僕等がいた 前篇
1200万部を突破した小畑友紀の同名ベストセラーコミックスを2部作で映画化した前篇。北海道の高校で知り合った男女の恋模様を瑞々しく描く。主演は『ハナミズキ』 の生田斗真と『ロボジー』 の吉高由里子。共演に高岡蒼佑、本仮屋ユイカ、小松彩夏、柄本佑、比嘉愛未ら若手実力派が揃う。監督は『ソラニン』 の三木孝浩。>>公式サイト
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原作は未読だが、場内は生田斗真目当ての女子中高生、もしくはカップルだらけ。作品そのものもいかにも現代の若者の恋物語を描いたもので、大人から観ると甘酸っぱいノスタルジーを感じる部分もあり、バカバカしさを感じる部分もありといったところだった。二部作で描かれる本作、今回は全編に渡って登場人物が高校時代のお話である。ちなみに北海道は釧路の高校が舞台、しかも男の方が生田斗真とあっては、『ハナミズキ』 を思い出さずにはいられないのだが、個人的にはあちらの方が断然好み。それにしても主だった登場人物は生田斗真が27歳、吉高由里子が24歳、高岡蒼佑が29歳とあって流石にもう高校生役は厳しかった。しかも学生服にセーラー服だ…。
ただ全員が社会人になる後篇ではこの恐らくピッタリとハマってくるだろうから、前篇の間は我慢と言うことか。生田斗真は矢野元晴というイケメンで運動神経抜群で頭も良いという男子の敵のような役で唯一の欠点は音痴だというぐらい。一方の吉高由里子は平凡な女子高生・高橋七美という役だ。この2人が恋に落ちるのだけれど、矢野が以前の恋人・山本奈々(小松彩夏)を事故で失っていることですんなりといかない。具体的には奈々の裏切りだとか、奈々の妹・有里(本仮屋ユイカ)の存在がそこには関わってくるのだが、ともかく2時間の間にこの2人はくっ付いたり離れたりを繰り返すことになる。それにしてもあと30分短く出来なかっただろうかという気はした。
やがて矢野の昔の事情が明らかになってくると、それが原因でお互いの想いがすれ違ってくる。更にそこに竹内匡史(高岡蒼佑)が絡んでくるのだが、残念ながらもうそのぐらいになると面倒くさい。竹内の役回りは定番で、要は元々七美の事が好きだったという設定。親友のために自分を抑えているも、2人のすれ違いが大きくなると彼自身が七美に告白しようとするのである。が、結局できずに七美の良き味方に納まるという…。要するに2人の恋路を邪魔するエピソードが2時間てんこ盛りということだ。その中にはハッとするほど素敵なシーンもある。例えば初めて七美が矢野に告白するシーン。夕暮れの教室に机を挟んで座る2人の姿は観ていて何より絵になるステキさだ。
「好きかもしれない…」なんて告白する吉高由里子の表情を観ていると思わず抱きしめたくなるほどだった。それにしてもエピソードが多い割りには退屈に感じる部分も多かったのは何故だろう。多分それは恋する2人が主人公なのに作品自体は生田斗真のものだからではないか。要するにバランスが悪い。そもそもナレーションも吉高由里子がこなし、その回想を映像化しているため中心となる視点はどうしても七美になる。だから矢野の人となりや人物背景は詳しく描かれるのに、七美にはそうした描写が殆ど無い。例えば矢野は母親・庸子(麻生祐未)が登場し、竹内ですら姉・文香(須藤理彩)が登場するのに、彼女は両親も兄弟も一切登場しない。要するに彼女の側独自の人間関係が全く無い。
あと、そもそもこの七美という役が吉高由里子に合っているのかという部分も少々感じた。ツンデレで快活、明るい可愛らしさが売りの彼女に田舎の平凡な女子高生というのはどうなのだろう。もっともこの辺は大人になったらまた見え方が変わってきそうな気もする。実際、ラストで社会人になった彼女は明らかに高校時代の彼女より似合っていたし、どうやら彼女の周りに新たな人間関係が築かれているようだった。まあそもそも田舎の純朴な女子高生と都会の働く女性ではメイクからして違うから見え方が違うのも当然と言えば当然だけれど。後篇では東京に出た矢野と彼女が出会えなかったということで話が進むらしい。話としてもここからどう出逢う方向にもって行くのかがとても興味がある。前篇の2時間は後篇のための長い長いプロローグと捉えた方が良いかもしれない。
個人的おススメ度3.0 今日の一言・吉高ちゃんなんか瞼が重く見える…総合評価:64点
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» 僕等がいた 前篇 [佐藤秀の徒然幻視録]
