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2011年3月16日 (水)

ランウェイ☆ビート

Photo 天才的なファッションセンスをもつ転校生が、クラスメイトと高校の文化祭のファッションショーを成功させようと健闘する姿を描いた青春ドラマだ。出演は「仮面ライダーキバ」の瀬戸康史、『最後の忠臣蔵』の桜庭ななみ、『ジーン・ワルツ』の桐谷美玲といった若手に、田辺誠一、吉瀬美智子といった実力派が揃う。監督は『ジーン・ワルツ』の大谷健太郎。
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失笑…

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大谷健太郎監督は『ジーン・ワルツ』でもそうだったように、登場人物を深く掘り下げたり、物語の本質を描くのが下手な人なんだろうか…。『とらばいゆ』や『NANA』は好きな作品だけに、本作を含めここ2作品のダメさ加減にはガッカリさせられています。『カフーを待ちわびて』の原田マハ原作の同名小説を『ソラニン』の高橋泉脚本で映画化した本作は天才的なデザインセンスを持つビート(瀬戸康史)が主人公。とある事情から転校してきた高校の文化祭でファッションショーをすることになり、クラスメイトと共に様々な困難を乗り越えていく姿を描いた青春ドラマです。最初にはっきりしなくてはいけないのは、本作に期待するのはファッションショーそのものではないということ。あくまでもそこに辿りつく過程が重要なのですが、展開されるのは余りにも嘘っぽいストーリー。

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捻りも全く無い上、ただひたすら結末目指しサクサクと予定通りの行動が展開されるだけ。若手期待の出演者やファッションセンス的には女子高生には人気があるかもしれないけれど、こんな作品を作っていたら邦画はダメになります。映画はメイ(桜庭みなみ)のいる高校にビートが転校してくるところから始まりますが、僅か15分程度、あれよあれよという間にビートがクラスのリーダーになってしまう様子にまずビックリ。基本的にこの間ではメインとなるキャラクターであるワンダ(田中圭)、ミキティ(桐谷美玲)、アンナ(IMALU)、きらら(水野絵梨奈)たちの紹介シークエンスでもあります。たかが高校の文化祭のなんちゃってファッションショーのはずだったのが、ビートの素性をモデルでタレントのミキティが自分のラジオでしゃべってしまったことが問題の始まり。

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実はビートは大手アパレル会社スタイル・ジャパンの経営者にして一流ファッションデザイナーであるハヤト・ミゾロギの息子でした。別に父親が何の仕事をしていようとそれが理由で高校の行事に何か問題があるのかと思うのですが、何故かそこを起点にして色々事が起こってくる…。根本的に意味不明なのが、父親の会社のライバル会社ワールド・モードが嫌がらせをしてくることです。モデルをしているミキティと専属契約を結び彼女を拘束しようとするのは解りますが、文化祭は学校行事であって、そのファッションショーにへの出演を妨害しようとするなどありえません。他にもビートのデザインしたのとそっくりな服をミキティに着させてCMを流すことで、クラスメイトのビートへの信頼を失わせるように仕向けるのですがこれなどは話が矛盾していました。

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嫌がらせよりも前の段階、デザインをクラスメイトに見せた時点でミキティが自分の連載する雑誌のコラムにそのデザイン画を掲載し、更に自分のブログでそこからデザインした服を作って着て見せているのです。つまり時系列的に盗作がバレバレなのに何故わざわざ大企業がそんなリスクを犯さなくてはならないのか。しかもプロのデザイナーでもない高校生のデザインなのに。あまつさえ、ファッションショーの会場を全てワールド・モードが押さえてしまい、ビートたちが途方に暮れるなどというエピソードに到ってはもはや失笑モノ。何度も言うように、企業が高校の行事のファッションショーを潰すために全ての会場を押さえるなど非現実的もいいところですし、そもそも学校行事のファッションショーなんですから、先ず学校でやることを考えろよと。

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フィクションであることと、いい加減であることは同義ではありません。どこからどう見ても嘘っぱちな困難を乗り越えてゆくビートたちですが、本作はそれ以上にその過程、即ちクラスメイトとの繋がりや、その中でお互いに影響しあい変わっていく心情という最も重要な部分が実に薄っぺら。物語のテーマとしてはそこが一番重要でしょうに。それにも拘らず、母親が原因となっているビートと父親の葛藤であるとか、メイのビートに対する恋心だとか、きららとビートの関係性など、物語の本線以外のエピソードが無駄に盛り沢山。結果全てが中途半端で通り一遍に描かれるだけになっています。クライマックスのファッションショーシーンは確かにそれなりに見応えはあります。しかしそこだけ3Dで上映するというのは、正に昨今の軽薄な3Dブームを象徴しているといえるでしょう。

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というより、そんなにファッションショーが見せたいのなら「東京ガールズコレクション」を3D撮影して上映したほうがよほど良いと思いますが。エンドロールを見ているとエグゼクティブプロデューサーが『おくりびと』と同じ間瀬泰宏氏でした。オスカーを獲得する作品まで作った人は、日本映画界にたいする責任がある人だと言えます。その人がこんな作品を作ってしまうことに失望を禁じえませんでした。

soon 3月19日(土)公開

個人的おススメ度2.0
今日の一言:出演者は確かに魅力的
総合評価:48点

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