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2011年4月26日 (火)

ブルーバレンタイン/Blue Valentine

Photo 一組のカップルの出会い・結婚・別れの全てを描いたラブストーリーだ。一見幸せな生活を送る2人を描きつつ、出会いから結婚までの回想が挿入される。主演は『ラースと、その彼女』のライアン・ゴズリングと本年のアカデミー賞で主演女優賞にノミネートされたのミシェル・ウィリアムズ。監督・脚本はこれが長編2作目となるデレク・シアンフランスが務める。
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なんでこうなっちゃったんだろう…

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余り良く知らずに期待もせず観に行ってきましたがこれはイイ。一組のカップルの出会いから別れまでを描いているのだけれど、カップルを演じるライアン・ゴズリングとミシェル・ウィリアムズの等身大の男女の演じ方が実に見事でリアルです。2人の演じるディーン(ライアン・ゴズリング)とシンディ(ミシェル・ウィリアムズ)は結婚7年目の夫婦。2人にはフランキー(フェイス・ワディッカ)という可愛らしい娘がいました。オープニングは朝のシーン、早く学校に行く支度をさせようとフランキーを叱るママと、そんな娘の味方をするパパという、良くある家族の風景は観ていて微笑ましく思えます。物語はこの後、この夫婦の別れまでを描いてゆくことになるのでした。俳優とは別に脚本的にもその構成の上手さにハッとさせられます。

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それはメインストリームではこの2人の別れまでを描きつつ、随所でこの2人の出会いから結婚までのシーンを挿入し、最後に結婚と別れという象徴的なシーンが重なってくるという点。人生を並列描写し、頂点に向かって登って下るというこの対象性はお見事。それにしてもこの2人を観ているとつくづく結婚とは何だろうと考えさせられます。シンディがディーンにもっとチャレンジする生き方を望むのも間違いではないです。何故なら彼女自身が子供の頃からそうした生き方をしてきたから。努力の末に今の仕事を手に入れ、忙しいけれど充実した人生を歩んでいるからこそ、夫にもそうあって欲しいと望むのは無理からぬことです。しかし一方で、ディーンは確かに全うな仕事に就こうとしません。

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ただ、本人の言うとおり多くを求めず妻や可愛い娘と共に過ごすことにプライオリティを置く生き方は必ずしも間違いと言い切れるのでしょうか。全く働く気もなくヒモ状態というならともかく、仕事自体はしているのですから。どちらの生き方も間違いだと断じる事は私には出来ませんが、夫婦の仲が壊れていく様子は余りにリアル寂しいものでした。先述したように、そんな2人の姿を描いている間に彼らの幸せな当時の姿が描かれます。そもそもディーンとシンディの出会いは別にドラマチックでも何でもありません。老人介護のボランティアをしていたシンディを、偶然そこに引越し荷物を運んだディーンが気に入った、ただそれだけ。しかもシンディは最初は彼の事をなんとも思っていません。

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元々付き合っていた彼とのセックスで彼が避妊をしなかったことを機に、声をかけてきたディーンの事を好きになってゆくのですが、別にこれとても、両者が取り立てて特別なのではなく、観ていればそうなってもおかしくないと至極納得できるものです。付き合い始めた2人の恋人としての幸せ一杯な姿、つまり2人が結婚に向かって愛を育んでいく過程はありふれているが故に我々にも身近に感じられるものでした。これは手持ちカメラを多用した映像が正にあるカップルの人生の密着ドキュメントを観ているかのように見えるせいもあると思いますが。こうして2人の結婚まで、そして別れまでの人生を観ているとやはり引っかかるのは娘の存在です。そう、フランキーは避妊をしなかった元彼の子供でした。

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即ちディーンは妊娠したシンディと結婚したというワケ。もちろん冒頭に書いたとおり、生みの親より育ての親、ディーンはフランキーを本当に自分の娘として愛していることは間違いないです。ただ一方で夫婦でラブホテルに行ったシーンは象徴的でした。ディーンが「俺達の子供を作ろう」といって迫っても彼女はそれに同意しません。単純にセリフを字幕で観ると、もしかしたらセックス自体拒絶しているようにも聞こえますが、本作の流れの中ではどちらにも決定的な落ち度がないことがベースとなっている以上、ここは子供を作ることを拒絶していると見るのが良いように思えます。いずれにしても、それを自分を愛してくれないと受け止めるディーン。彼女にしてみればこれ以上子供が増えたら、やっと手にした看護師の仕事も辞めなくてはならないかも知れない、しかも夫はこんな調子。

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恐らくそんな諸々から踏み切れないのであろうことは想像に難くありません。しかし、自分自身の子供を欲しいと思うディーンの気持ち自体はおかしいことではないと思うのです。神の前で「苦しい時も病める時も」と誓った2人。未来の幸せを信じて疑わない輝くような2人の瞳と、決定的な破局を迎えてしまい最早修復不可能となってしまった2人の瞳を観ていると、どこで間違えたのか、どうしてこうなっちゃったんだ?そう思わずにはいられません。日本人の感覚からすると、何も解っていないフランキーがパパにしがみついて離さない姿を観ると可哀想で仕方がないのですが、子供の為に親同士が我慢するという思考は欧米人にはないと聞きます。

この物語、男性と女性では当然受け取り方が違うかもしれませんが、しかし個人的に思うのは単に同姓に肩入れする見方はして欲しくないということ。何故なら性差による考え方の違いを前面に出したら何も得られないと思うから。

個人的おススメ度4.0
今日の一言:ライアンの後退のさせ方が凄いな…
総合評価:79点

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受信: 2011年9月29日 (木) 21時57分

» ブルーバレンタイン [食はすべての源なり。]
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ブルーバレンタイン 男女の愛の始まりと終わりを 現在と過去を交錯させて描く... 【個人評価:★★ (2.0P)】 (自宅鑑賞) 原題:Blue Valentine [続きを読む]

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永遠に変わらない愛なんて、ないの。 愛を知る誰もが経験のある、しかし誰も観たことのないラブストーリー 2010年 アメリカ  日本公開日2011/04/23 R15+指定 ブルーバレンタイン [DVD]/ライアン・ゴズリング,ミシェル・ウィリアムズ 監督 デレク・シアン... [続きを読む]

受信: 2012年3月20日 (火) 14時11分

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これは痛い。痛くて上手い作品だ。結婚している人は身につまされる部分もあるだろうし、独身の人は恋愛と結婚が嫌になるかもしれない。でもこれが現実。 若い頃の愛に溢れた2人と、結婚後の愛だけじゃ足りなくなった2人の姿を交互に映し出す手法が上手くいっていて、ライアン・ゴズリングさんもミシェル・ウィリアムズさんもどちらも上手い。決して面白い映画ではないけれど、素晴らしい作品だと思います。愛の誕生と破綻を映し出しているのだから。 キラキラした愛に満ち溢れた日々と、相手の言動にいちいちイライラさせられ... [続きを読む]

受信: 2012年3月24日 (土) 09時16分

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