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2012年1月19日 (木)

白夜行-白い闇の中を歩く-/백야행 : 하얀 어둠 속을 걷다

Photo 東野圭吾の同名人気小説を韓国で映画化。14年前の殺人事件に関わる男女2人が抱える苦悩と、そして事件の真相を追う刑事の姿を描いたミステリードラマだ。主演は『私の頭の中の消しゴム』のソン・イェジン。共演に『恋の罠』のハン・ソッキュ、コ・ス、パク・ソンウンらが出演している。監督は本作で長編デビューとなるパク・シヌが務める。
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15年の歳月をカットしちゃいけない

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ストーリー自体は日本でも既にドラマや映画でお馴染みであり、もちろん結末もどうなるかは解った上での鑑賞だ。というよりそもそも私のお目当てはソン・イェジン。久しぶりの出演作品ということで彼女のファンとしては観ずにはいられない。彼女の演じる主人公イ・ジアは養女になり名前がユ・ミホと変わるのだが、当然これは日本名の雪穂にかけているのだろう。日本版ドラマでは綾瀬はるか、映画では堀北真希と、どこかフワッとした柔らかさを持つ女優が演じてきたこの役をソン・イェジンがやることは系譜としてはいいキャスティングだと思う。ただいくら彼女でも30歳にして制服を着て高校生役というのは流石に無理があったけれど(苦笑)

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ちなみに雪穂と対を成す影の存在・桐原亮司はキム・ヨハン(コ・ス)に、2人を追い続ける刑事・笹垣潤三はハン・ドンス(ハン・ソッキュ)という名前に変わっている。どちらも好演していたのだけれど、いかんせんお話がダイジェストになりすぎていて、欠けてしまったピースを俳優の芝居で補うには無理があるように感じた。この作品は幼い頃にミホを襲った事件をきっかけとして、時効までの15年の間を出来るだけ目立たぬように、しかし着実に自らの幸せそしてヨハンとの幸せを手にするために表人生を歩んできた女性と、それを裏側から支え続けた男の話である。だが本作で描かれているのは最初と最後だけなのだ。学生時代のエピソードや友人関係がごっそりカットされている。

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15年といえば普通に暮らす私たちとて一昔以上だ。まして人を殺めてしまった人間にとっては果てしなく長いはず。美しく成長していくミホをその手に抱きしめることも出来ず、唯見つめ続け、彼女のためなら卑劣な手段も厭わなかったヨハンの苦悩は、この物語だけ観て理解しろといっても難しい。原作を読んだり、テレビ版や邦画版を観ている人ならばある程度は脳内補完しながら観ることが出来るだろうけれど。例えば本作ではミホの秘密を守るためにヨハンは男女3人を殺すのだが、ミホの婚約者チャ・スンジョ(パク・ソンウン)の娘ヨンウン(ホン・ジヒ)は犯すだけに留めている。これなどは原作に乗っ取ったエピソードだが、その意味合いが随分と浅くなってしまった。

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このシーンは、ミホが自分も同じ経験があることをヨンウンに話すことで、同じ苦しみを共有するもの同士として彼女を取り込もうとするというのが彼女の目論見である。しかし本来ならば彼女にとっては犯すという行為事態は許すべからざる行為であり、だからこそ原作では亮司に同級生や果ては親友までも“犯すフリ”をさせることで、あくまでも自らの目的遂行の“手段”として来たのだ。本当に犯してしまっては彼女の心を余計に傷つけることになってしまう。また同時にその行為ゆえに亮司(=ヨハン)の犯行を刑事に類推させてしまうという効果もすっかり割愛されていた。これは一例に過ぎないが、私はこの物語において、彼ら2人が成長してくる過程というのは決して省いてはいけないと思う。

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刑事ドンスが15年間この事件を追い続ける要因が、事件現場の調査のために自分の息子を使って事故死させたからというエピソードも最終的にはなにやらウヤムヤになってしまったし、ヨハンの同僚やミホの大学時代の友人も登場したはいいものの、別にどうしても必要というよりは原作に対するエクスキューズに見える。白鳥の湖に乗せたラストシーンででのドンスとヨンハのやり取りはそこだけ観ても儚く切なく美しいのだけれど、途中のもっと丹念な積み重ねがあればもっと胸に迫るものがあったのではないか。最後に余談だが、ソン・イェジンだけでなく子供の頃のイ・ジアを演じた子役のチュ・ダヨン、秘書室長イ・シヨン役のイ・ミンジョンといった、とても美しく可愛い女優が多かったのは嬉しい誤算だった(笑)

個人的おススメ度3.0
今日の一言:イェジンのベッドシーンはもう一息!
総合評価:60点

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