アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事！／The Other Guys

「俺たち○○○」シリーズ？最新作。出演はもちろんこの人ウィル・フェレルと『ザ・ファイター』で好演を見せたマーク・ウォールバーグ。ダメ刑事のこの２人がいつの間にか重大犯罪の解決に巻き込まれてゆく姿を描いた爆笑コメディムービーだ。共演にサミュエル・L・ジャクソンやドウェイン・ジョンソン、マイケル・キートンといった豪華な俳優が揃う。監督は『俺たちニュースキャスター』のアダム・マッケイ。
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おバカ刑事たちのシリーズ化希望！

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お馴染みウィル・フェレルの「俺たち」シリーズ最新作。別に前作からの続きと言うワケでもなく、言うなればスティーヴン・セガールの「沈黙」シリーズと同じだ。まあ細かいことはどうでも良く、今回も相変わらずおバカな爆笑コメディに１１０分間の時間のたつのを忘れて大笑いしてしまった。余談だが、今回は刑事モノということもあり観ていて昨年末に亡くなったレスリー・ニールセンの『裸の銃を持つ男』シリーズを思い出してしまう。不滅の面白さを持つあの作品、レスリー・ニールセンのナンセンスギャグを引き継いでシリーズ化できるのはウィル・フェレルぐらいだろう。個人的には是非今後もこの刑事シリーズを作ってもらいたいものである。

といいつつも物語序盤を支配するのは予想に反する２人の人物だった。ＮＹ市警のスター刑事ハイスミス（サミュエル・L・ジャクソン）とダンソン（ドウェイン・ジョンソン）のコンビだ。実はこの２人はあっという間にいなくなるのだが、短い出演時間の中でもトンでもない行動をして序盤から大爆笑させてくれた。考えようによっては実に贅沢な脇役を用意したものだと思う。で、この２人が退場してからがいよいよ本番だ。スター刑事の座を他の刑事たちも皆狙っている。テリー（マーク・ウォルバーグ）もそんな刑事の１人だが、残念ながら相棒が悪かった。そう我らがウィル・フェレル演じるアレンがその人である。警察の会計から転属になってきた彼は日がな一日デスクワークに熱中している…。

もっとも、おかしな経歴を持っているのはアレンだけではなく、実はテリーにもとんでもない過去があった。ここには書かないが、ニューヨーカーが聞いたら卒倒しそうな過去で、しかし大爆笑の過去でもある。しかもこのシーンではその本物が登場しているから余計に笑えるのだ（笑）早い話が、この２人はそもそも刑事たちの中でもみそっかす扱いだというワケ。ところが！殺人事件の現場には出たがらないアレンだが、建設現場の足場の許可申請が出ていないという犯罪ともいえない犯罪でビルの建築主を摘発しに向かうことに。この相手というのが投資家のアーション（スティーブ・クーガン）という男で、この逮捕をきっかけに２人は重大な金融犯罪に巻き込まれてゆくことになる。

この犯罪、簡単に言うとアーションは投資で３２０億ドルの損失をだし、その補填をとある企業から強制されたことで、誰かを騙して金を工面しようとしていたということだ。問題はその金を出すのがどんな投資家かということだが、それが物語のオチになっている。オチそのものはそんなに笑えるものでもないが、なるほど上手いなと感心させられた。せっかく逮捕したアーションが上からの圧力で釈放になってしまうと、納まらないのがテリーだ。ここから先、いわゆる刑事モノの流れとしては良くある、上司に逆らって勝手に捜査を続けるというストーリーになるが、そりゃもうそこかしこに笑いのネタが散りばめられていた。個人的に好きなネタを一つ書くならばそれはアレンの女房ネタだ。

冴えない会計出身の刑事のクセに何故かメチャクチャホットな女性に持てまくるアレン。なんといっても現在の妻シーラを演じているのがエヴァ・メンデスである。胸元を強調したセクシーなドレスに身を包み登場する彼女に目を奪われるも、「何故アレン？」という納得行かない表情が実にイイ。観ている我々も全く同じ気持ちだから、テリーの気持ちはリアルに良く解る。途中そのテリーが交通課に左遷されたりと色々あるものの、もちろん最終的にはアーションを確保し、黒幕を追い詰めることになる。ただこの作品の場合結末はさほど重要ではない。結末に辿り着くまでにどれほど笑わせてくれるのかが勝負なのだから、その意味で充分に堪能させてもらったと思う。エンドロール後におまけがあるのですぐに席を立たないようにご注意あれ。

個人的おススメ度3.5
今日オの一言：最後の台詞の意味が良く解らなかったな…
総合評価：71点

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