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2011年2月 7日 (月)

ティーンエイジ・パパラッチ

Photo 俳優エイドリアン・グレニアーの監督第2作。弱冠13歳でパパラッチとして活躍する少年オースティンに興味を抱いたエイドリアンが、彼を主人公にしたドキュメンタリー映画として撮影を始める、その作品が本作。パリス・ヒルトン、マット・デイモン、アレック・ボールドウィン、ウーピー・ゴールドバーグ、リンジー・ローハンら本物のハリウッドスターのインタビューに注目だ!
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一歩踏み込んだパパラッチドキュメンタリー

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日曜の15時45分の回だというのに観客の入りは半分程度。やっぱりドキュメンタリー映画は人気がないんだろうか…。ところで当ブログがお世話になっているmigさんの「我想一個人映画美的女人blog」には「ハリウッドゴシップ☆News」というコンテンツがあって、そのハリウッドゴシップ雑誌ノリが大好きだったりします。ミーハーなだけじゃん!と思われるかもしれませんがそれは否定しません。(笑)この中にあるハリウッドスターたちのプライベートな写真を撮っている連中がいわゆるパパラッチという人たち。本作はこのパパラッチの中でも何と弱冠13歳で大人に混じって撮りまくっている少年オースティンに密着したドキュメンタリーフィルムです。しかし、ただこれがNHKスペシャルノリで密着したのではそう面白いものではありません。

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このドキュメンタリーフィルムを監督しているのが、普段パパラッチされる側のエイドリアン・グレニアーだというところが面白い。作中では『プラダを着た悪魔』で有名な彼が、パパラッチがセレブを追いかけるというのはどんな気持ちなのかに興味をもち、それを自分を追いかけていたオースティンを通じて見ていきます。途中では彼自身もパパラッチになって見たり。かなり興奮したようで、パパラッチの側の気持ちも解らなくはないようでした。それにしてもこのオースティン少年、元々写真好きとはいえ凄まじい行動力!夜中の2時3時でも大人に混じって普通にセレブの家の前で張り込み、激写中に止めろと言われても平然と「It's my job!」ってそれ違うだろと。(苦笑)両親は離婚していて今は母親と暮らしていますが、一応必ず居場所を定期的に両親のどちらかに報せる約束なんだそう。

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家庭教師もつけてもらって学校の成績もBとなかなか。個人的には放任主義にも程があると思わないでもありませんけども。それにしても13歳の少年が相手だとセレブも甘くなるのですね。あっちこちで「Oh!cute!」なんて言われてましたし。作中ではそんなオースティンの存在を見つめつつ、パパラッチとセレブそれぞれの言い分も紹介して行きます。これがまた凄い。流石エイドリアンが監督しているだけあって、パリス・ヒルトンをはじめ、マット・デイモン、アレック・ボールドウィン、ウーピー・ゴールドバーグ、リンジー・ローハン、エヴァ・ロンゴリアといった錚々たるセレブがインタビューに答えてくれます。もちろんパパラッチに対する不快感は皆持っているものの、その程度には随分と差があるものだと思いました。

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印象的だったのはパリスの言葉。彼女はウザイけれどパパラッチのおかげで商売が成り立っている、彼らはハリウッドの必要悪だと言い切っています。何だか鷹揚に構えてパパラッチとも上手く付き合うパリスがやけに素敵で、生まれながらのセレブとはこういうものなのか?と少し彼女の事が好きになってしまったかも…。一方のマット・デイモンあたりは敵意ありありで、親友ベン・アフレックが受けた侮辱について我がことのように怒ったりしています。もっとも自分について聞かれたら「地味でツマラナイヤツだから」とか言ってましたが。(笑)ベテランパパラッチの一人や、セレブ側でもコメディアンの男性は言います。「セレブたちは売名行為をした時点でプライバシーは存在しない。」「有名になりたかったんだろ?それまでは利用しておいて有名になったら非難するのは筋違いだ。」と。

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この言い分はキツイけれどある意味正論だと私は思います。要は程度の問題ですよね。コケにされるような写真や、見られたくない写真は止めて欲しいと思うのはセレブだからじゃなく人として当然の事ですし。途中エイドリアンとパリスがデートに出かけたりするシーンがあるのですが、カメラは2人の側からパパラッチを撮影し続けます。つまり観ている私たちまでもがパパラッチに狙われているような気分を味わえたり。そんな彼らの中心にはオースティンがいました。本作ではオースティンへの密着、パパラッチvsセレブというテーマともう一つ、オースティンの将来と言う部分にまで踏み込んでいます。というのもエイドリアンのこの作品のおかげで彼は一躍名前を知られ、テレビ番組にに出るようになり、自分もパパラッチされる側、即ちちょっとだけ有名人になれてしまったのです。

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将来はエイドリアンのような有名人になりたいと、今までより余計にパパラッチにのめりこむようになるオースティン。母親はエイドリアンに「あのこの情熱にあなたが火を点けた」なんて言っていましたが…。実際問題、13歳の少年パパラッチだからメディアは注目しますが、それでは先行き尻すぼみなのは明白。しかしいくら責任を感じていても「セレブの僕が説教をたれても説得力がない」というエイドリアンの言葉は良く解ります。そこで彼はどうしたか。ここまで撮影した本作を本人と母親に見せたのです。カメラが映し出すのはプラスもマイナスもない現実の自分。こうした形で自分を客観的に見直す機会を提供するエイドリアンにとても優しい人間性を感じてしまいました。それを観たオースティンとその母親がどうするのか、そこから先はもう個人の判断なのですから。

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1年後、随分と成長したオースティンと再会を果たすエイドリアン。心身ともに成長していたオースティンは見違えるほど大人になっています。2人が友人として話をするためにカメラを回すのを止めるというラストカット。ドキュメンタリーでありながらなんともウェットで人情的なこの終わり方、ここにもエイドリアンの人柄が良く出ている気がしました。作品では他にもゴシップ誌の編集者やジャーナリスト、悪意あるゴシップブロガーなどパパラッチ側、セレブ側、その中間と数多くの人間のインタビュー取材がなされています。さらに映像だけならトム・クルーズ、キャメロン・ディアス、ブルース・ウィリス、ジョージ・クルーニーなどなど、名だたるハリウッドスターまで登場。予想以上に内容盛り沢山なのにそれを95分と観やすい長さにまとめてありますから、“ミーハー”を自認する方には特におススメです!

個人的おススメ度4.0
今日の一言:日本人パパラッチっているのかな?
総合評価:79点

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