つきがたくましいじゃないですか！それに伴ってかどうか、劇中でも以前の情けないロンじゃないって所を見せてくれます。さて問題は話の筋道。これ前作をしっかり復讐しておかないと何の話なのか解らなくなるんじゃないでしょうか。ざっくり言うと、前作でヴォルデモートがホークラックスという闇の魔法を使い、いくつかの分霊箱に自らの魂の欠片を保存して不死身になったことが解りました。今回はその分霊箱を探し出して全て破壊するための旅にでるというお話。

ただ、それとは別にヴォルデモートはホーラックス以上の究極の力を手に入れようとしています。それがサブタイトル「死の秘宝」の伝説。伝説の逸話は作品を観てもらうとして、要はそこに登場する３つのアイテムを手にすることで究極の力を手に入れられるということらしい。実際には秘宝の話は物語の終盤に出てくるので、詳しいことはPART2でということになっています。さて、旅に出ると言えばカッコイイのだけれど本当のところをいうと逃げ出したというのが正解。ハリーは決戦を前にロンの妹で恋人のジニーとの結婚式を開きますが、そこをデスイーターに襲われ、いつもの３人は“姿あらわし”の術で逃げ出したのです。なのにどうして冒険になっているのか？それはハーマイオニーの持っていた＜四次元ポケット＞巾着の中にハリーとロンの荷物が入っていたから。相変わらず手回しの良い彼女です。（笑）

ちなみに結婚式の前に３人に魔法省の大臣ルーファスがダンブルドアの形見を届けにやってきますが、この大臣がなんとビル・ナイじゃありませんか！何でもデヴィッド・イェーツ監督の作品には何作か出たことがあるビル・ナイが、どうして自分をハリー・ポッターに出してくれないのかとこぼしたんだそうな。もっとも彼ほどのイギリスの名優がこの作品に縁が無かったというのも確かに不思議ではあります。ともあれ逃げ出したハリーたちは分霊箱を探しますが、その一つがロケットでなんと今はヴォルデモートの支配下にある魔法省のドローレス（イメルダ・スタウントン）が持っていることが解るのでした。ドローレスって誰と思ったあなた、おそらく顔をみたら思い出すはず。第５章「不死鳥の騎士団」で罷免されたダンブルドアに代わってホグワーツの校長になったあのいや～なオバハンです。

お尋ね者の３人が魔法省に変身薬を使って入り込むシークエンスは前半の山場でしょう。首尾よくロケットはゲットするものの、この時にロンが負った大怪我がきっかけで３人は仲間割れを始めてしまいます。この仲間割れのエピソードと、分霊箱を破壊するために必要なグリフィンドールの剣を捜すというのが中盤の話。ちなみに“グリフィンドールの剣”は第２章「秘密の部屋」でハリーがバジリスクを退治するときに使った剣です。流石に最終章だけあって、過去の作品からの関連性が多く出てきますね。それにしてもいくら怪我が原因とはいえ、仲間割れの真の原因がロンの嫉妬というのが前作をひきずっているかのような青春ドラマッぷり。もっとも傍で観ていても必要以上に距離感が近い気はしましたが…。まあハーマイオニーは元々ハリーが好きでしたから当然と言えば当然。しかしロン、自分の妹と結婚式まで挙げてる男に嫉妬してどうするんだと…。

とはいえ最終的には最初に書いたとおりロンがその成長ぶりをアピールするかのごとく分霊箱の破壊に成功するのだから大したもの。もっともそれでもハーマイオニーは怒ってるんですが。結局この２人の距離感はこんな感じがいいのかな。変に３人のうち２人がラブラブというのも結果的にはともかくまだ話の途中ですし。さて、この後くだんの「死の秘宝」のエピソードに進んでいくのですが、ちょっとこの辺りヴォルデモートが何をしようとしているのかが解りにくい気がしました。一応ハリーの頭の中に直接映像が見えるという形で彼のお方の行動が映し出されるものの、それが単なる悪夢なのか、予知夢なのかが観ていてどうも掴めない。展開的には当然「死の秘宝」に話はすすむのでしょうが、そうするともう分霊箱の話は無視しちゃうんでしょうか。

第６章終了時点で最終章がかなりの盛り沢山になることは解っていましたが、噂に違わぬ充実ぶり。惜しむらくは登場人物が総括的に多すぎて、余程キチンと把握している人でないと映画からだけでは読み取れない場合があることでしょうか。なにせ、「この人はえーと…」と思っている間にいなくなってしまうもので。それと、メインストーリーに出ずっぱりのキャラ以外は、重要キャラでもちょろっと出ては消えていくというのが少し寂しいところです。酷い場合は顔見せ程度の場合もありましたし…。次回が本当の最後ですが、次こそ半純血のプリンス・スネイプ先生の秘密が明らかにして欲しいところです。

（追記）
あの結婚式はハリーとジニーの結婚式ではないそうです。映画ではそう見えたのですが実はロンの兄のビル・ウィーズリーと恋人フラー・デラクールの結婚式だそうな。しかしその２人が顔見ただけでは解らない私…。

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2

個人的おススメ度4.0
今日の一言：ドラコがオヤジになってた…
総合評価：77点

↑いつも応援して頂き感謝です！
今後ともポチッとご協力頂けると嬉しいです♪

『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』予告編