青春濃霧注意報
公式サイト。小畑友紀原作、三木孝浩監督、吉高由里子、生田斗真、高岡蒼甫、本仮屋ユイカ、小松彩夏、柄本佑、比嘉愛未、須藤理彩、麻生祐未。舞台は原作者在住 ... [続きを読む]
受信: 2012年3月18日 (日) 00時14分
» 僕等がいた 前篇 [とりあえず、コメントです]
小畑友紀著の人気コミックを映画化した青春ラブストーリーです。 原作は未読ですけど、生田斗真&吉高由里子のペアに惹かれてチャレンジしてみました。 さすがの演技力と共に繊細な心の動きを映し出していて、とても切なくなるような作品でした。 ... [続きを読む]
受信: 2012年3月18日 (日) 00時23分
» 僕等がいた 前篇 [あーうぃ だにぇっと]
僕等がいた 前篇@一ツ橋ホール [続きを読む]
受信: 2012年3月18日 (日) 07時21分
» 『僕等がいた -前篇-』 2012年3月2日 一ツ橋ホール [気ままな映画生活(適当なコメントですが、よければどうぞ!)]
『僕等がいた -前篇-』 を試写会で鑑賞。
原作は全然読んでいません(笑)
流石にいつもの試写会とは明らかに客層が違います。
女性が多くて、若い子多し・・・
原作のファンなのか、生田斗真のファンなのか
【ストーリー】
北海道・釧路に暮らす高校2年の七美(吉高由里子)は、クラスの人気者の矢野(生田斗真)に思いを寄せるように。ふと寂しげな表情を見せる矢野は、かつて事故で失った年上の恋人への思いを引きずっていた。それでもいちずな愛をぶつける七美に、矢野も心を開いていくが……。
吉高由里子の女子高... [続きを読む]
受信: 2012年3月18日 (日) 09時15分
» 僕等がいた 前篇 [映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評]
僕等がいた オリジナル・サウンドトラッククチコミを見る大長編コミックを2部作で映画化した「僕等がいた 前篇」。高校時代を中心に描く前篇はみずみずしさを前面に出している。 ... [続きを読む]
受信: 2012年3月18日 (日) 10時21分
» 僕等がいた 前編 [花ごよみ]
小畑友紀の漫画を、
前編、後編との2部に分けての実写映画化。
生田斗真と吉高由里子が主演。
監督は三木孝浩。
試写会で見てきました。
舞台は北海道・釧路。
クラスの人気者でモテモテの、
高校二年の男子高校生、矢野を生田斗真、
彼は年上の恋人を、
交通事故で...... [続きを読む]
受信: 2012年3月18日 (日) 17時51分
» 僕等がいた(前篇) [象のロケット]
北海道・釧路。 高2の新学期、高橋七美は、クラスの人気者の矢野元晴が、校舎の屋上で寂しげな表情を浮かべているのを見てほうっておけなくなる。 矢野の親友・竹内匡史から、矢野が死別した年上の恋人・奈々との過去を引きずっていると聞いて思い悩むが、ついに告白。 一途な七美に少しずつ心を開いていく矢野。 奈々の幻影と、奈々の妹・有里の存在が、ふたりの間に立ちふさがるのだが…。 青春ラブストーリー前篇。... [続きを読む]
受信: 2012年3月19日 (月) 12時35分
» 僕等がいた 前篇 [A Day In The Life]
本日、劇場にて鑑賞
解説
高校時代から社会人にかけての若さならではのピュアな恋を切なく描いた
人気コミックを、『ハナミズキ』の生田斗真と『蛇にピアス』の吉高由里
子主演で映画化した2章仕立てのラブストーリー前編。
吉高演じる女子高生が、人気者だがどこか陰... [続きを読む]
受信: 2012年3月20日 (火) 23時18分
» 「僕等がいた 前篇」出会って知って紆余曲折の末愛し合った元晴と七美の別れはその先の真実へと繋がる [オールマイティにコメンテート]
「僕等がいた 前篇」は小畑友紀原作の「僕等がいた」を映画化した作品で高校時代に出会った青年と少女が大人になって再びその真実を知るまでの紆余曲折を描いた切ないラブストーリ ... [続きを読む]
受信: 2012年3月20日 (火) 23時19分
» 僕らがいた 前篇(2012-023) [単館系]
僕らがいた MOVIXさいたま
1200万部を突破した小畑友紀の同名ベストセラーコミックスを2部作で
映画化した前篇。北海道の高校で知り合った男女の恋模様を瑞々しく描く。
主演は『ハナミズキ』の生田...... [続きを読む]
受信: 2012年3月22日 (木) 02時53分
» 「僕等がいた 前篇」 [みんなシネマいいのに!]
