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2012年3月14日 (水)

青い塩/푸른소금

Photo イ・ヒョンス監督の『イルマーレ』以来11年ぶりの長編作品。ヤクザを引退してレストランを開店する事を夢見る男と、その命を狙おうとするヒットマンの少女との交流を描き出したサスペンスドラマだ。主演は名優ソン・ガンホ。共演に「明日に向かってハイキック」でブレイクしたシン・セギョン。スタイリッシュな映像センスに注目したい。
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soon 3月17日(土)公開

途中からシン・セギョンだけ観てました

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意味深なタイトルに予告編、そしていきなりソン・ガンホが撃たれる冒頭、それらを観る限り主人公とそれを殺そうとする女というある種ドロドロの人間ドラマかと思っていたのだが、これが思いのほか軽いサスペンスドラマだった。字幕のせいもあるのかもしれないが、何だか日本の任侠ドラマのように見えなくもない。ソン・ガンホ演じる中年男ドゥホンは元ハンガン組というヤクザ組織のボスだった。細かい説明はないが、彼の尽力でヤクザ組織が集まってチルガク会という大きな連合組織が出来たらしい。劇中ドゥホンはアル・カポネとか、マフィアといった単語を出すが、要は韓国版マフィアを作り上げた大物ヤクザだったということだ。

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事の発端はそのチルガク会でドゥホンの兄貴分であるマンギル会長が交通事故を装って殺され、遺言でドゥホンが後継者に任命されたことにある。ところがすんなりコトが運ばないのがヤクザの世界というもの。要するに本作はチルガク会の内部での主導権争いが大元になっている。ではヒロインのセビン(シン・セギョン)は一体何者なのか。最初は料理教室でドゥホンに近づき、やがて彼の命を狙う彼女は、ドゥホンが隠遁していた故郷プサンの便利屋だ。便利屋といっても非合法な仕事を請け負う便利屋である。序盤で描かれる彼女の周りの人間関係が複雑なのは、その背後に幾重もの人間が絡んでいるからだ。ともかく2人は出逢った。父娘ほども歳が離れている2人は普通の恋人関係とは少し違う。

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劇中ドゥホンの弟分エック(チョン・ジョンミン)は彼女を見て「兄貴、援助交際は不純だ」と笑いを誘うが、それに対してドゥホンが答える「愛にも様々な色があって普通が赤なら紫なんてのもある」という言葉が印象的だった。彼が彼女を観る目はどこか父親的であったり、はたまた本人の言うように級友であったりするのだが、彼女を暖かく包み込むような目線や雰囲気はおやじソン・ガンホだからこそ出せるのだと思う。これが若いイケメン俳優だったら、ただの良くあるラブストーリーになってしまう。それにしても初見のシン・セギョンだが、これが完璧にツボ。恐ろしく可愛い!北川景子に似ているが、どこか優香やほしのあきも入っている。

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要するに美人だけれど、どこか幼さを残した所が堪らなく好み。そんな彼女が革ジャンを羽織ってバイクを駆り、ライフルを構える姿はそのギャップに惹かれるのだ。実際劇中でもドゥホンの買ってきたブルーのマタニティドレスを着るシーンがあるが、逆にそういう姿は今一つに感じた。事ほど左様に今回、イ・ヒョンスン監督は“ギャップ”を多用していた。そもそも今回のようなプロットならばドゥホンを殺すのは男であった方がしっくり来ると思うがそれを敢て若い女性にして来たギャップ。他にも父娘ほどの年齢のギャップだったり、セビンというキャラとシン・セギョン自身のギャップ、シビアな話に能天気なギャグも交えてくるギャップ、そして寂寥感漂う塩田とラストシーンのギャップ…。

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ただ残念ながらその試みは全てが上手くハマったとは思えないことだ。物語は2人の着かず離れずの距離感が続き、セビンがどうしても彼を殺すことが出来ない姿が映し出されて行く。ただ途中彼女が体内に証拠を残さない弾丸として塩の弾丸の説明をした時に、ラストでドゥホンが死なないであろうことが想像できた。具体的な理由はないけれど、普通に射殺されるなら何もそんなキーアイテムは必要ないだろう。ありきたりなセビンの心の葛藤、別のヒットマンの登場、ドゥホンの反撃と割ステレオタイプな話は進む。塩田の中でドゥホンに銃を向けるセビン。この景色の美しさは素晴らしいのだけれど、生かすために殺すというパターンはもはや散々使い古された仕様だ。

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しかも、塩の弾丸だとどうして死なないのかも良く解らない。更に、既に想像がついていたのでドゥホンが実は生きていたというラストにも驚きは無い。むしろ南の国?でレストランを開き、そこにセビンとその親友だけでなく、何故かエックまで来て楽しげに盛り上がっている姿を観たら脱力感に襲われた。好き嫌いはあるだろうが、私はこのラストシーンは本作に安っぽさを追加しただけだと思う。が、結論を言えばシン・セギョンで満足できてしまった作品だった(笑)

<事件の背景は…>
推測込みです。secretセビンのいる便利屋に仕事を依頼したのは地元プサンのヤクザ組織。そのヤクザ組織を操っているのはハンガン組でドゥホンの兄弟分であり現在のボスであるギョンミン(イ・ジョンヒョク)、そして彼にそう仕向けたのがチルガク会のチェ顧問(イ・ギョンヨン)。ギョンミンは政治家になるために資金が必要で、その他の会の連中も金は欲しい。しかし恐らくはマンギル会長は麻薬の取引を許さなかったから謀殺された。だからその遺言状にあり、おそらくはマンギル会長と同じ意見になるドゥホンも消さなければならなくなった。secret修正点ありましたらお願いします。

soon 3月17日(土)公開

個人的おススメ度3.0
今日の一言:ごめんよソン・イェジンちゃん…
総合評価:66

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シン・セギョン(신세경)

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青い塩@なかのZERO [続きを読む]

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2012年7月19日(木) 19:20~ キネカ大森2 料金:0円(二本立ての二本目) 『青い塩』公式サイト キネカ大森 名画座 韓国映画特集。 元ヤクザ幹部のガンホと少女暗殺者をめぐる話。 ヤクザ関連の要員が、あまりに多いので、話がいまいち良くわからないのだが、料理学校の相棒の少女がガンホを殺すように命令されているということだけ理解しておけばよい。 二人の交流は、少々ユーモラスな部分もあるのだが、全体的に重苦しい雰囲気なので、バッドエンドが想定されるのだが、少女がガンホを撃った瞬間にすべて... [続きを読む]

受信: 2012年7月23日 (月) 13時31分

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