アイ・アム・ナンバー４／I Am Number Four

特殊な能力を持った９人の異星人は故郷の惑星を滅ぼした敵から逃げていた。しかしナンバー３までは既に殺され、いよいよ主人公ナンバー４に追っ手が迫る…。『トランスフォーマー』シリーズのマイケル・ベイが製作を務め、『イーグル・アイ』のＤ・Ｊ・カールソーがメガホンを取る。主演はアレックス・ペティファー。共演にティモシー・オリファント、テリーサ・パーマーが出演している。
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とにかく続編が観たくなる作品

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何だか解ったような解らないようなタイトルに、予告編も殆ど見たことがなく、全く期待せずに観に行ったのですが、これがどうしてなかなか面白い。そもそも主人公のジョン（ナンバー４）はロリアン星人。早い話がエイリアンというワケ。で、故郷の星はモガドリアンという連中に侵略されその時にジョンの父親は死亡してるらしい。生き残ったロリアン星人は９人いてそれぞれに守護者がついているのだけど、ジョンの守護者はヘンリーという。地球に隠れ住んでいる９人は追っ手のモガドリアンに番号順に殺されてゆき、ナンバー３が殺されたところから本作が始まります。正直言うと序盤から中盤は良く解らないことが多いのだけれど、むしろその謎がいつ判明するのかに興味津々。

そもそもメインとなる流れはジョンとヘンリーがモガドリアンから逃げていることで、その行き着く先はバトルになることは明白。従ってそこに行き着くまでの話を暫くは見ることになります。そこには若者らしい反抗心や恋バナがあり、それが故に敵と正面切って戦うことになるというもって行き方はオーソドックスだけれども安心して観ていられるとも言えます。ある日突然ジョンに特殊能力が発現するのは弱冠唐突に思えなくもないけれど、力の御し方が解らないというのはまるでその昔の角川アニメ『幻魔大戦』の主人公・東 丈を観ているかのようでした。（って解る人にしか解らないか…。）段々と力の使い方を覚えてゆくジョンを観ていると、どうもその力はテレキネシスっぽい。

ただ完全にそうだと言うワケではなく、腕力そのものも上がっているようですし、後々登場してくるシーンでは、ジョンの両手から放たれる光は仲間をパワーアップさせる効能もあるようでした。ちなみに物語後半で登場するナンバー６（テリーサ・パーマー）には炎を防ぐ能力や、サイボーグ００９の加速装置のような能力もあったり。ただいずれにしてもそれぞれの能力の詳細に関しては目に見える範囲以上には説明はありません。ことほど左様に本作では最後まで今ひとつ良く解らない謎がいくつか残されています。ジョンが父から受け継いだ箱には何が入っているのか？モガドリアンたちが狙っていた石には一体どのような効果があるのか？そもそもジョンたちは一体どのようにして地球に来たのか…。

言ってみれば本作は続編以降に対するプロローグ的な位置づけだということも出来るかも。観ていて無理のない範囲で、そして効果的なポイントにそうした謎が放置されているので、これはもう否が応でも続きを作って欲しいところです。さて、こんな風に書いていると何だか中途半端な作品に聞こえますが、実際には本作は本作で上手く完結させているし、モガドリアンとのバトルアクションはこれが迫力があってイイ。「Ｘ－ＭＥＮ」シリーズでもそうですが、特殊能力を持ったキャラクターが戦う以上は、その特殊能力を思う存分出し惜しみなしで見せてくれることを観ている方は期待しているし、その意味でジョンだけでなくナンバー６も加わったアクションシーンは充分に満足できる仕上がりでした。

何気にナンバー６の動きは先日観た『チョン・ウチ 時空道士』のバトルシーンにソックリなのは秘密です…（苦笑）細かい突っ込みどころ、というか違和感を感じた部分はチラホラ散見されましたが、それ以上に話の先に対する期待度と、解らない事の面白さのお陰でさして気になりません。出演者の知名度が低いのとタイトルが地味な割には掘り出し物の作品だったと思います。ところで主人公ジョンを演じるアレックス・ペティファー。私は初見だったのですが結構イケメンですね。元はモデルで英国出身の２１歳だそうな、道理で。年内には『ハイスクール・ミュージカル』のヴァネッサ・ハジェンズとＷ主演で『ビーストリー』が日本公開される予定でもしかしたら日本でも人気に火がつくかも。

個人的おススメ度3.5
今日の一言：サムもロリアン星人じゃねーの？
総合評価：72点

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