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2011年5月 7日 (土)

これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫

Photo_4 原作は武居俊樹の「赤塚不二夫のことを書いたのだ!!」。ギャグマンガの王様・赤塚不二夫とその編集担当者だった武居俊樹の交流を描いた伝記ドラマだ。常識を外れた天才漫画家が普段表には決して見せない姿までも描き出す。赤塚不二夫は浅野忠信、編集者武居は性別を変えて堀北真希が演じている。監督は佐藤英明、脚本を「踊る~」シリーズの君塚良一が務めた。
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浅野忠信の熱演は一見の価値アリ

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巷の批評はボロカスだったけれど、まあ天才・赤塚不二夫の伝記映画ならば押さえておくに越したことはないと観てきました。結果からいうと普通に面白かったです。というかこれよりどうしようもない作品なんか山ほどあります。もちろん良かった部分も、今ひとつだった部分もありますけどね。全編に漂う破天荒なバカさ加減やら下らなさは普通の目線で観たら面白くないかもしれない。ある意味これは劇中で「た~りら~りら~ん!」と言いながらコスプレしてる赤塚不二夫やそのスタッフと同じ目線にならないと詰らない気がします。もっともこの作品をツマラナイと言ったとしても、赤塚不二夫は「そっか~ツマラナイか~!」としか言わないだろうと思う。

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1967年の小学館の入社式、少年サンデーで「おそ松くん」を連載していた赤塚不二夫が来賓挨拶に立ち、イヤミのコスプレで侵入社員全員にシェーッ!を強要する。この部分ホントなんだろうか。でも赤塚不二夫なら本当にやったんだろうな…と思わず苦笑するのでした。余りにバカバカしい始まり方故に多少面食らったことと、私の中の赤塚不二夫像は既にオッサンのものだということで、浅野忠信演じる若い赤塚不二夫をみると、いかにも演じました的に観えてしまい気持ち的にはいきなり引き気味に…。ただ引いていたのは私だけでなく、劇中にもいたのでした。それが新人編集者の武居(堀北真希)。1人だけシェーッ!もやらない彼女は元々少女マンガ雑誌の希望。

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しかもやらないだけじゃなくて、無理矢理やらせようとした赤塚の顔面にグーパンチ!と言うワケで、最初の挨拶で目をつけられた彼女は、赤塚本人の希望もあっていきなり少年サンデーの彼の担当にされてしまうのでした。で、武居の最初の仕事が少年マガジンで同じ赤塚が連載する「天才バカボン」に対抗して「もーれつア太郎」の連載を始めること。以後彼女が異動になる3年の間の2人の交流が描かれます。これがまーバカバカしいやらアホらしいやら、赤塚不二夫らしい。恐らく武居が赤塚不二夫と組んだ期間中で、そして赤塚不二夫本人にとっても1番充実して楽しかった時期だったであろう事が良く伝わってくるのでした。個人的には警察に捕まるくだりなど実にユニーク。

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ただ赤塚不二夫風のハチャメチャさは文字で書いたらツマラナイので、ここは観てもらった方が良く解ると思います。最初はドン引きした浅野忠信なのだけど、これが見慣れれば見慣れるほど本人ソックリに見えてくる。酔っ払っているときの身振り手振りなんかは、ちゃんと研究したんじゃないでしょうか。よく観ると赤塚不二夫も浅野忠信も切れ長の細い目で、笑顔に愛嬌があるところが良く似ています。もっとも多少『鈍獣』の凸やん入ってるきもしなくもなかったですが…(って解らないか…。)しかしもう1人の主演・堀北真希がちょっと頂けない。『白夜行』でもこの作品でも観ていて思うのだけれど、彼女は凄く真面目な人なんじゃなかろうか。余りにも演じている感が強すぎる。

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もっと気楽に肩の力を抜けばいいのに。私は彼女を観ていると以前の長澤まさみを思い出すのです。心の底から演じていることを愉しんでいるように見えない。今の長澤まさみは主演の重圧から解放され彼女が持つ本来的な明るさや奔放さ、愛らしさを上手く発揮しているけれど、堀北真希からはちゃんと演じなきゃという必死さしか伝わってこない。自分に無理して演じていても決して良い結果にはならないことを早く気付くべきだし、事務所の人間なりが気付かせるべきだろうけども、もしかしたら1回落ちるとこまで落ちないと解らないのかも。さて、物語としては、赤塚の母の死を挟んで後半は天才の抱えていた苦悩が描かれるとともに、再び担当になった武居による赤塚再生の様子が描かれます。

