スパイキッズ4D:ワールドタイム・ミッション／Spy Kids: All the Time in the World in 4D

ジェシカ・アルバ主演の「スパイ・キッズ」シリーズ第４弾。今回は３Ｄ＋臭い（１Ｄ）を加えて４Ｄと言うのがウリだ。時間を止める事ができる敵を相手に、姉妹の双子により新スパイ・キッズが大活躍する。監督はシリーズ全てを手がけるロバート・ロドリゲス。前作までの主人公カルメン・コルテスはアレクサ・ヴェガが大人になったため、今回は大人の役で出演している。
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前作から８年後のシリーズ第４作って…

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シリーズ３作は未見にも拘らずジェシカ・アルバ見たさで鑑賞。正直言ってここまで子供向けだとは思わなかった。午後一の回で劇場の埋まり具合は３割程度だったが、観に来ていた子供たちの笑い声があちこちから聞こえてきていたということは、それはそれで良く出来た作品なのだと思う。が、私には正直つまらなかった。一応今回のウリは３Ｄに“臭い”の１Ｄを加えて４Ｄということらしい。しかし“Ｄ”は“dimensions”の略でつまり“次元”だ。臭いを加えても４次元にはならないワケでそもそも使い方が間違っている。と思ったら原題は「SPY KIDS: ALL THE TIME IN THE WORLD」とちゃんとしたタイトルが付いていた。そしてタイトル通り世界中の時間を操る相手が敵となっている。

ちなみにこの臭いの１Ｄ（ということにしておく。）、カードに数字が並んでいて、スクリーン上にその数字が表示されたらそこを指で擦ってその指の臭いを嗅ぐというもの。ただ当然ながらいつ数字が出るのかは解らないため、甚だ使い勝手が悪いのと画面とのタイミングが全然合わない。表示されると同時に画面そっちのけで劇場中からカードを擦る音が聞こえてくるのには思わず笑ってしまう（笑）まあそれも含めて子供用アトラクションと考えればそこそこ楽しいとも言えるかもしれない。ちなみに臭いの方はというと、どれも同じような臭いで鼻が悪い私には今一つ差がよくわからなかった。もっともゲロの臭いとか本格的なものを嗅がされたら堪ったもんじゃないのだけれど。

そんなこんなで途中からカードは全く無視して映画に集中することに。如何せん前作までを観ていないため人の繋がりはサッパリ解らないが、ジェシカ演じるマリッサとその義理の双子姉弟レベッカ（ローワン・ブランチャード）とセシル（メイソン・クック）の３人を軸に話は進んでゆく。敵は世界征服を目論むチックタックとタイムキーパーという奴らだ。彼らは世界中の時間を速く進めてしまうアルマゲドン装置を起動させ、要するに地球滅亡を早めてしまおうという計画なのだ。で、それを阻止できるのはマリッサの持つネックレスについている赤い石・クロノスサファイアだけだった…。っとまあ、とにかく双子が新スパイキッズになるまでがやたらと長い。

一端戦いに入ってしまえば、多彩なスパイグッズやスパイロボット犬アルゴノートの活躍もあってそれなりには楽しめる。ただ如何せん子供向けストーリーとあって、簡単な話の展開なので別にドキドキすることもなく、大人が見るには物足りなさがあるのは否めないだろう。タイムキーパーの正体も大体想像がついてしまったし。ただ名前のアナグラムは気がつかなかったのでそこは少し感心した。後で知ったのだが、前作までの主人公カルメンは演じているアレクサ・ヴェガが大人になってしまったので、そのままＯＳＳの大人のスパイとして登場ということにしたのだそうだ。続けてみている人にはそんな部分も楽しめるのではないだろうか。話のネタに家族で４Ｄアトラクションと言うのも悪くないかも。

個人的おススメ度2.0
今日の一言：これに２千円はちょっとなぁ…
総合評価：48点

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