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2012年1月24日 (火)

ラバー/Rubber

Photo_2 荒野に捨てられていた1本の古タイヤが何故か人格を持ち、念力で次々と人を殺してゆく異色のホラームービーだ。監督・脚本・撮影・編集・音楽は本作が長編2作目となるフランスのカンタン・デュピューが務める。出演は主にテレビドラマで活躍するスティーヴン・スピネラ、ロキサーヌ・メスキダ、ジャック・プロトニック、ウィングス・ハウザー。
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タイヤよ、何を求めて旅をする?

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捨てられていたタイヤがある日突然人格を持つ…。何とも意味不明なのだが、そこに理由を求めてはいけない。いや、タイヤくんの行動自体にも意味を求めてはいけないのだ。これは別に私がそう言っているのではない。何しろ物語の冒頭でキチンと「素晴らしい映画には、理由がない。なぜなら人生は理由のないことでいっぱいだからだ。この映画は“理由がない”事へのオマージュである」と登場人物である保安官がご丁寧にもパトカーのトランクルームから出てきて我々に語りかけてくれるのだから。『E.T.』は何故茶色いのか、『JFK』で何故彼が見知らぬ人に暗殺されるのか、『悪魔のいけにえ』で人を殺した後何故手を洗わないのか…理由などない例まで挙げてくれる。

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そして更に念の入ったことに、これと全く同じシーンの別カットをエンドロールでまで流してくれる。正直言って最初だけなら笑って済ませるが、2度やったら単なるクドイ逃げをうっているだけにしか見えない。タイヤは空のペットボトルを踏み潰し、サソリを轢きつぶし、なんとやがて念力で瓶を割る。それはウサギ、カラスそして人間へとエスカレートしてゆくのだった。念力を使うときのプルプル震えている姿は何かに対して猛烈に怒っているようにも見える。さて、そんなタイヤを見つめている謎の集団がいた。遠距離から双眼鏡で眺めるかれらは、どうやら主演:殺人タイヤの映画の撮影を見学している一団らしい。彼らが何かをするのかといえば別に何もしない。ただ観ているだけだ。

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観客注視の中、タイヤはとある女に目をつける。モーテルの扉の隙間から女のシャワーシーンを覗いている所を見ると、どうやらこのタイヤはオスなのだろうか。この時は何故かタイヤの目線が観客の目線にもなっていて、観客の男性陣はこの女の尻について好みが解れていた(苦笑)ちなみに私はイマイチだと思う。っとこの辺までは変な映画だけれどもある程度解る。いやタイヤの殺人動機までは解らないのだけれど。途中古タイヤが大量に燃やされているシーンが入るが、仲間たちをそんな扱いにする人間に対する恨み……のような単純な話ではないだろうし。良く解らなくなるのは、殺人タイヤを対象にして映画を撮っていると思わしき保安官が、観客を毒殺してしまうからだ。

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正確には車椅子に乗ったジイさんだけは生き残る。そのジイさんが観客が殺されたことにさして関心を抱かないのはもちろん謎だが、そこは謎のまま放っておいても話しに影響はない。何が解らないのかといえば、ジイさんも保安官も映画の撮影のつもりなのに、いつの間にか映画の撮影ではなくなっているらしいこと、いや、このあたりの現実と虚構の入り乱れた展開がサッパリ意味不明なのだ。更に、タイヤよりもむしろ人間の方が画面に多く出てくるようになると、何やらとたんに退屈になってしまった。やはり本作はタイヤが主体的に何かしてナンボだろう。この後、ことが思うように運ばない保安官に散弾銃でズタズタにされてしまうタイヤは何故か三輪車に生まれ変わる。

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もちろんそこにスピリチュアルな要素はカケラもない。結局様々な種類のタイヤを引き連れて街へと向かう路上で映画は終わるのだが、その光景は『猿の惑星』ならぬ『タイヤの惑星』そのものだ。とここまで書いてきたが、これを読んで頂いた方々も私が何を言っているのか良く解らないのではないか…。申し訳ないが本作の本質は観てもらうより他ない。面白いか面白くないかは個人の好みだが、ハッキリいってこれに1800円を払う位なら普通にもっと充実感が得られる作品があるはずだ。従って私自身は嫌いではない作品だが、この作品を人には薦められない。

個人的おススメ度2.0
今日の一言:不思議な映画でした…
総合評価:49点

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