M:i:III
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| 前作とはベクトルが違う面白さ |
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『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』の公開を前にシリーズを復習するシリーズ第3弾。2からグッと時間が空いて今から5年前、2006年公開の作品だ。この頃になるとシリーズ1作目に比べて随分と今風の映像やガジェットが増えてきた。トムの髪型も再び短髪に戻っているが、やはり彼はこのスタイルが一番良く似合うと思う。監督も再び変わり、最近では『SUPER 8/スーパーエイト』や『スター・トレック』でヒットを飛ばしたJ・J・エイブラムスがメガホンを取っているが、当時の彼はむしろ「LOST」などドラマの畑の人間。そのせいか、前作のアクション重視が今度は正反対のドラマ性重視の作品に変わり、久しぶりにスパイ映画を堪能させてもらった。
実は元々監督はデヴィッド・フィンチャーの予定だったそうだが、相次ぐ撮影延期のために実現しなかったそうで、他にもイーサンの恋人役リンジーにスカーレット・ヨハンソンや敵役デイヴィアンにケネス・ブラナーが予定されていたもののいずれも実現しなかったという。とはいえ前2作に比べて出演者が格段に豪華になったのは間違いない。デイヴィアンを演じるのがオスカー俳優フィリップ・シーモア・ホフマン、IMFの上司ブラッセルにローレンス・フィッシュバーン、チームのメンバーにマギー・Q、ジョナサン・リス=マイヤーズと錚々たる顔ぶれだ。もちろん唯一1作目からレギュラーで登場するルーサー役のヴィング・レイムスは今回も健在だ。
今回のイーサンは既に現役スパイを引退して後進の教育に当たっており、婚約者のジュリア(ミシェル・モナハン)とは熱々の中という設定。ところが序盤からいきなり教え子リンジー救出作戦が展開される。いきなりスパイモード全開の上に、ルーサーやマギーQ、ジョナサンといった有名どころの新メンバーの活躍で一気にドラマの世界に引き込まれた。教え子リンジーを失ったイーサンは、ブラッセルの叱責を受け、自発的に事件の黒幕であるデイヴィアンを捕らえるミッションに動き出すのである。前半の見せ場は間違いなくここで、流れるような作戦でバチカンに潜り込み計画を遂行するイーサンたちの姿が実に小気味よく、やはり良く知った顔がチームメンバーだと言うのも物語にノリ易い。
ちなみにイーサンお得意の変装術の元になるフェイスマスクやターゲットの声を再現する過程が観られるのが嬉しい所だ。ところが話はここからが本題、実はデイヴィアンはIMFの上司ブラッセルと通じていたことが判明する。結果デイヴィアンにはまんまと逃げられただけでなく、彼もIMFに拘束されジュリアは誘拐されてしまうのだ。直属の上司マスグレイヴ(ビリー・クラダップ)の手引きで脱走したイーサンは、ここからたった一人の女性のために必死になる姿が描かれる。彼のショックや狼狽振りはこれまでに観たことがないほどで、前作で恋人ナイアが人質になった時ですらここまでではなかった。ミッション前にあげた簡単な結婚式でのとても幸せそうな2人のシーンがここに来て効いている。
デイヴィアンからは48時間以内にあるモノを手に入れろとの要求があるのだが、このあるモノとは「ラビットフット」と呼ばれ、入れ物にはバイオハザードのマークが描かれていることから、ウィルス・細菌兵器の類かと想像されるのだが詳細は説明がない。というより、話の流れに中身は関係なかったし、それで問題はなかった。上海にある高層ビルにそのモノがあることを知ったイーサンは潜入を試みる。今回の『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』でもそうだが、つくづく彼は高いビルが好きだ。ただここはいつものような細かい描写で「ラビットフット」奪取の様子は描かれていない。要するにジュリアを救うという目的の過程でしかない扱いなのだ。
よってビル潜入から奪取まで僅か3分という恐ろしい速度で完了してしまう(苦笑)ところが…「ラビットフット」をデイヴィアンに引き渡すとき、思わぬ事実が判明するのである。よもやここでまたどんでん返しが来るとは思わず、正直これには驚いた。即ち
裏切っていたのはブラッセルではなく、直属の上司のマスグレイヴだった。
この真相の隠し方は実に自然かつ巧妙で、
彼の真面目でちょっと弱気な上司像や、イーサンを逃がした時の機転を観ていたら
イーサンならずとも騙されるというものだ。頭にマイクロ爆弾を埋め込まれ、それでもジュリアのために必死で走り、闘うイーサンの姿は、前作の超絶アクションを披露してくれた彼とはまた違った人間的な魅力で一杯だった。それにしても実に中身が濃く見応えのある126分だと思う。
個人的おススメ度
4.0
今日の一言:さーて、準備は整った!
総合評価:80点
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