スマーフ/The Smurfs
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中々スマーフな作品だよね! |
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もとの話は1958年にベルギーで誕生したのだそうだ。実写映像を観ている間は気付かなかったのだが、エンドロールで漫画のキャラクターを観た時に、そういえば観たことがあると気がついた。全員ブルーの肌、同じ背丈はリンゴ3個分、お尻には小さな丸っこい尻尾がついている。見た目にももちろん愛らしいのは言うまでもないのだが、特筆すべきはその会話だろう。とにかくやたらめったら“スマーフ”という単語が会話の中に登場するのである。それも形容詞や動詞がその時々で置き換わり、一つの意味に固定されることは無い。最初は何が言いたいのか解らないのだが、これが不思議なことに102分間お付き合いしていると、何となく意味が通じた気になってしまうのだから面白いものだ。


彼らには敵がいる。魔法使いガーガメルだ。ガーガメルはスマーフたちの体から青いエキスを採取し、それを元に魔法を使うのである。早い話がガーガメルの魔法力の源泉がスマーフたちだということ。そんなヤツに狙われて逃げていた6人のスマーフが、ひょんなことからワープして現代のニューヨークに来てしまう。たまたま出逢ったパトリック(ニール・パトリック・ハリス)やグレース(ジェイマ・メイズ)の自宅に居候しながら、ガーガメルに囚われる前に何とかスマーフ村に帰ろうとする彼らだったが、彼らの前に立ちはだかるガーガメルが立ちはだかるのだった。物語は彼らの巻き起こす大騒動を実にコミカルに描いている。その騒動も大まかに2つに分けられるだろう。


最初は初体験の人間界でも自由に振舞うスマーフとそれに困惑させられる人間という図式だ。一応6人の仲にはパパスマーフという村の長老(何と542歳!)がいて、一行のリーダーになっているのだが、これが意外に話が通じそうで通じていないのが楽しい。例えば、他の人間に見つかったら大騒ぎになるからパトリックは家に言えるようにいうのだが、パパスマーフはいとも無邪気にその言いつけを無視してしまうのだ。人間の思惑など関係なく、そのとき欲するがままに行動するところは正に妖精そのもので、決して悪気が合ってやっているわけではないからこそ憎めない。もっともパトリックは自分の仕事で昇進がかかっているだけあってイライラし通しなのだけれど(笑)


もう一つの図式は、人間界に追ってきたガーガメルにスマーフたちが見つかってしまうというものだ。また彼とても人間界の事など何も知らないわけで、スマーフたち同様にそこら辺のギャップがコミカルに描かれていた。例えば恐らく地下鉄から出ている水蒸気の煙の中から登場するのが大層お気に召して、何度も繰り返すところなど思わず笑ってしまった。更にガーガメル自身は人間なので妙な形でニューヨーカーたちと絡むことになるのも面白い。物語的にはパパスマーフがガーガメルに囚われ、それをパトリックと残りのスマーフたちで取り戻そうと試みるシークエンスがクライマックスだ。一応スマーフの中でも主人公扱いであるクラムジー最大の活躍シーンでもある。


ガーガメルとの戦いはもちろん子供向け作品らしく血なまぐさいシーンなど一切ないし、当然スマーフたちが勝利して村へと帰ってゆく。ただパパスマーフのパパとしての心構えが、新しくパパになるパトリックへしっかりと受け継がれるあたりは大人向けの感動作としても仕上がっていた。ところで劇場にやたらと女子中学生・高校生が多く、下手をしたら子供たちよりも多かったのだが、それは日本語版主題歌がジャニーズのHey! Say! JUMPが歌う「Magic Power」であり、吹替えもクラムジーを山田涼介くんが、ブレイニーを知念侑李くんが担当しているからだと知ったのはエンドロール後だった…。別に吹替え自体は下手だとは思わなかったが、露骨に宣伝要素込みのキャスティングはやはり疑問だ。
個人的おススメ度3.0
今日の一言:スマーフェット可愛いw
総合評価:66点
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