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2010年12月 5日 (日)

さよなら夏休み

Photo_2 岐阜県の郡上八幡を舞台に、少年のひと夏の体験を回想するヒューマンドラマだ。母親に捨てられた少年が友達と遊んだりケンカをしたりを繰り返しながら、郡上の自然に育まれ成長していく姿を描いている。主演は『SPACE BATTLESHIP ヤマト』の緒形直人、共演にこれがデビュー作となる立花美優、要潤、中山忍、古谷一行、夏木陽介ら実力派が顔を揃える。監督は小林要。
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時を越えた想いに別れを告げる

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流石は文部科学省推薦作品だけはあって、観ていると、正統派・模範的・オーソドックスといった言葉が浮かんでくるような作品でした。ただそれってどうなんでしょう。物語の流れを見た場合、多少はどこかに型破りというか、簡単に言うとお役人が顔を歪めるようなシーンがないと、それこそ毒にも薬にもならない、つまり鑑賞後感が平板で何かを観ている人の心に強く印象付けることは出来ないのではないかと思うのです。例えば個人的には郡上八幡の美しい自然の風景と立花美優の個性的な美しい顔立ちが記憶に残っていますが、自然の情景などと言うものは、それぞれの人の頭の中に過去の経験から蓄積されたものと融合していってしまうものです。

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主人公の裕史(千阪健介)は母親(といっても実のではないらしいが…)に捨てられ、岐阜県郡上八幡の寺に預けられます。そこには裕史と同じような境遇の子達が何人もいました。裕史はカメラが大好きで、何かにつけては写真を撮っています。が、だからと言って内向的で大人しいな性格ではなく、極々普通の少年。どころか、転校生に対するお決まりのいじめにも、自ら殴りかかっていく勇気を持ち合わせていました。いじめる方の生徒の描かれ方も、裕史の描かれ方も余りにステレオタイプな“少年像”過ぎるのが気になりますが、まあ昭和52年当時の少年はこんなものでした。実際私はほぼ同世代なんで、何となく自分と裕史を重ね合わせてみている部分もあるかと思います。

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裕史は担任教師の水帆(立花美優)に淡い恋心を抱きます。転校生で地元に中々馴染めない裕史に優しくしてくれる水帆。2人の交流が郡上八幡の美しい自然と街並みに乗せて描かれていく様子は、なにやら見ていてちょっとこそばゆい感じ。すっかり都会に毒されてしまった大人の自分からすれば、ピュア過ぎて眩し過ぎるのかもしれません。しかし、ここに現れるのが要潤演じる鶴木。大学病院に勤める医者です。裕史が鶴木に嫉妬する様子はあからさまで解り易い…ってことは当然水帆もそれに気づいている訳で。何だか変な三角関係だけれども、いわゆる恋愛という意味とはちょっと違う気持ちを含んだ微妙な三角関係は見ていて愉快ですらありました。

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しかし何とその水帆が急性骨髄性白血病に倒れてしまう…。しかしまあこれでもかと言うほどにコテコテの展開です。30年近く前と言えば白血病は不治の病の代名詞。ドラマで美人薄命と言えばほぼ白血病で亡くなると相場が決まっていたもの…。当然ながら最後には水帆は亡くなってしまうのですが、気になったのがこの回想をする大人になった裕史の様子でした。大人になった彼は、お寺の仲間だったユキ(中山忍)と結婚し子供も2人います。彼は鶴木の訃報を受けて郡上八幡に帰郷してくるのですが、水帆を思い出すその顔は、未だに彼女の事を想い続けているようにすら見えてしまうのです。一応設定的には現在の仕事に関して悩みを抱えていることになっていますが…。

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いや、これは確かに想い続けていたのでしょう。結局30年前のあの夏休みの出来事を、その時抱いた淡い恋心を忘れられなかった裕史が、30年ぶりに帰郷して自らの気持ちにけじめをつけた、それがこの物語なのではないかという気がします。先生の無事を祈って橋の上から川に飛び込んだあの日、そして大人になった今また同じ橋から飛び込むことで、タイトル通りあの想いに、夏休みにさよならを告げたのではないでしょうか。ここ最近多いご当地映画ですが、地方の特色が良く出ているとともに、古きよき時代を思いださせるノスタルジックな演出が心を癒してくれます。

個人的おススメ度3.0
今日の一言:中山忍がすっかりお母さんになってた
総合評価:62点

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『さようなら夏休み』予告編

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