「月刊ベツコミ」で連載していた小畑友紀の少女漫画の実写映画化。 北海道の釧路を [続きを読む]
受信: 2012年3月24日 (土) 19時18分
» 僕等がいた [ダイターンクラッシュ!!]
2012年3月24日(土) 20:30~ TOHOシネマズ川崎3 料金:1200円(レイトショー料金) パンフレット:未確認 『僕等がいた』公式サイト 「ロボジー」以降、吉高が好きになってきたので、どうするか迷ったのだが、観てみることとした。 いい歳をした奴が観るようなものではなかったが、いい歳をした役者が高校生役なのもどうかと思う。 肌に張りの無い生田もそうだが、想像を絶する程のナイスガイを演じる高岡なんて、もうオッサンの領域だろう。 6年後の後編でも、歳相応と言い難い。 後編を観ないと最... [続きを読む]
受信: 2012年3月25日 (日) 12時22分
» [映画『僕等がいた 前篇』を観た(超短信)] [『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭]
☆午後10時からのスーパーレイトショーで観たのだが、眠気など吹っ飛ぶ面白さだった。
人気少女漫画…、その硬派な恋愛物の映画化作品で、時に、「中二?」「オヤッ!」と思わせる展開もあったのだが、
それを、台詞でカバーする脚本と、主演の吉高由里子と生田斗真...... [続きを読む]
受信: 2012年3月27日 (火) 22時44分
» 僕らがいた 前篇 [とらちゃんのゴロゴロ日記-Blog.ver]
高校時代の恋愛を大学や社会人になっても何らかの形で続けられるのは、ある意味幸せなことだと思う。普通なら途切れてしまうものだけどこういう経験ができるなら、もう一度青春時代に戻りたいとも思う。... [続きを読む]
受信: 2012年3月28日 (水) 21時53分
» 僕等がいた 前篇 評価★★★60点 [パピとママ映画のblog]
小畑友紀の同名コミックを「管制塔」の三木孝浩監督が映画化。北海道と東京を舞台に純粋で繊細な男女が織りなす、青春の過渡期の壮大な“純愛回想録”を描く。出演は「源氏物語 千年の謎」の生田斗真、「カイジ2 人生奪回ゲーム」の吉高由里子、「ワラライフ!!」の高岡蒼...... [続きを読む]
受信: 2012年3月30日 (金) 22時42分
» No.313 僕等がいた 前篇 [気ままな映画生活]
累計発行部数1000万部を突破する小畑友紀の人気少女漫画を、前後編の2部作で実写映画化。主演は生田斗真と吉高由里子。「ソラニン」の三木孝浩監督がメガホンをとる。クラスの3分の2 ... [続きを読む]
受信: 2012年4月 1日 (日) 20時15分
» 僕等がいた 前篇 [映画 K'z films 2]
Data 監督 三木孝浩 原作 小畑友紀 出演 生田斗真
吉高由里子
高岡蒼甫
本仮屋ユイカ
小松彩夏 公開 2012年 3月 [続きを読む]
受信: 2012年5月15日 (火) 23時31分
» 僕等がいた 前篇 [C’est joli〜ここちいい毎日を♪〜]
僕等がいた 前篇
12:日本
◆監督:三木孝浩「ソラニン」
◆出演:生田斗真、吉高由里子、高岡蒼佑、本仮屋ユイカ、小松彩夏
◆STORY◆高校2年の高橋七美は、矢野元晴という男子と新しいクラスメイトとなる。1年生の時にクラスの3分の2の女子から好かれていたという矢野...... [続きを読む]
受信: 2012年6月27日 (水) 22時34分
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