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山の中の旅館で描かれた新連載「レッツラゴン」の内容を実写で見せるこのシークエンスは、言いたいことは解るもののちょっと辛い。漫画だからこそ面白いのであって、実写映画にしたらそれはまた別物だから…。おそ松くん、バカボンのパパ、ニャロメなどなど、有名な赤塚キャラたちがアニメで登場して来たりするのだけれど、だったらいっそのこと実写キャラをアニメにしてしまうぐらいの逆転の発想があってもよかったように思うのです。「ほんのわずかの勇気をもってほしい」という赤塚の言葉が「おそ松くん」を産み、そして赤塚本人に自分が今あるのはお前のおかげだといわれる武居のラストシーンは、原作者・武居氏が読者に1番伝えたかったことなんだろうなと思いました。

個人的おススメ度3.0
今日の一言:猟師って内藤陳だよね?おどれーたw
総合評価:63

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受信: 2011年5月 7日 (土) 01時14分

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受信: 2011年5月 7日 (土) 01時52分

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うなぎ犬が浜松市のキャラクターの座から降りたのは、この映画の公開を控えていたからだ。赤塚不二夫の漫画家としての仕事ぶりを担当編集者の著作を原作に映画化された。浅野忠信がばかになりきって、掘北真希の女王様ぶりがいい。赤塚漫画の雰囲気そのままの楽しい映画にな... [続きを読む]

受信: 2011年5月 7日 (土) 04時30分

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受信: 2011年5月 7日 (土) 04時43分

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ラジマン。のしたら宣言で読まれたよ(今日更新されるから午前中に聴いた方がいいよ) 書初めのコメントで言ってたやつね 9割つまらなかった。 1割笑えたけど、「レッツラ★ゴン」を描き始めてからのところ 「レッツラ★ゴン」は不条理さを表現して、子どもにはウケなかったんだよね だからだと思います。ネタバレになりますが、【全裸でマンガ描くシーン】があるのですが、そこが私のツボのピークでした。 なので、マンガをあまり読まない子どもや少女マンガの編集者になりたい方にウケるのかもしれません ちなみ... [続きを読む]

受信: 2011年5月 7日 (土) 05時14分

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浅野忠信はこれでいいのだ!でもバカになりきれていない佐藤英明監督はこれではダメなのだ! 佐藤英明監督こそ「タリラリラ〜ン」を108回言うべきなのだ。お酒を飲んでバカになっ ... [続きを読む]

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lt;T1324/2011/A044/S023gt; 今週の平日休みの2本目は、チネチッタ川崎に移動してみました。 邦画のギャグ映画って流行らないっぽいけど、 題材がギャグ漫画の赤塚不二夫だから、見てみるしかないのだぁ。 2010年製作のたりらりらーん系ギャグ・コメディ...... [続きを読む]

受信: 2011年5月15日 (日) 02時22分

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受信: 2011年5月15日 (日) 10時16分

» 映画「これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫」タリラリラーン、タリラリラーン [soramove]
「これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫」★★☆ 浅野忠信、堀北真希、阿部力、 木村多江、いしだあゆみ、佐藤浩市出演 佐藤英明監督、 111分 、2011年4月30日公開 2011,日本,東映 (原作:原題:赤塚不二夫のことを書いたのだ/ 武居俊樹)                     →  ★映画のブログ★                      どんなブログが人気なのか知りたい← 「予告編を見て、たまに 『これは見なくてもいいかな』と思う映画がある この映画もそんな臭いのす... [続きを読む]

受信: 2011年5月15日 (日) 23時13分

» 映画『これでいいのだ!!映画★赤塚不二夫』 [闘争と逃走の道程]
 元少年サンデー編集者が、漫画家・赤塚不二夫と共に過ごした35年の日々をつづったエッセイをもとに、大幅な脚色を加えて映画化した作品。編集者の目を通して見た、天才漫画家の素顔とは。 赤塚不二夫のこと...... [続きを読む]

受信: 2011年5月16日 (月) 22時42分

» これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫 [映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評]
赤塚不二夫のことを書いたのだ!! (文春文庫)“本物のバカになる”ことは一種の才能。天才ギャグ漫画家の赤塚不二夫と担当編集者の破天荒な日々は、ギャグに真剣に取り組むことと実 ... [続きを読む]

受信: 2011年5月19日 (木) 09時13分

» これでいいのだ!! [映画的・絵画的・音楽的]
 『これでいいのだ!!』を、渋谷TOEIで見てきました。 (1)浅野忠信が漫画家の赤塚不二夫を演じるという異色の組合せの面白さを見るつもりで映画館に足を運んだところ、確かにその点にも興味は惹かれましたが、むしろ編集者の武田初美(堀北真希)の物語と考えた方が当た...... [続きを読む]

受信: 2011年5月28日 (土) 05時25分

» 『これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫』はむしろ赤塚不二夫のことを描いているのだ。 [かろうじてインターネット]
 最近、更新が全く出来ずに申し訳ありません。  そういえば、今回で映画感想200本目だそうです。よく凝りもせずにやっていますね。  そんな200本目はよりにもよって『これでいいのだ!! 映画★赤...... [続きを読む]

受信: 2011年5月30日 (月) 01時53分

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